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第336話 逃げ出した専務と対処法の説明

 主人公達は、王都を守っている砦へと補給物資の輸送をしています。

 邪魔しに来ている連中も居るが、順調に進んで、もう少しで砦。

 そろそろ何かが起こるようです。

 やっと砦が見えてきた。


 探索スキルによると、問題はこれからか。


 砦の人達がこちらに気が付いて、援護に来てくれると良いんだけど。


 砦は未だ小さくしか見えないのに、立ち上る煙が見える。


 この異世界は前世より星の大きさが小さいのか、高い位置でないと直ぐに遠くが見えなくなるんだけど、当然そびえたつ山脈とか、立ち昇る煙とかは、遠くからでも見える。


 砦は、高さもある城壁で守られている上に、山脈の麓って感じのこちらより高い位置にあるから、離れていても見えるんだけど、やばそうなのかな。


 あの煙が、揺り返しが原因ではなく普段の防衛戦闘の結果だと良いな。


 そんな事も考えつつ、更に砦に近づく。


 こっちの砦に居たのは、ゴブリンとオーガだったか。


 中位ゴブリンや上位ゴブリンや高位ゴブリンとかに、斥候系の力を持っているのが居る。


 オーガにも、斥候系の力を持っているのが稀に居るって話だからな。


 昨日の朝に、その辺の厄介なのは倒しきったと思いたいけど。


 ポツポツとその斥候系の力を持った魔物の居るグループに見つかり、それらからの襲撃を俺達より前に居る専務の護衛達が撃退しながら砦へと向かう。


 やっぱり、専務さんは怯え始めたか。


 17人居た護衛も、壊れた荷馬車の回収とかで11人しかいないしね。


 それでも、斥候系も魔法使い系も居るので、順調に進んでいるんだけど。


 砦の全景が見える処まで来たら、砦を取り囲み攻めていた魔物の集団が「ギィィィ」なんて雄叫びを挙げて、こちらにターゲットを移し、向かってき始めた。


 ふ~ん。


 1000匹以上の魔物が、一斉にこちらに向かってき始めたか。


 さて、援軍は来るかな。


 「いぃえぁぁぁ」と専務さんは変な叫び声をあげて、荷馬車をUターンさせて逃げ始めた。


 あれで、荷馬車を引いていたゴーレムには意味が通じるんだ。


 そんな風に思っていると、専務の護衛も、それと一緒に逃げ出した。


 さて、どうするかな。


 そう思っていると、全員が俺を見てくる。


 マティアスさんやオロフさんは逃げても良いと思うんだけど、馬車を止めただけ。


 「はあ」


 溜息を一つついてから、「魔力壁を解除しますね」と声をかけて必要の無くなった魔力壁を解除し馬車を地上に下ろす。


 そして、全力での感知を。


 探索スキルと心眼スキルと感覚強化スキルと風探知魔法と土探知魔法で詳細に感知した結果を分析する。


 先読みスキルにより、予想もしてもらいながら。


 こちらに向かって来ているのは総数1254匹なのね。


 ランクは?


 Eランクが1145匹ね。


 中位ゴブリンが主力か。


 昨日間引いた、ゴブリンニンジャやゴブリンアサシンは補充されていない様だな。


 なら、何とでも出来るか。


 アレン達もマティアスさん達も、黙って俺に注目している。


 幾つか注意しておくか。


 そう決断し、色々と言って置く事にする。


 「さて。何に注意をすべきだ」


 「逃げなくて良いのかよ」と、先ずアレンはそれを確認してくる。


 「ああ。敵は、Eランクの中位ゴブリンが主力だ。

  なら、弾系攻撃魔法で十分倒せる。

  俺、ポチ、フク、アレン、シャロンが同時発動可能な弾系魔法で、だ」


 「十分倒せるんだ」と、シャロンはホッとした感じ。


 「そう。勿論、Dランク以上の魔物が多いなら、逃げるか逃げながらの殲滅だろうけどね。

  それで、何に注意だ?」


 そう聞くと「MP切れかな」とミリアが言ってくる。


 「くゎゎぁ」

 「キューン」とポチとフクもか。


 「そういう事。だから、確実に倒す為に威力を上げるのは兎も角、射程を伸ばすと消費MPが増えて、多分MP不足になる。

  まあ、MP回復薬を使えば、それでも倒せるし、スキル経験値も得られるだろうけど、ちょっと勿体ないよね」


 「引き付けて倒すと言う事か」とアレンも理解した様だ。


 「ああ。ちゃんと計画的にね。

  後は、長距離攻撃してくる奴とか隠れて襲い掛かってくる奴とかに注意すべきだけど、あまり数は居なさそうかな。

  その長距離攻撃してくる奴や隠れて攻撃して来そうな奴には俺が対処するけど、俺の居ない時にどうするかは考えておいた方が良いだろうね。

  という事で、正面をシャロン。右前方から後方をポチ。左前方から後方をフクが弾系魔法で攻撃。

  で、俺とアレンはどうすべき?」


 「弾系魔法1発で倒せない強めの魔物を攻撃だろう」


 「どういうのが強い?」


 「体が大きいのと、装備が良いのか」


 「そういう事。アレンはそれを狙って。

  俺は、連携が上手く行かず倒し損ねた奴、イレギュラーな奴、長距離攻撃をしてくる奴、スキルや魔法を使って隠れている奴を倒すのと、撃ち込まれてくる魔法や矢に対する対処をする」


 「ああ。やるぞ」

 「くゎっ」

 「キューン」


 と、獣系の1人と2匹はやる気になった様だ。

 千匹を超える魔物の突撃。

 主人公達は、逃げないで大丈夫なのでしょうか。

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