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我が家の最弱モンスター  作者: 秋野ムラサキ
5/5

嫁vs妹①

「いつも城を歩き回っては臣下に声を掛けていた魔王様が急に眠りについて、みんな困ったんです」


イムの話をまとめると、

俺がゲームを引退したことで、ゲーム内の俺のアバターが永続的なスリープ状態になったらしい。

魔王がスリープしたため、実質的な政治は、モンスターの幹部が行うことになり、いくつかの派閥が生まれた。


「ちょっと待て、俺は昔も今も政治に関わったことはないぞ?」


「いえ、以前はしっかり、魔王様が治めてくれていました」


現役ゲーム時代は、アバターが勝手にあれこれやっていたのだろうか?裏設定のようなものか?


「生まれた派閥の1つ、魔王軍進行派が、人類を殲滅しようとし始めました」


急にシリアスな話に。


「私は、穏健共存派でしたが、ある日、何を思い立ったのか、進行派の三下が私の命を狙ってきました」


すごいな急展開。

しかしなぜスライムを襲ったんだ?そんなに経験値高くないだろ?


「そこで、死なずに住む方法、魔王様を目覚めさせる方法をディアブロさんに訊きました」


ディアブロって、確か半分モンスターの魔導師か。クールなイケメンで、あまり好きじゃなかったな。


「ディアブロさんは暇さえあれば女の子にセクハラする人でしたが、頭は良かったので」


ちょっと記憶と違うな。


「ディアブロさんは言いました」


『条件として、かわいい小悪魔ちゃんを数人紹介してくれないかな?』


ディアブロの記憶を更新しなくては。


『眠る魔王様は分身、魔王様の本体は別世界で今も元気にいるよ』


ディアブロはなんでそんなメタいこと知ってるんだ?

実はゲーム開発者でした~。とか言うどこかで聞いたようなオチは止めてくれよ。


『魔王様の元に行きたければ、私が開発した呪文を使いたまえ』


そこまで分かってるなら自分でやれよディアブロ。


『呪文を詠唱しながら、こちらの魔王様と接続するんだ』


「接続って?」


「こうするんですよ」


そう言って、顔を近づけてくるイム。

ちなみに忘れているかもしれないし、俺自身気にしないようにしたが、イムは今裸である。

そしてどんどん近づいてくるイムのきれいな顔。

イムの青い瞳に俺の顔が写っているのが分かるほど接近したとき。


「お兄ちゃん、お風呂場で何して...」


妹が現れた。


「お兄ちゃん、その人...」


「はじめまして、須浦イムです」


いや何普通に挨拶してるんだよ。


「お、お兄ちゃんが...お兄ちゃんが...」


「お兄ちゃんがお風呂場に女の人連れ込んでる~!」


今、家に両親がいなくて本当に安心している。

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