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最強の魔王キネル

 サシャがクロムの家にお邪魔している頃。

 そこから東に20キロ地点、とあるダンジョン深層部。

 魔王キネルが部下からの報告を聞いていた。


『コルヴァが殺された? ふむ、やはりSランク冒険者第9位不死の勇者と言う事か。1億以上の命のストックを持つ魔王を物ともせずに殺すとはな』


 魔王キネルは水槽に浮かぶゴブリンを見ながらぼんやりと答える。

 まるで、そんな報告など大して問題ではないではない様に。


『いえ……それが……倒したのは勇者ではなく……ギルドにも所属していない一般人のようで』


『どういうことだ?』


 その時、魔王キネルは水槽に浮かぶゴブリンから視線をずらした。

 そして見たのは今まで報告していた部下の引きつった顔。


 ──嫌な予感がした。


『記録水晶にて、コルヴァが殺されたときの映像を記録することが出来ました……見て下さい』


 そこに映っていたのは、地に付している勇者と、雨によって強化したコルヴァの姿。

 そして──コルヴァの前に立つ男の姿だった。


(この状態のコルヴァがこの男に負けるのか……?)


 雨によりSランク魔王としての力を得て、その実力は倒れて動けないでいる勇者を見れば明らか。

 更に彼女にはスキル『転生』により、疑似的な不死の能力を持っている。

 一体この男はどんな力を持っているんだ。と思ったその時。


 ──炎が、水が、風が、土が、光が、闇が。


 ありとあらゆる種類の魔法が彼の手から放たれた。


『………っ!』


 そして、その衝撃により一時的な記録水晶のノイズ。

 再び映像が復活した時、そこに映っていたのは断末魔を上げながら消滅していく魔王コルヴァの姿だった。


『素晴らしい……』


 その映像を見て、魔王キネルは呟いた。

 彼は既にこの断片的な映像を見てクロムの能力に気づいていたのだ。

 そして、その対応策も。


『この男のスキルは6属性の魔法を使えるスキルだ。最初の炎の魔法で地上に散らばっていたコルヴァの胞子を焼き焦がしたのだろう』


 すると、彼はゴブリンが入っている水槽の中に何かの肉片を入れた。

 水槽の中でゴブリンと肉片は融合していき、ゴブリンは新たな生物として生まれ変わっていく。


『魔法耐性がある龍の肉片をゴブリンに合成した。これで奴の力は無力化出来るだろう。奴は稀少なサンプルだ。この新たに生まれた魔王と共に奴を捕らえてこい』


『はっ! 了解です!』


 魔王キネルは部下に命令すると、不気味な笑みをその顔に浮かばせた。


(くっくく……これで最強の魔王が作れる……6属性の魔法が使える魔王がな……)


 ──スキル『生体合成』


 コボルトの魔王。キネルの能力であり、その能力は生物と生物を合成する能力……だけではない。

 その真骨頂は自分の肉片も混ぜることによって可能になる──新たな魔王を生み出す力である。


 新たに生まれた魔王は固有のスキルを発現するだけではなく、合成元の能力も使える。

 相手に合わせ、有利な魔王を作り、使役する彼の力はまさに最強。

 魔王を超えた大魔王とでも呼べるほどの力を持っていた。


(人類よ……見ていろ……最強の魔王軍団で全員駆逐してやるからな……)


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