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ゼータの魔導書~転生数学者は素数で異世界を統べる~

作者:一条信輝
最新エピソード掲載日:2026/05/15
気がつけば、私はゴミ捨て場で目を覚ましていた。

腐臭の中で考える。私は黒田有里、三十歳、無職。前世では図書館とネットだけを頼りに、独学で素数論を追い続けた在野の数学者だった。
それがなぜ、十歳の少年として、見知らぬスラムに転がっているのか。

——いや、それより。

スラムのガキ大将が放った火球を見て、私は気づいてしまった。
「……これ、素数じゃないか」

この世界の魔法は、すべて素数で動いていた。
2の真名〈始原のウル〉。3の〈三相のトリス〉。5の〈星辰のペンタ〉。
普通の魔法使いは、生涯をかけて数十個の素数を覚える。

——ところで私は、前世で何千個の素数を暗記していたのだったか。

双子素数の連撃。メルセンヌ素数の指数関数的増幅。フラクタル構造の自己相似な無限分裂。
スラムの子供たちには伝わらない美しさを、私はつい語ってしまう。「もういいから次の敵倒して!!」と幼馴染のリナに突っ込まれながら。
聖母のような微笑みで私を見守る孤児院のシスター・マルゴットは、なぜか修道服の下に短剣を仕込んでいる。

そして私の存在に気づいた者たちが、動き始める。
スラムを支配する闇魔術師「黒鴉」。
学院長の冷たい視線。
教国が千年にわたり封印してきた、ある禁書の名——『ゼータの魔導書』。

これは、転生数学者が素数を武器に異世界で頭角を現し、やがてこの世界を創造した「不完全な神」の前提そのものを覆していく物語。

数学は、最強の魔法である。
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