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なんということでしょう

 (皆様、いかがお過ごしでしょうか。私は今、聖堂の掃除をしております。掃除というものは良いものですね。汚れを落としていると、なんだか私の心のモヤまで落ちていくような気がします。そう、何も心配することなどないのです。今日生きている……それだけで素晴らしいじゃありませんか。何も……心配することなど…………。)


 「はぁ……。」

 「聖女様、どうなさいましたか?」


 今は聖堂は掃除のため立ち入りが禁止されている。ここにいるのはシスティアと教会の見習いだけだ。


 「いえ、なんでもありません。心配してくれてありがとう。」

 「そうでしたか、私達にできることがあれば仰ってくださいね!」


 それでは、と見習いの少年がさっていく。


 この教会には見習いといい、神父やシスターを目指す子どもも暮らしている。システィアは聖女でありながら、誰にでも優しく、別け隔てなく接するため、見習い達からは頼れるお姉さんとしてみられているのである。


 (なんでもない、とは言ったものの、どうしましょう。今日行かなくてはならないのよね。)


 システィアは第二王子の言葉に頭を悩ませていた。


 (毎晩って、私にも用事が………………ないですけれど…………。でも、一応若い男女ですわよね??主人公にかぎってやましいことなどないでしょうけれど、男は皆狼だって前世でもききましたわよ!!どうしましょう、防犯用に何か持っていったほうがいいのかしら??本当は服も変えたいけど、ワンピースしか持っていないのよね。大変だわ、現世の私って可愛い部類に入ると思うのだけれど、もしかしてこれから恋愛ルートに入ってしまうの!?)


 彼女は大変混乱していた。前世と現世、全くというほど恋愛と接点がなく、二次元に浸っていた弊害である。そして彼女は少しズレていた。


 (とりあえず、お風呂入って、綺麗な服着て行きましょう!!お腹に、顔でも描いておけば何かあった時でも大丈夫なはずよ!!)


 訂正、彼女は大分ズレていた。


 そして、夜。


 「来たか……。」


 そう言ってシスティアを見たアスタリオン殿下の手には手錠が握られていた。


 (あっ、私、終わりましたわ。)

システィア「う~ん、これじゃあ可愛さにかけますわね…もうちょっとまつげをふやして……」


こうしてシスティアのお腹にはまつげバチバチのお顔が…!!果たして日の目を浴びる時はくるのだろうか…!!

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