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さようなら
「大丈夫?羊さん?」
私は羊を心配する。
「問題無い。羊毛は丈夫だ。」
確かに、傷1つ無い。
「それより結子君。急ぐぞ。」
「急ぐ?」
「この森を抜けたら汽車がある。それに乗らねば不味いのだろう?」
!
そうだった!
「急がなきゃ!」
「案内しよう。」
羊が前足を出す。
私は前足を取った
羊と私は森へ消えていった。
「どうして羊さんは私にここまでしてくれるの?」
「……私の大好きな人が私をヒーローにしてくれたからさ。
『困っていたらもふもふと抱きしめてくれるの。』そう願われたからだ。」
「へぇ。」
「結子君は何故列車に?」
「私は…逃げたの。
大変過ぎて逃げて…でも、やっぱり戻りたくて…やり直したいの。」
「……そうか。
困った時は私を思い出せ。
雲の全てが私のもふもふ。
何時だって駆け付けよう。
君の、力になろう。」
「有難う羊さん。あ!見えてきた!」
目の前に汽車が現れた。
「有難う羊さん。」
「あぁ、元気でな。」
「……また、会えるよね?」
「ここではない何処かで。会えるさ。」
ポー!
汽笛が鳴って走り始めた。
「またね!私のもふもふ羊さん。」