第38話 買い物と出立と薬草類
主人公は、中古の鉄ミスリル製のショートソードを買う様です。
新品でないのには理由がある様で。
4人で行った武器屋で、鉄ミスリルのショートソードを購入する事にする。
中古で6万GAZUの物を選んだので「ん。8万GAZUの方が新品で綺麗なのに。お金貸そうか」とアレンは言って来るが。
「俺らみたいなのが、見た目の良い武器なんか持っていたら強盗に襲われるぞ。
だから、使い古した感じがある上に、鉄ミスリル合金じゃなくて、鋼鉄製に見えるこっちの方が間違いは無い」
俺がそう言うと「ああ。その方が間違いはない」と店主も言って来たので、アレン達も納得した感じ。
アレンは勇気があると言うか、怖いもの知らずと言うか、人が良過ぎるんだよな。
俺が『嘘つき過ぎる』と言う話もあるが、これは身を守る為だし。
まあ、一緒にいる間は俺がフォローすれば良いだけだけど。
武器屋を出て、次は革製の鎧や布製の防具を売っている店に行く。
俺は思わぬ出費があったから、買いは無しかな。
そう思っていると、女性達が……。
いや。
今日も移動日なんだけどな。
時間かかったらどうしよう。
多分、結局買わないのに。
失敗だったかもと思いつつ、ホーンラビットの皮26枚、ファングボアの皮14枚、ビッグキャタピラーの繭12個を買取りに出す。
予想通り、冒険者ギルドより多少高い程度の値段の様で、ホーンラビットの皮が12GAZU、ファングボアの皮が1200GAZU、ビッグキャタピラーの繭が1200GAZUだから、全部で31512GAZUだったが、32000GAZUで買い取ってくれた。
なお、良い物が分かるように、ここで裁縫スキルも取得したけど、買い物では役には立たなかったかな。
朝も早くに出立したはずなのに、もう昼前だ。
アレンは「買いもしないのに、なんでこんなに時間が掛かるんだよ」とミリアとシャロンに文句を言っているが、二人には響かない様だ。
まあ、前世でも、そんな感じだったけどね。
個人差はあったけど。
そんな風に思っていると「でも、32000GAZUで買い取ってくれたじゃない」との返事だ。
二人が時間を掛けて商品を見ていたから、買取価格が上がったわけじゃないけどね
なんて思っていると「イサムも何とか言ってくれよ」とアレンは俺に話を振ってくるが。
「早めにこの都市を出よう。ああ。昼食も何か買って出た方が良いかな」と店先で売っているパンに肉とか野菜を挟み込んだ物を人数分買って、都市を出る事にした。
4人でひたすら走る。
門の横にあった掲示板によると隣の都市のハイリガ市は、60キロ離れているとの事だから、それ程時間はかからないだろうけど。
俺は、魔物の気配を感じるとパーティから抜けてそれを狩りに行き、途中で見つけた薬草類を採取し、また3人の下に戻る、を繰り返している。
もう、Fランクだけで無くEランクの魔物で戦利品が美味しそうなのだけを倒しに移動している。
ファングボアの肉は高く売れたからな。
それ以外にも、Fランクのホーンピッグの肉も高く売れそうだし、ファングボアより大きく攻撃力の高そうなEランクの牛の魔物であるホーンブルとかホーンカウとかは、巨体の分、肉も多そうで高く売れそうだしね。
と言う事で、肉・皮が得られる魔物が1匹から3匹程度で居る場合のみ狩りに行きながら、その道中で薬学スキルによる薬草類の感知及び採取を行っている。
それを4回ほど行ったかな。
すると、都市からそれなりに離れた事もあり、魔力草の存在を薬学スキルが感知し始める。
いや。
魔力草の群生地まであるし、万能草すら数本はあるのか。
この世界では、1時間ほど魔法的効果で治療・回復等を行ってくれる魔生薬や、魔法的効果により一瞬で治療・回復等をしてくれる魔法薬の原料となる薬草類は、大きく分けると傷薬草、解毒草、毒草、魔力草、万能草の5種に分類されている。
実は、これらの名前は総称で、例えば万能草なら治療、回復、浄化、再生の効用を持つ生物・部位の総称である。
だから、細かく言うと月光草、陽炎草、竜血草、太陽茸、ヒュドラ木の新芽、ドラゴンの肝、ユニコーンの角と言った様々な物があり、その総称でしかない。
草じゃないじゃん、と言う話もあるが、まあ、多くの場合草だからという事で、草と言う名の付いた総称になっている。
傷薬草なら、治療・麻痺・消毒と言った効用を持つモノ。
解毒草なら、浄化・無毒化・無害化と言った効用を持つモノ。
毒草なら、毒・麻痺・解毒・治療・回復と言った効用を持つモノ。
魔力草なら、魔力回復と言った効用と膨大な魔力を含有するモノであるそうだ。
ちなみに今向かっている場所にあるのは多年草の葉や種や根が魔力草とか万能草と呼ばれるモノで、それの採取に向かっていると、目の前に湧くオーク。
トラップかよ、って世界の理に突っ込んでみたが、運が悪いだけなのか、そう言うモノなのか、運が良くてこれなのか。
半裸じゃなくて、防具を着ているから上位のオークかよ。
慌てて、アレン達の気配を探るが、彼方は大丈夫そうか。
察知スキル等で俺を監視していそうな気配もチェックするが、居なそうだし倒して大丈夫か。
先ずは、これをしておこうと隠形スキルで世界に溶け込もうとするが、もうオーク達に認識されていて、隠形失敗。
アルティメット偽装スキルなら、空気に偽装で行ける気もするが、皆の前でも使える忍びに偽装後の力で勝てるかどうかやってみよう。
そう決断し、「ウゴォー」とか叫びつつ、こちらに向かって来るオーク達のチェックを素早く行う事にした。
主人公が薬草類の群生地に行くとオーク達が湧いた様です。




