2人の女神
この話は、違う作品の『女神な私』の元になるものです
昔々、神達が住む宮殿がありました
そこには愛と美の女神ヴィアナも住んでいました
ヴィアナは愛と美の女神だけあって、とてつもない美貌を持っていました
輝くようなブロンドの長い髪に憂いを含む、
アイスブルーの大きな瞳。その姿は昔から人の目を惹きつけて止みませんでした
そんなヴィアナも恋に落ちます
相手は光と水の神、カイルでした
カイルは神の中でも一番優れた力を持っていて、人柄も良い神でした
キャラメル色の柔らかい髪に明るめの緑の瞳という色彩もヴィアナは好きだったのです
カイルもヴィアナに恋に落ち、二人は双子の女神を産みました
その二人の女神は太陽と月の女神でした
太陽の女神はサナと名付けられ、
月の女神はルナと名付けられました
サナはカイルにそっくりの色彩でキャラメル色の波打つ髪に緑の瞳。
対するルナは見た目がヴィアナにそっくりで、髪はプラチナブロンドにアイスブルーの瞳でした
神の力はカイルに似たサナが大きいかと思われましたが、あまり強くなくルナの方がとても強い力を持っていました
そして月日が経ち、もうすぐで2人が15歳になる時に事は起こります
原因はカイルの浮気でした
ヴィアナはそれに激怒し、カイルと離れ双子と3人で暮らし始めます
ですがカイルと似ていて、しかも同じ色彩の
サナを見ているだけで辛くなり、ヴィアナはルナだけを愛するようになりました
精霊達や他の神達もルナの力や美貌に惹きつけられ、ルナは蝶よ花よと育てられました
居心地が悪くなったサナは成人を迎えるとともに逃げるように地上に降り立ちます
ルナも神としての使命を果たすためにサナを追いかけるようにして地上に降りました
しかしそこの人々はサナだけを敬います
なぜなら、太陽こそが本当の輝きを持ち
月はその恩恵を与えられて光るモノに過ぎないという考えを持っていたからです
ルナとサナも段々仲が悪くなっていきました
ルナは人々に尊ばれるサナを恨み、サナは自分にはない奇跡のような美貌を持つルナを憎みました
ルナは人々には愛されなかったけれど、他の神達からは愛されました
サナは人々から愛されたけれど、他の神達からは何故ルナを助けないんだと疎まれました
そしてルナは地上ではなく天界で過ごすことが多くなり、サナも天界より地上で過ごすことが多くなりました
「ああ、可愛らしいルナ姫。」
「本当に、愛と美の女神に似たようで」
「お美しく、愛らしいルナ姫。今度は誰と踊りますか?」
ルナは自分のために尽くす神達を見て今日も優雅に微笑みます
赤い唇が弧を描いたのを見て神達は更にルナを褒め称えました
「サナ様。私達に奇跡の力を」
「私達は一生ついて行きます」
「サナ様に永遠の祝福を」
サナは自分を崇める人々を見て、力を与えるために手を翳します
その手を見て人々は狂喜にまかせて舞い踊りました
どうでしたか?
(初めて昔話風にしてみました)
これからルナ視点の生活とサナ視点の生活を書いていくので、2人の続きが気になる人は読んでみてください(_ _)