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悪役令嬢は退散したいのに…まずい方向に進んでいます  作者: Karamimi


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第38話:監禁生活スタートです

 監禁されたその日、クラウディオ様と一緒に、初めて夕食を頂いた。


「デイジー、このお肉は君の家の領地から取り寄せたお肉だよ。僕が食べさせてあげるね」


 私を膝の上に座らせたクラウディオ様が、食べ物を口に運んでくれる。


「ありがとうございます、やっぱりうちのお肉は美味しいですわ。クラウディオ様も、是非食べて下さい」


 私もクラウディオ様の口に、食べ物を入れた。嬉しそうに頬張るクラウディオ様。その顔を見ていると、自然と笑顔になる。


 あれほどまでに怖かったクラウディオ様だが、私の命を奪わない相手とわかった今、恐怖もそこまで強くない。


 その後も和やかな空気の中、食事を済ませた。


 お腹いっぱいになったら、トイレに行きたくなってきたわ。ちょっとお手洗いに行って来よう。そう思ってスッと立ち上がると


「デイジー、僕を置いてどこにいくのだい?どうして僕から離れるのだい?」


 私が立ち上がった瞬間、後ろから凄い勢いで抱きしめられた。どうやら私が少し離れるだけで、不安になる様だ。


「ごめんなさい、ちょっとトイレに行こうと思って。少し待っていて下さいますか?」


「トイレにかい?わかったよ、行っておいで」


 どうやら理解してくれた様だ。早速用を足し、トイレから出ると


「デイジー!!」


 なぜかトイレの前で待っていたクラウディオ様に抱きしめられた。どうやら彼は、少しでも私が傍を離れると、不安になるらしい。


 その後一時的に入室を許されたメイドが、急いで私に湯あみをさせた。ただ、私とは話をしてはいけないと言われているのか、皆目も合わせず、さっさと出て行ってしまった。


 そして夜。

 クラウディオ様に連れられ、私室にある扉を開けると、そこにはこれまた立派な部屋が。どうやら寝室の様だ。大きなベッドが1つ置いてある。


「デイジー、ここが僕たちの寝室だよ。僕たちはまだ結婚をしていないが、正式に婚約を結んだ。それに僕は、君が僕の傍から逃げ出さないか、心配でたまらないんだ。だから、今日初夜を済ませよう」


 えっ?

 今日初夜を?


 確かにこの国では、婚約中初夜を済ませる人もいるらしい。その為、結婚するときには既に子供がいる事もあるのだ。


 すっかり忘れていたが、クラウディオ様は漫画でも、すぐにルイーダ様に手を出していたな…という事は、私も拒むことは出来ない。


「分かりましたわ…クラウディオ様がそれで少しでも気持ちが穏やかになるなら…」


 そう伝えた。


「ありがとう、デイジー。愛しているよ」


 そう言うと、そのまま私の唇を一気に塞ぐクラウディオ様。そして…


 その日の夜は、遅くまで愛し合ったのだった。



 翌日


「デイジー、起きて。デイジー」


 まだ眠い。そもそもここ数ヶ月、ずっと寝不足だったのだ。昨日も遅かったし…


 それでも重い瞼をゆっくりと持ち上げる。


「おはよう、デイジー。すまないが、僕は今から公務があってどうしても出かけないといけないんだ。今からメイドが来るから、着替えを済ませて欲しい」


 どうやらクラウディオ様がお出掛けをするため、私は起こされたらしい。すぐにメイドがやって来て、着替えを済ませてくれた。ただ…相変わらず目も合わしてくれないし、言葉も交わしてくれない。


 なんだか寂しいわね。


 その後再び私の部屋へと向かい、2人で朝食を頂いた。そして…


「それじゃあデイジー、行ってくるね。お昼にはいったん戻ってくるから」


 私に口づけをしてそのまま部屋から出て行くクラウディオ様を見送る。いよいよ今日から監禁生活が本格的に始まる。


 確かこの部屋にはあちらこちらに、監視カメラが付いているのよね。さらに私の腕には、クラウディオ様しか外せない居場所が特定できるブレスレットも付いてるし。


 常に監視されていると思った方がいいだろう。


 何はともあれ、せっかく助かったこの命。一応次期王妃になる事も決まっている。せっかく王妃様になるなら、民の事を考えた行動をしたい。


 という訳で、今から勉強をしよう。ちなみに王妃教育の教材もしっかり取り寄せてもらっている。本当は家庭教師を付けて欲しいところだが、生憎今のクラウディオ様にお願いしても無駄だろう。むしろ機嫌が悪くなり、面倒な事になりそうだ。


 まあ、公爵家にいる時にお父様が付けてくれた家庭教師が、王妃教育を行った事のある先生だったため、ある程度の事は教えてもらった。だから、後は自力で何とかなるだろう。


 なんだかんだ言って、私は勉強が好きなのだ。前世でも、勉強が好きだったし。もちろん、漫画も好きだったけれどね。


 結局この日は、クラウディオ様が戻ってくるまで、ずっと勉強をして過ごしたのだった。

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