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Prologue

 ボクには、才能がなかった。この国で生きるのに1番必要な、魔法の才能が。

 ボクには、魔力はあった。この国の魔法師よりも強大な、魔力が。

 だけど、魔力が人より多くても使える魔法がなければ何の意味もないんだ。

 だからボクは、あの日初めて強く願った。『チカラが欲しい』ってね。

 その願いは、叶えられたんだ。大きな代償と引き換えに、ね?


 まずはボクの、プロローグから見てもらおうかな。これまでの軌跡から。



 ボクは、この国、魔国ルナフォースの田舎町に生を受けた。その時の記憶は残念ながらボクにはないんだけど、産まれてからすぐに行われる魔法適性検査で、ボクは何一つ反応しなかったんだ。そう、何一つ。

 この国には火・水・木・光の4属性があって、国民は誰しもが誰かに適性を示す。

 そんな国に産まれたはずのボクには、何一つも適性がなかった。この国が建国されて初めてのことだってさ。笑えないよね。

 そんなボクだけど、両親は普通に育ててくれたよ。愛情をくれた。ちゃんと名前もくれたよ、エリスっていうね。

 この名前のおかげでボクは、チカラを得られたと言っても過言ではないから、親には感謝してるんだ。

 何より、ボクには、並の魔法師よりもはるかに膨大な魔力があった。こんなボクにあっても何の意味もないけどね?

 でも、そのおかげで適性のないボクには、入学が許されないはずの魔都(首都)にあるマギア・アカデミーへの入学が許された。

 それは、ボクにとっては、幸じゃなくて不幸になるってことを入学する時のボクも両親も知らなかったな。


 ここからは、学園でのお話になるよ。

 ボクは、1年次から悪い意味で注目を浴びていた。当たり前だよね?

 ボクは、唯一魔法適性が無いという負の面と、同級生含め学園内で1番の魔力量を持つっていうチグハグな人間だったんだから。

 その上に、この学校に入学した者に与えられるはずの『魔法師(ウィザード)』っていう称号はボクだけは、得られずに『魔法師見習い(ロウ・ウィザード)』っていう明らかに差別的な称号を与えられたんだ。

 そんなボクに、みんながなにをするかなんてわかりきってるよね。

 みんなはボクに、覚えたての攻撃魔法をぶつけてきたり、誹謗中傷してきたり。

 ボクは、それに反抗することもなく受け続けていたんだ。でもそれが良くなかったみたい。

 ボクへの攻撃は、遂には教師からも行われるようになってきた。

 使えるはずのない魔法の実践相手にわざとボクを選び攻撃する。

 そして、受けることもできず攻撃を浴びるボクを、先生は助けることもなくむしろなじってくる。

 ボクは、そんな地獄みたいな環境を1年間耐えてきたんだ。

 だけどボクの心は、限界だった。いや、限界なんてとうに超えていたんだ。


 そして、2年次にあがる日の前日の夜。

 ボクは、天に願った。

 『チカラが欲しい』

 ってね。


 そのボクの願いは、天に届いたみたいだ。

 ここからがボクの、新しい人生の始まり。

読んでいただきありがとうございます!


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