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吸血令嬢の犬

最終エピソード掲載日:2026/10/21
「吸血鬼、マーカラ・フォン・ブラッドルージュを退治した者には、報奨金500万マエンを支払う」

王国の外れに建つ古城には、そんな賞金首の吸血鬼令嬢が暮らしていた。

200年もの間、人間の血を飲まず、家畜の血だけで生きてきたマーカラ。
人間を傷つけるどころか、襲いかかってくるヴァンパイアハンターたちさえ「お客様」と呼んでもてなしてしまう、どこかズレたお嬢様だった。

そんな彼女の前に、執事として働きたいという男が現れる。

名はレオス・ローズブレイド。

礼儀正しく有能な執事――しかし、その正体はマーカラの命を狙うヴァンパイアハンターだった。

病に苦しむ母の治療費を得るため、賞金首であるマーカラの懐へ潜り込んだレオス。
だが、従者を大切にし、人間さえ殺そうとしないマーカラの姿を知るうちに、彼の心は少しずつ変わっていく。

やがてレオスは、マーカラを狙うハンターたちとの戦いに手を貸し、ついには彼女のために刃を振るうようになる。

そんな二人を待っていたのは、古城そのものを狙った襲撃だった。

炎に包まれる城。
押し寄せるヴァンパイアハンター。
そして、銃弾に倒れるレオス。

「お前を助ける方法はあるわ」

マーカラが差し出したのは、自らの血。

ただし、その血を飲めば、レオスはもう人間ではいられない。

「わたくしはお嬢様にどこまでもついてまいります」

人間であることを捨ててでも、彼女に仕える。

これは、人間を捨てた執事と、孤独な吸血鬼令嬢が、ともに新たな居場所を探す物語。
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