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#1.5 HOW to ESCAPE from the ECHOCHROME.
知っていた、分かり切っていた。
逃げられない。そうここは逃げ場の無い檻、終わりを知らない物語。終わらせてはくれない。
繰り返される悪夢か現実か……それすら分からないで、時間なんて誰かの都合で決められた不確かな定義だけが流れていきまた元の位置に戻ってくる。
「いやだ」と叫んでも誰かに届いたりなんかしない。藻掻いても足掻いても全部無駄なんだ。
無限回廊、迷い込んだらそれまで。
合わせ鏡のその先は未来永劫に変わることがない、つまりそれが真実だ。
逃れられない、この地獄の連鎖からは。