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死にそうな夢

作者: 葉沢敬一

 睡眠時無呼吸症候群と診断された。寝てるときに息苦しくて起きることが何度かあり、いびきをかいているのを自覚していたから、耳鼻咽喉科に言ったら街中の専門病院を紹介された。

 一晩病院に泊まってセンサーをあちこちに付けられて一晩寝る。早朝に起きて、そのまま仕事したが、結果を知って驚いた。呼吸停止1分が含まれて、血中酸素濃度が80で非常に危険レベルと判定されたのだ。コロナの重傷より酷い。

 深い眠りに入ろうとすると息が苦しくなって目覚めるの繰り返していて、十分な睡眠が取れてないらしい。通りで昼間眠いと思った。自分では夜型でロングスリーパーのせいだと思っていたがそうではなかったらしい。

 この病気、高血圧を始めとして、欝とかにもなるらしい。先生が「精神に影響ありますよ」と連呼していたのはそのせいか。実際、過去欝っぽい時期とかあった。

 鼻に空気を送り込むCPAP療法をすることになったが、併発する病気によっては今晩死んでもおかしくない状態みたいだ。

 CPAPを行うまで一ヶ月以上掛かるらしい。予約で一杯。

 間に合うかと思ったら、三途の川を見る羽目になった。

 ある夜息苦しくて目が覚めかけたが、息ができない。そのまま意識を失ってしまった。

 気がつくと、川の畔に立っていた。なんか濁ってて臭い。向こう岸から呼ぶ声がする。アル中で死んだ叔父の声。何だこれ、彼岸って地獄? 思わず後ずさりしていると、

――まあまあ、お兄ちゃん、いいからいいから、ちょっとこの船乗って行きなよ。

 女の船頭が、小舟に誘導しようとする。

――あかんわ。どう見たって天国行きじゃないだろう。

――天国? そんなもんないよ。あの世だよ。みんな行くんだよ、そこに。さあ、並んでるから急いで。

 後ろを見ると、老若男女がずらりと並んでいる。

――いやいやいやいや、順番なんてどうでもいいから。みなさん、行きたいのなら先行ってください。

 よく見ると、色んな国の人がいる。戦争中の国の人も居れば、コロナがロックダウンしたと聞いてる国の人たちが。

 揉めていると、奥の小屋から管理人みたいなターバン巻いた人が出てきた。

――オマエ、マダハヤイ。カエレ。

 そ、そうだよね、と、列から抜け出して反対方向へとダッシュ。

 そこでやっと目が覚めた。どうにか寝返りが打てて、呼吸が再開出来たらしい。荒い息をしながら、ヤバかったなと暗い中寝床で思った。危うく死ぬところだったけど、何の夢みてたんだっけ?

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