ジャムの話
趣味の1つにジャム集めがある。
何で好きなのかは全くわからない。未だに意味がわからない。でも、スーパーのジャムコーナーには心が躍るし、わざわざ鎌倉のジャム専門店にまで通うし、何ならそこで就職することも考えたくらいだ。家には数多くのジャムが色とりどりに飾られている。でも根本的な問題がある。
そう、パンを僕は食べないのだ。
圧倒的にごはん派なので、食パンなんて見たくもないというくらい好きじゃない。ロールパンならギリ好きだが、ギリ好きっていうだけだ。特別な思い入れもない。そうなるとパンを食べるタイミングで何をつけるかというと、バターを塗る。というかバターはすごく好きなのだ。
では、いつ、買ったジャムを食べるのかというと、食べない。もはや飾られているだけだ。実家ぐらしなので、食べもしないジャムが増えて母は困り果てている。でも時折食べるジャムがたまらなく美味しくて、結局買うのをやめられない。
ジャムの魅力。それは安価なこと。スーパーでは200円くらいの物から、少し高めでも400円ほどと他の調味料と大差ない。だが、冒頭にも語った鎌倉のジャム専門店に関しては、一個が1000円以上するものが普通で、季節のフルーツジャムはもちろん、少し変わり種のジャムも多数取り揃えている。ジャムは果物から作るのが基本なので、ご当地名物の果物を使ったジャムを見るのも、旅行での楽しみの1つだ。石川県の千枚田に足を運んだ際に買った柚子ジャムには特に衝撃を受けた。基本的には甘いジャムのはずが、一口掬って口に含めば苦味が迫ってくる。面白い体験だった。
最近買ったジャムは、とあるアニメとコラボしたパッションフルーツのジャム。神津島とのコラボということもあり、また変わった味に出会うことができた。
いつかはオリジナルのジャムを作りたいと思い、家にあるジャム作りの本はまだ活用されていない。元々パンだけでなく、スイーツやヨーグルトにも使用されるものなのだから、今後もジャムワールドを追求していきたい。