遊覧航海4~5日目~
ど~も、お久しぶりと言わないといけなくなってしまいましたね(汗
さぁ、バトルが始まります!!文才無+駄文+苦手な戦闘描写=? な展開が待っています。
事前説明として『魔源石』について説明します。
魔源石とは、時元片を再変換できるだけの魔力を持った鉱石のこと。しかし魔力はあっても変換しようとする意志がないのでそのままでは至って人畜無害。ただし外部から意思を伝えることで内蔵する魔力を使用できる。
早い話が魔源石を持ってこの魔法が使いたいと思うだけで魔法が使える優れ物。
伝えられた意思は何度も上書きが可能。ただし「止まれ」の意思を伝えないとすっと魔法を使い続けてしまう。
基本的に多きものほど内蔵する魔力は多いが、魔力を圧縮して内蔵する量より質の小石型もあり大きいものより高く取引される。
その性質上魔法剣・杖などの材料に使われるが強度が鉄の半分以下、樫の木の5/7しかないので含有率が高ければ高いほど脆くなる。なので主に杖に多く含ませて剣は最小限の使用に限られる。
この豪華客船シラナミは大型の魔源石を搭載しており、帆船が主流なこの世界ではかなりの贅沢品である。
僕らは何だかんだで楽しく過ごしていた。心配していた食糧難もカジノでどうにかなったし、ベッドの共有も借りられるところをGETした。(ただメイルが残念そうな顔をしていたのはなぜだろう?)
サヤ・トリューナというエギナイトの一人のご子息と遭遇しちょっとした問題も起きたが、今では友達になった。少し複雑な気分だが…。
あっという間に4日が過ぎようとしていた。
「お休みなさい、マウアさん。」
「お休みなさい、カーザさん。」
「・・・・・・・・・・。」
サヤがこっちをじぃ~~~っと見ている。
「・・・・・・・・・・。」
「「・・・・・・・・・・?」」
「・・・・・、ジュン、私には挨拶ないの?」(こいつはもう呼び捨てで呼んでくる…。)
「あ~あ、なるほど。じゃ、また明日。」
「・・・・・・、 !? ちょ、ちょっとそれだけ!?なんかもっということはないの?ここはもともと私の部屋なのに、来客と居候が勝手に二人の空間なんか作り出して・・・。」
「!? /////、そんなことは・・・・・・、あ、ありま、す、ねぇ…。」だんだん尻つぼみになっていく。
「三人しかいないこの部屋で二人だけの空間を作るな!!自動的に私が一人じゃない!!!」
「そんなに一人が嫌ならカジノでも行って来ればいいじゃないか。」
「や~よ、あんたのせいで、あの後どんなのとを言われたの~? とか わしと人生をかけて勝負しないか、負けたらわしの嫁になれ! とか行ってくるエロ親父が後を絶たないのよ!!」
「ご愁傷様。」
「ウキーーー!!!この野郎~、一発殴らせろ!!」
「サ、サヤさん、落ち着いて。」
「じゃ、ボクもう眠いしここにいたら命の危険があるからかえるね。お休み、マウアさん。」
「ウフフフ、二度目ですよ。」
(ウキーーー、またしてもこいつらは~~!!)
こうして4日目の夜は終わった。
そして僕らの遊覧航海も・・・・。
5日目 深夜2:48
~操舵室~
船員
「船長、そろそろお休みになられてはどうでしょうか?」
船長
「いやいかん。この辺りで貨物船や客船が海賊に襲われると聞く。この辺りは水深が70mほどしかない。マリオンが海底で待ち伏せしているかもしれん。少なくとも日が昇るまでわしは眠らんよ。」
船員
「はっ、では私もお供します。
総員、この先に海賊が出るかもしれない。怠らず何かあったら些細なことでも報告するように。」通信用の管に対し大声を張る。各部屋から「了解!!」という力強い返事が返ってきた。
~機関室~(といっても、魔源石置き場でありこの魔力で動かしている。勝手に誰かが入らないように見張りがいるだけである。少々腕の立つ人がいればいいので人件費が安く済む)
「了解!!」そう言って通信用の管を閉める。
「クックック、今の感じでよかったかな?」「問題ない。では命令通り張り切ってやろうじゃないか、我々の仕事を。」
機関室には3人が立っていた。
血溜りの中に・・・。
~操舵室~ 深夜3:04
船長は少し様子がおかしいことに気付いた。
――船の速度が落ちている――
船長
「おい!すぐに機関室と連絡を取れ!!」
船員
「え!?あっはい!!
こちら操舵室、機関室聞こえるか?こちら操舵室、機関室聞こえるか?」
返事はない・・・。
船長
「今すぐ護衛を引き連れて機関室へ行け!!」
船員
「はいっ!!」
いくらかの船員たちが出て行こうとドアに手をかけようとした。しかしそれは叶わなかった。
なぜなら・・・、
先にドアが開いたからである。
「やぁ、夜遅くご苦労様。疲れただろう。後は我々に任せて楽になりたまえ。」
1分後、操舵室は船の中であるが血の海になっていた。
その海賊は静かだった。あまりにも静かだった。
それはもうすでに決めていたからだ。 皆殺しを。
殺すと決めているから迷うことなく急所を突き
迷うことがないから、悲鳴を上げさせることなく
悲鳴が上がらないので、とても静か・・・、
彼らはパニックを起こされるのを嫌った。下手に騒ぎになると後始末が面倒になるし下手をしたら反撃を食らうかもしれない。反撃は怖くないが時間がかかるのは不都合である。
故に彼らは暗殺を好んだ。一撃で誰にも気付かれずに殺せるからだ。
彼らの作戦は完璧だった。まず機関室を数人の腕利きで掌握し機動力を奪い、操舵室を奪い指揮官をつぶした。その後動きの遅くなっていく船に本隊が楽々と搭乗していった。
そうしてまた一人、また一人と消えていく。
深夜3:17
その男はモリを持っていた。すでにいくらかことを済ませたのか、何かでべっとりと濡れていた。そして彼はある部屋の前にいた。
4等室E403号室
ジュンのいる部屋である。
部屋の中はいびきしか聞こえなかった。ドアの開く音など微塵も聞こえなかった。ベッドにはカップルが寝ていた。手をつないで、嬉しそうな顔をして。
騒がれないには二人を同時に突くしかない。男はモリを構え、ノドを狙って勢い良く突いた。
部屋は静かであった。何も音がしていない。肉の刺さる音も骨を貫通する音も血が流れ落ちる音さえ。
「!?」
モリはがっちりと掴まれていた。
「こんばんわ~♪えらく物騒だね、暗殺なんて。」
男はすぐさまこの男に目標を変えモリから左手を離し腰のナイフで突き刺そうとした・・・、
だが、 突き刺そうとした、という願望で終わった。
ジュンは片手でモリを止めていた。この差が勝敗を決めた。空いていた左手で男の首を突いた。首を突かれたことでひるんだ隙に手刀をかまし気絶させた。
「僕も彼らにはお世話になったし静かな眠りを妨げるわけにはいかないよ。」
ジュンはその男を縛りながら
「どうやらマリオンの海賊みたいだな・・・。ちょっとヤバい状況かもね…。」
(この男の暗殺技術、特別高いを言うわけではないがいっぱしの暗殺者程度の力はある。4等室を襲っているやつでコレだ。1等室は…。)
気がつくと走り出しだしていた。
~1等室VIPルーム前~
「・・・・・・・・、ふぅ。」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・。」
「どうした、それで終わりか?」
二人の周りには3,4人倒れていた。10分前何者かの接近に気がついたマグアが海賊と交戦、途中で起きたシルドとこれを撃退したが、敵はどんどん増えていく。しかも扉を守っているために動けない。
シルドは肩で息をしているがマグアは仁王立ちを止めない。その気迫に海賊たちは次の手を出せずにいた。魔法で攻撃しようとも廊下が狭すぎて後方から打つことができず、Lv1なら可能だったが剣ではじかれる。試しに前衛に持っていったら突撃されて、そこで転がる運命となった。
「・・・・、まだいけるかシルド?」
「はぁ、はぁ、当然です。お嬢様には指一本の触れさせない!」
「ついでに、お嬢様の手も借りん!!ここは俺たちが死守するぞ!!!」
廊下はまた戦場と化した。
ジュンは1等室に向かって走っていた。何故だか分からないが急いでいる。メイルのいる1等室屈強そうな護衛がいる。トリューナの名を持つ者がいる。ほかの部屋より安全だ。ではなぜ焦っているのか?その答えがわからないことが怒りに変わり、さらに足を速める。
曲がり角を曲がったをところで彼は何かに滑った。激しく腰を打った彼は何に滑ったかと思いソレを見る。
赤色のソレ、嫌な鉄のにおいがし、体にべっとりと付いた・・・。
頭が冷静になればなるほどソレが何なのか分かってしまう。顔を上げると廊下はソレの川と化していた。それは皆部屋から流れ出ている・・・。
彼は恐る恐る立ち上がり一番近くの部屋のドアノブに手をかける・・・。
彼、ジュンは吐きそうになるのを必死でこらえた。
そこには 赤いソレをただただ流すモノ
笑顔と夢を持っていたはずのモノ
今日を、今を生きるはずだったモノ
そして・・・、
モリを構えたカイゾク―――――
「!?」
赤いソレがまた廊下に流れた。
男の上半身はなかった。壁に点々と上半身だったモノはあるが…。
ジュンは吐きそうになるのを抑えながらゆっくりでぐちに向かった。過去のトラウマがジュンに吐き気を起こさせていた。
「また、僕は守れないのか・・・、間に合わないのか!嫌だそんなの!」
(メイル!!)
ジュンは再び1等室を目指した。
「メイル!メイル!!起きなさいって!」
「ん~?サヤ~?もう朝~~~?」
「外の様子がおかしい。戦闘が起きてる。マグアとシルドを呼んだけど返事がない。金属音も聞こえる。」
「zzzZZZZ」
「・・・・・」プチ!
――――しばらくお待ちください――――
「分かった?おそらく外で私の護衛が頑張っているから、加勢に行くわよ。」
「は、はいっ。」
(戦う前からダメージを負ってしまったメイルちゃん)
「で、でもあたしは実戦なんて―――」
「それでもやるの、あんたなんかヤられるか売られちゃうよ。それに大切モノをお母さんに届けるんでしょ、それまで死んじゃダメでしょ!!」
「!? はいっ」(や、やらなくちゃ。大好きなお母さんが待っているんだ!)
バァーーーン!!
けたたましく扉を開けた。
「マグア、助けに来たわ!」
「おやおや、こんなかわいらしい子がまだ残っていたとは。粘ってもらった甲斐がありました。しかも魔術師が二人・・・。」
「なっ!?」
「マグアさん!?シルドさん!?」
ぐったりと倒れているシルド、膝を付き折れた剣を支えにしているマグア。
そして幹部らしき上質のマントをはおった男。
「丁度よいですね。これからフィニッシュを決めるところだったんですよ。」
そう言って幹部は斧を振り上げる。
「!?」 サヤが阻止しようと魔法を唱える。
”煌めき輝いてすべてを照らせ”『サイント』
強い光に目が眩み狙いが外れた。シルドは無事だ。
”我が袂に引き寄せる”『バキュー』
牽引魔法によりマグアとシルドを引き寄せ部屋に入れる。
メイルは何が起きたのかを理解するのに必死である。
「生意気な小娘ですね。」
「このサヤ・トリューナがいる限り、目の前で誰も殺させはしない。」
「サヤ・トリューナ・・・?ふっ、ト リ ュ ー ナか!こいつはいい、決めたぞこいつは必ず親父のエサにする。」
「エサ?」
”灰塵以外の残るものなし”『バーン』
メイルの唱えた魔法が周りの海賊に当たるがそれほど効果はなくかなりの人数が集まっていたのですぐに追いつめられる。
「くっ、こんなところで死にたくない!!」
”吹き抜け踊り舞ってみよ”『ヒウ』
それでも大した効果は見られない。海賊側も大したことがないと分かったのか近づくスピードを上げてきた。
「メイル!!」
「よそ見しているとあなたが死にますよ。(ニヤ)」
「くっ」(強い!?)
(助けて、カーザさん!!)メイルは目を瞑って祈った。
はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・・。
ジュンは今、たった今1等部屋の前に来た。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・・。」
「はぁはぁはぁ・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・くそっ。」
ジュンの目の前には、
誰もいない
1等室VIPルーム サヤ・トリューナの部屋だけだった。
いや~~、書いてて思った。わざとらしく隠している方が余計に伝わり約なってしまうのではないかと…。過激な表現を避けようと暗喩して暗喩した結果、余計に気味が悪くなってしまいました。反省
これからはできるだけグロテスクな表現は控えようと思います。精進!!
魔法解説(””内は起動詠唱)
炎属性Lv1『バーン』”灰塵以外の残るものなし”
風属性Lv1『ヒウ』”吹き抜け踊り舞ってみよ”
光属性Lv1『サイント』”煌めき輝いてすべてを照らせ”
目くらましだけでなくちゃんとダメージも与えるよ。でも相手が強いと無意味。
炎属性Lv3『イザバーン』”万物を焦がす灼熱の宝玉 紅蓮の理言い放つとき 灰塵以外の残るものなし”
大火球を放つ魔法。バーンの5倍の大きさを誇る。
動属性Lv2『バキュー』”我が袂に引き寄せる”
吸引魔法。遠くの物体を近くに引き寄せる。魔力の大きさによって運べる重さなどが変わる。