便乗する悪
※2011 4/9に第一章コーザ&ジーダ戦に矛盾が生じていたので改変に限りなく近い修正をかけました。まだ読んでない人は読むことをお勧めします。というかこれからの内容を書きやすいようにいじくっちゃった♪てへっ☆
もう後付け設定にしなくて済むね(笑)
ふぅ~、危うく打ち切りになるところだったよ。危なかったねジュン君♪
犯罪者で終わらせるのもおもしろいかなっとも思ったけど回収してない伏線だらけなんだよね。裏設定もまだ表に出てきてないし。
今回からこの章の敵役が出てきます。しかも相手はこの章だけでなくこの物語電隊の敵…、だったりして。
~謁見の間~
「なにぃぃ~~~~~~!!!!!!!!!!
王女の協力者がわからない!?どういうことだ!!」
今日もガガンの怒鳴り声からスタートするガドエギ。
「全員に確認、家宅捜索しましたが王女の気配すら感じられませんでした。」
「ぐっ、わかった。引き続き城下町を散策してくれ。」
「「はっ。」」
騎士A~Eは素早く退室した。
「くそっ、もしかして、いやもしかしなくてもその協力者というのは急ごしらえか!」
「そうですね、その協力者も見るからに怪しい格好をしていたとか。いまどき包帯男なんて誰も信じませぬな。しかしどうするのかね、ガガン殿。おそらくその協力者は王女と気付かずに協力している可能性が高い。逮捕してしまうのは可哀想じゃないのか?」
大臣は少し弱気になって言う。
「いくらなんでも王女を誘拐した罪は問いませんよ。しかしその包帯男は騎士の制止を無視して逃げたんだ。普通の誘拐罪に処すつもりです。」
「しかし弱ったなぁ。王女なしに勝手に国政を進めるわけにもいかないし、なにより出て行った理由が理由だからな、時間をおけば戻ってくるものではないし…。(チラッ」
「!? なっ、大臣!あなたまで俺を王にしたいのか!!
ぐっ、そうだ。あなたは騎士王派でしたね。」
「さぁ、観念してください。そうすれば王女も帰ってくる。政略結婚を考えているドーマ派を―――――」
バァーーーン! 勢いよく扉が開かれた。
「聞いたぞ、オルノス。王女がガガン絡みで失踪したそうだな。」
いかにも私はえらいですよ。という顔をしたおっさんが入って来た。この小太りでちょび髭の男はドーマ・ファイザ。この国の外交大臣で政略結婚派のTOP。ガガンはノナとの結婚を望んでいないので実はこっちの方が仲がいい。
(というか、オルノスのほうが俺と姫をくっつけようとして何かあると俺のところへ来る)
大臣(名前がオルノス。やっと明かされたね♪)
「ぐっ、ドーマ!」
「ガガンから聞いた。この問題はそこらへんの問題とわけが違う。こんなことになるならさっさと王女を説得すればよかった。それもこれもお前ら騎士王派のせいだぞ!」
「な、何を言う!
ガガン殿、どうしてこんなやつにまで話をしたのですか!?」
「落ち着け二人とも、姫がいない今俺たちだけで国政をどうにかしないといけない。少なくとも今より質が落ちるのだけは避けたい。そんな時こそ大臣たちが一丸となって支えるべきだろう。その間に俺が見つけ出せばいい。」
「ぬぅ、一理ありますな…。(ここまでのリーダーシップ、さすがガガン殿やはり次期国王はry)」
「幸い王女もバカではない。王女直々にやらなければならない仕事は3日後までない。このことから考えても3日たてば帰ってくるだろうが原因が解決してない以上、暇を見つけては疾走ということもあり得る。
ともかく、王女捜索はガガン親衛隊長に指揮を任せるとして、私はこの3日間このことが他国に漏れないように専念する。その間にオルノス、何か打開策を考えておけ!!
おい、文官ども!国内の情報規制を徹底しろ!!」
「ぐぬぬぬ・・・。諦めてなるものか。」
(こういうときにドーマは本当に頭が回る。やはり俺には執政は無理だな。)「大臣、では私は姫を連れ戻しに行ってまいります。」
「お、そうだな。ガガン殿直々に行ってくだされば王女のほうから現れるやもしれん。ただしくれぐれも派手な行動は慎んでいただきたい。親衛隊隊長殿が動きまわっているとそれだけで国民に不安を与えかねん。」
「くっ、肝に銘じます。(これだから地位をいうものは面倒くさい)」
カッカッカッカッカ ガガンは謁見の間を出て行った。
(王女め…、よりによってこのタイミングで問題を起こすとは…。)
~宿屋~
「いいんですか、同じ部屋で?」
「大丈夫です。こういうときは部屋を別々にしている方が目につきやすい。カップルと思わせれば追手の目をごまかせ安いでしょう。」
エナはガッツポーズをして力説した。この人僕より年上だよね?
「いや~、そういう問題じゃなくって…。」
「あ、そう言うことなら安心してください。こう見えても私は貴方を軽々と倒せますから(ニコッ」
「へっ!?」
「私はお城の魔術隊の隊長と同じくらい強いんですよ。あなたがドバイニョを詠唱する前に私の魔法が跳んできますよ。」
「 ? お城?」
「 !? え、いや、その・・・、 ! そ、そう。お父様に付いて行ったときにちょっと…。」
「ふ~ん。(国の名家のお嬢さん、しかも父親が見てただろうから…、隊長さん大変だったろうに、手加減。)」
「そ、そんなことよりあなたのことも聞きたいわ。運び屋さんと聞きましたけど、
なんですの、その包帯とローブは?」
「へぁ!?」
(落ち着け。落ち着け、ジュン。こんな質問が飛んでくることは想定内だ。ちゃんと考え抜いた答えを言えばOKだ。)
「いや~ちょっと顔面からこけちゃってね、それがまだ治ってないんだよ~。困ったもんだよね~、あっはっはっはっは。」
「嘘ですね♪(即答)」
「へぁ!?」
「私の質問に対して過剰に反応し、いったん考えて答えました。しかもその答えが話しにくいモノならともかくとても在り来たりなモノ。これじゃあ誰が聞いたって嘘だって思いますよ。
でも
まぁ、聞かれたくないことのようなので止めておきましょう。私はそこまでデリカシーがないわけではありませんし。ただちょっと包帯男と言うのはどうかと思いまして…。」
「はははは、包帯男ね。的を得ていらっしゃる。
(ほんとっ、この問題はどうしようかな。目立つし怪しいし、なんか追われる立場になってるし。夜、日が沈んでからなら包帯なしで外に出られるんだけどな。それは彼女に悪いし…。闇属性魔法を使えばいけないこともないが12時間連続使用は疲れるし…。う~ん。)」
「明日はどこに配達に行かれるのですか?」
「え~と、明日は――――――」
コンコンコン! ドアがノックされた。
「夕食をお持ちいたしました。」
「んっ、は~い。」 ガチャッ
「アインサルキッドのバビロ煮とトリチャントのコッコです。」
宿屋の使用人が夕食を運んできてくれた。魚の煮漬けと鳥を上げた臭いがお腹を程よく刺激する。
「ありがとうござ !! …います。」
「では、ごゆっくりと。食べ終わりましたら外の台車の上に置いておいてください。」 パタンッ
「おいしそうですね。さっそくいただきましょう。
(普段は宮廷料理しか食べてないから庶民の味というものを食べてみたかったのよね♪)」
「待った。」ジュンがつぶやいた。
「えっ!?どうし―――」
「逃げるよ。」静かにつぶやく。
「ちょっと何なんですか、理由をちゃんと――――」
「静かに。さっきの従業員から舐めるような視線が来た。」
「それは貴方が包帯男だからじゃないのですか?」
「うっ。そ、それはない、あの人とは受付で会っている。それに…、
この料理に薬が盛られてる。」
「なっ!?」
「安心して、盛られているのはどうやら僕が頼んだ料理だけのようだから。それに薬と言っても軽い睡眠誘発材だと思うよ。おそらくコルネアを使ったんだろう。料理のほうは上手く臭いをごまかせているけど、さっきの従業員から臭いがした。料理の臭いを消すほうばかり気にかけて自分に着いた臭いに気付かないとはね。まあきっと素人だから仕方がないか。
「相手の目的は…。」
「おそらく、君の奪還だろうね。僕を眠らせればどうにかなると思ったんじゃない。
まっ、ともかく逃げるよ。」
「ええ、わかったわ。」
エナが扉の方へ行こうとすると、
「おっと、止めた方がいいよ。当然入り口は固められているようだし、騎士ももう呼ばれてるかもしれない。」
「で、でもどうすれば…。」
ジュンが窓を指差す。
「え、だってここは…。」
ガシッ ジュン微笑みながらがエナを抱き寄せて――――
お姫様だっこをして
トンッ
「3がいぃぃぃぃ~~~~~~~!きゃーーーーーーーーーーー!!!」
シュタッ!
「ふぅ、テライオンを舐めないように。これくらいどうってことないよ。
それより・・・・・・・・。」
ぞろぞろ
「君が叫ぶからばれちゃったじゃない。」
「そ、そんなこと言ったって…、いきなりだったし…。」
「おい、包帯男!!その人を離しなさい。今なら罪は軽い!」
「あれ?もうどうあがいても捕まるのか、僕は。」
「そんなことに突っ込んでないで逃げませんと。
?
どうしたのですか?動かないで。」
「いや~~~、さすがに人一人抱えて3階から飛んだのは無謀だったみたい。
足がしびれて動けないや(笑)」
「なっ!?
なにをいまさら言っているのですか!!先ほどあれだけ自慢して!!」
「いまだ取り押さえろ!!多少傷付けてもかまわん。」
ジュンは、
「きゃっ!」 抱えたエナを投げ上げ、
”大地よ今こそ立ち上がれ”『デコン』
騎士たちとジュンの間に小さな土の壁ができる。しかしこれでは騎士たちを一瞬しか止められない。
ダメなのか!?
いや、ジュンにとってはこの一瞬あれば事足りた。
”万物を焦がす灼熱の宝玉 紅蓮の理言い放つとき 灰塵以外の残るものなし”
『イザバーン』
巨大な火球が騎士たちめがけ飛んでいき、デコンで作った壁を軽々と粉砕した。騎士たちはイザバーンに備えて防御姿勢を取ったが、火球は騎士たちの手前で消滅した。
騎士たちがその攻撃が目くらましだと気付いた時、そこにはもう誰もいなかった。
「ちょっと、投げるなんて酷くありませんか!!」
「え~っと、手が空いてないとイザバーン撃てないし、そっちの方が騎士たちのビックリして動きとめるだろうと思ったし・・・。」
「もっと女性を労わってください!!」
「あははは、覚えておこう。
で、そちらさんもちゃんと覚えましたか?」
「えっ?」
物陰からわらわらといかにもごろつきと思われる男たちが現れた。
「へっへっへ。安心しな、俺たちゃ女の扱いについちゃ一流だからよ。」
「それに包帯男!殺しはしない。殺しちまうと賞金が出ないからな。」
「まったく、君のお父様とやらは手段を選ばないらしいね。」
「そのようですね。でも、こいつらを引き寄せたのは貴方のその恰好らしくてよ。どうにかした方がいいですよ。」
「そうだね。僕もそう思う。」
「かかれぇぇぇっ!!」
ジュンはエナを庇うように前に立ち、ごろつきどもを迎え撃つ。
(敵は13人。こっちは丸腰で向こうは…、光り物か。魔法主体がいないだけまだましか。)
「ぐえっ。」「ぎゃっ。」「ごふっ。」「 」←(台詞すらなし)
「ぐっ、この包帯強いぞ!」
「怯むな、かかれっ!」
(この程度なら逆に素手のほうがやりやすいな。武器なんか持ってたら殺しかねないし。)
ジュンがそんな呑気なことを考えながら二人倒したとき、
”波はうねりと轟きを孕み 隙間を侵透し押し流せ”『ベチヤ』
後ろから魔法が聴こえた。
「「「へっ?」」」
ジュンとごろつきのみなさんの声が見事なまでに重なった。
「いっきなさ~~い!!」
「う!っそ…。」
エナの放った水属性魔法によりごろつきは押し流された。
ジュンを巻き込んで…。
「ぶっはぁー、ちょっとひどいじゃないか!僕を巻き込まないでよ!」
「!? そんな言い方はないでしょう。せっかく助けてあげましたのに。」
「うっっおぉ~~~!!」
ごろつきがナイフを持って突っ込んできた。
「まだ動けるやつがいたか!」 ジュンは回転して回避し遠心力たっぷりに首にチョップする。
「がっ。」 バタッ
「ふぅ~、危なかっ――――」
パシュッ!
「!? くっ!」 エナを押し倒す。
「きゃ、きゃーーー!!」 エナは押し倒されたが、上に覆いかぶさったジュンをはね飛ばす。
「そ、そんな人とは思いませんでした!今すぐあの騎士たちを呼んであなたを・・・。」
パシュッ!
バシッ!
エナの目の前にボウガンの矢が現れる。無論飛んでいる矢を人間が捉えるなど不可能に近い。ではなぜ見えるのか。理由は簡単。ジュンがその矢を掴んだからだ。
「逃げろっ!」
ジュンはさっきエナをかばったときに腹部に一本。矢をつかんだことにより右手が切れていた。
「あな―――」
パシュッ! ドズッ ジュンの右腕に刺さる。当然かばった結果だ。
「これはさっきの奴らと違う。確実に君を殺すために放たれたものだ。
ぐあっ。 つっ!ボウガンということ、ちぃ! ことなら暗殺。早く逃げて人の多い所に!」
血を吐きながらジュンが言う。このセリフの間にも2本かすった。致命傷は避けているが腹部に刺さった分が大きかった。
(さっきは気付かなかった14人目か!くそっ、素手じゃ落とせない!)
ジュンは血を流しながら頑張った。しかし
エナは動かなかった。いや、動けなかった。突然のことに頭が働かずジュンの出血を見て18年前の惨事を思い出してしまった。
(くそっ、腰を抜かしたか!?)
ガシュッ! 「なっ!?」
矢が足に刺さりジュンは倒れた。
ジュンが倒れたことで安心したのか、暗殺者が矢を装填しながら出てきた。
(女!? いや、そんなことより、)”天矢は放たれ地を穿つ 天地をつなげ雷―――――”
パシュッ! 倒れたジュンの頬を掠めて矢が刺さり詠唱が止められた。
「次は当てる。」
女は静かに言った。
(邪魔をするなということか。やはりエナしか狙っていない。くそっ、せめて武器があれば、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、ダメだ!それはできない。呼ぶわけにはいかない。)
「私怨はないが、・・・さよならだ。」
パ
シ
ュ
ッ
!
いや~~、長っかった。うん実に長かった。変に伸びるんだもん。やになっちゃうよ。
と、書き終った出来立てほやほやの感想がこれというダメな作者です。
ノナをずっとエナと書いているので自分のほうが混乱しそうです。どうしてこんなことになったのか自分がビックリで困ってしまいます。下手をしたらタイトルの悪が出ないまま次に行かざるを得ないかと思いました。
そして一番不安なのはエナの口調なんですよね。長く書いてるとどういう口調だったか忘れてしまって…。性格設定もあいまいのままほぉっておいたキャラなんで。メインなのにそれでいいのか!と言われても仕方がないですね。ですから口調がおかしいぞ!という指摘ならガンガンに飛ばしちゃってもかまいません。
とりあえずこんな感じになりました。いくらジュンでもプロ相手に素手は無理のようでした。次がどうなるかハラハラドキドキしながら待っていてください。
感想、指摘、誤字脱字訂正、リクエスト
批判、誹謗中傷何でも来い!(ォィ
ヤメテーイシナゲナイデー
土属性Lv1『デコン』”大地よ今こそ立ち上がれ”
地面を隆起させ壁にしたりこけさせたりする
水属性Lv2『ベチヤ』”波はうねりと轟きを孕み 隙間を侵透し押し流せ”
多量の水を発生させ水圧で押し流す