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カタチ

作者: 葡萄鼠
掲載日:2013/08/05

 一枚の手紙。

 書きたいことはいっぱいあったけれど、実際に書けたのは数行。

 それを何枚も書き直して、やっとあなたに届けられる。


 一通のメール。

 書きたいことをそのまま書いたけれど、必ず全て消した。

 そうして実際に送るのは、多くて数行、少なければ一行、一言。


 一つのスタンプ。

 ぽん、

 軽い音一つで簡単にメッセージを送れる世の中。


 簡単になったね。

 なんて、いうけれど。


 淋しい。

 

 って、思うのは私だけ?


 手間をかけ、暇をかけ、苦心の〝普通の一通〟があなたの手に届くの。

 そんなあなたの一通が私の手に届くの。

 捨てる?

 そんなもったいないことなんてできるわけがないから、大切に宝箱にしまっておくの。

 色あせても消えることのない手紙(おもいで)は、何年経っても私の心をときめかせる。


 久しぶりに、あなたに書いてみようかしら。

 隣にいてくれる幸せに甘える日々を振り返って、当たり前の幸せに感謝して。

 改めて手紙を綴るのは照れくさいけれど、昔に心は戻ったようで。

 あなたは喜んでくれるかしら。私からの手紙――。


 照れて面と向かっては何もなくても、こっそり隠れて照れながら読んでくれたら嬉しい。

 返事がきたらどうしよう……!

 なんて、考えても仕方ないことで一人で盛り上がって。冷静になった時に恥ずかしくなって。


 書き出しはどうしようかな……。

 昔と同じでも、かまわないかしら。






















〝――――今日もいいお天気ですね。











 いつ渡そうか、いつ読んでもらえるのか、


 どきどきしながら、一つ一つ、丁寧に言葉を想いを綴っていく。

 今も昔も変わらぬ想いを、

 大切な、大好きな、愛おしい想いをこめて、


 たった一人のあなたへ―――……






皆様は、カタチが残る方が嬉しいですか?それとも残らない方が嬉しいですか? 若気の至り。読み返しては赤面モノ、恥ずかしいモノ、は色々ありますが。私個人としては、全てでなくても大切なものに関してはカタチが残る方が嬉しいです。カタチの残らないものの美しさ、大切さも知ってはいますが。想いを伝えてもらうのに、メールやスタンプではいつか消えてしまう。それはもったいない……。と思ってしまうのです。

だから、一度くらい、出来れば数えられる程度で構わないので、大切な人から手紙をもらいたいです。なので、年始の年賀状はとても貴重で重要な意味をもっているのです! 文明の利器により、便利になった世の中ではありますが。初心に、不便と思われても一筆、大切な人に些細なことでも手紙を書いてみてはいかがでしょう。 自分宛てに書いても、気持ちの整理ができますよ。


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― 新着の感想 ―
[一言] 真宮傑様。 すごく感銘致しました。内容は勿論、後書きにもつい頷きを! 私も年賀ハガキは、毎年手描きしております。 素敵な作品を読ませて頂きありがとうございました。 ☆蘭菊
2013/08/07 14:59 退会済み
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