3話 雪山とメモリアル
あらすんじ
前回ウェンとシャイリアは初めて悪魔と会話した
しかし会議で3日後に処刑されることが決まってしまう
さらにエクスを1ヶ月で捕まえなければどんな処分も受け入れるということになり、エクスの情報を手に入れるべく保管庫で調べることになる
メモリアル、それは古の対戦時期にある者が石板に封印した記憶の断片。
その石板は世界中に十数個ありこの国にも6つ存在する。
しかし何のために残したのか、それは定かではない。
なにせその石板はレシア王国によって管理されていて触れことすらできない。
といっても石板自体縦10m横6mにもおよぶのでこの石板は発見されたままの位置にある。
そして石板の周りに兵士が見張っている程度。
それが保管庫の資料を調べていくうちにわかったことだ。
エクスは自信の能力、「触れた物を爆発させる」能力によってメモリアルを見張っている兵士を爆破地点に移動させその間にメモリアルに何かをしたと俺は考えた。
そう俺たちが爆発に巻き込まれたのはそれが起因していたのではないかと考えた。
まあレシア大森林と氷河山には兵士はいないが...
それでまだ1か所だけ爆破されたと報告がない場所があった、それが氷河山だった。
もちろん山奥にあるしメモリアルを見張る兵士がいないため爆破する必要がないという点もあるが、いってみる価値はあると思う。
というか外れた場合もうどうしようもないほど追い詰められているということだが。
そうなれば1ヶ月以内にエクスを捕まえることが限りなく低くなってしまう。
さらに国から、王宮で国王の御前で弁解せよと言われてしまった。
本当はすぐに執り行われるところなんとか説得して10日後にしてもらった。
そういうわけで俺はシャイリアと共に氷河山に行くことになった。
氷河山、1年中吹雪が吹く雪山。
かなり高い頻度で雪崩が発生するため登山者はあまりいない。
俺たちみたいなことがない限り。
「うぅ 寒い」
山に登り始めて2時間たった頃、雪風が激しくなり
その雪風を全身に受け、その体を突き刺すような寒さに体が震えた。
早く終わらせて帰りたいという気持ちを抑えながら山を登った。
「そろそろメモリアルがある場所に着くよ」
「やっと着くのね。」
シャイリアは声を寒さで震わせながら言った。
しばらくすると少しずつメモリアルが見えてきた。
そしてそこには...
「これで最後のメモリアルだ。
ここまで長かった。..」
男はそう呟きながらメモリアルに触れようとした。
俺はその瞬間声を荒らげた。
「待て!そこで何をしている!?」
男はその声に驚き振り返った。
「なんだお前ら、何もんだ?」
「俺たちはレシア王国近衛団だ」
取りあえず聞かれたから名乗ってみたが...
「近衛団?ああ、国の雑用係様か....。で、その雑用係様が何の用だ?」
俺たちがそう言われるのは知ってたけどこうもはっきりと言われるとちょっとむかつくなぁ。
「俺たちはここ最近起きてる爆破事件の捜査をしているんだ。」
「へえ、それはご苦労なこって。」
「で、あんたはここに何しにきたんだ?
こんな山奥に一人で。流石にこんな天候の中、登山しに来たわけじゃないだろ。」
俺は男の目を見ながら確信に迫る。
その言葉に男は眉をピクッとさせた。
「ああ、もうそこまで分かっているなら話す必要はないな。これ以上話しても時間の無駄だ。お前らを倒して、さっさとメモリアルに触れさせてもらうとしよう」
そう言った瞬間、男は俺たちめがけて腰にぶら下がっている袋から取り出した手のひらサイズの石を投げてきた。
俺たちはその石を難なくよけるが直後に大きな音とともに爆風が起きた。
俺はすぐに腰に下げている剣を抜き構えた。
「やはり、避けられたか。
まあいい、お前らと会うのは最後かもしれん。
だから戦う前に一応名乗っておこう。
俺の名はエクスだ。よろしくなぁ。」
エクスは笑みを浮かべながらそう言った。
エクスは戦う気満々のようだ。
まあ俺たちにとってもそっちの方が都合がいい。
そう思いエクスに切りかかった。
しかし簡単に避けられてしまった。
「その程度かお前は」
「クソ!シャイリア頼む」
「わかったわ。
これでもくらいなさい」
「へぇやるねぇか」
シャイリアの能力は氷を生成し操る能力。
その生成した氷は10mをゆうに超えた
俺は巻き込まれないようにエクスから離れた。
「逃がさないわよ」
「クソ!避けきれねぇ」
シャイリアの生成した大量の氷はエクスをのみ込んだ。
「さすがだなシャイリア」
「まあね」
シャイリアドヤっているがそこは無視した
「ああいってぇな」
やはりその程度だと気を失わせるにはいたらないか。
だかかなりのダメージはおったはずだ。
「シャイリア援護を頼む」
「わかったわでもウェンも無理しないで」
「わかってるよ」
シャイリアは生成した氷をエクスに向けて何発も撃たれる
エクスは石を爆破させて相殺していく
エクスとの距離は10mくらいか..この距離なら
俺は全力で走りエクスに切りかかるが
「これでもくらいな」
エクスは地面の雪を拾い俺に投げてきた。
くそ避けきれない。
そう思い左腕で顔を覆うが爆破で顔を覆った左腕は防寒着は消し飛んだ
「ウェン!!」
「っんんn」
左腕に強い痛みが走るがそのまま切りかかった
「っとあぶねぇ」
くそまた避けられた
「はは年下に戦闘の腕は越えさせねぇよ
ってかあの援護邪魔だな。あっちから潰すか」
「待て!」
エクスはシャイリアに向かって走り両手に大量に持った石をシャイリアに投げた
しかしシャイリアは少し笑みを浮かべながら
「なめられた困るわ。クリエイト能力の真骨頂見せてあげる。」
そういうとシャイリアは高さ10m横7mにも及ぶ氷の壁を築きあげた。
氷の壁は爆破をすべて受けきった。
「マジかよ。あの爆破をすべて防ぎやがった。」
「ウェンやっちゃって」
そうシャイリアが言った時
「ゴゴゴゴゴゴゴゴ」
地響きが辺りに響き渡った
「なんだ地震か?」
「まさか...雪崩だ!!」
雪崩に巻き込まれたあとすぐに意識を失い
次に目覚めるのは洞穴の中だった。
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