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まずは予算案から始めましょう

 空が裂けた。赤黒い稲光が玉座の間を染め上げ、幾重にも重なった巨大な魔法陣がゆっくりと回転する。


 千年に一度行われるという王国最強と謳われる召喚術師による禁呪。それは他の異世界を救ったという伝説の勇者をこの世に転移させるというものであった。


 眩い光の中心から、一人の青年が姿を現す。


「……ここが異世界か」


 黒いコートを揺らしながら、青年は静かに周囲を見渡す。


 名はクロガネ・ユウ。


 元の世界では数多の災厄級ダンジョンを単独で攻略し、“世界最強”の異名を持つ男だった。


 彼の姿を見た王が、玉座から勢いよく立ち上がる。


「おお、勇者よ! よくぞ来てくれた!」


「話はだいたい理解しています。魔王軍の件ですよね?」


「うむ!流石は禁呪!話が早くて助かる!実は我が国は今、滅亡の危機に瀕しておる!」


「なるほど。つまり俺が魔王を倒せば――」


「その件については、まず議会の承認が必要になります」


王の隣にいた老人が、静かに口を開いた。


 黒い礼装。胸元には王国最高位文官の証たる金鎖。王国宰相――レグナード。この国の行政、財政、議会運営、その全てを統括する男である。


「……はい?」


 ユウの表情が止まる。


 その直後、玉座の間の側面にある巨大な扉がゆっくりと開く。奥に広がっていたのは、半円状の巨大議場だった。


 円卓を囲むように、貴族、将軍、学者、大臣、商人たちがずらりと並んでいる。人数は百を優に超えていた。しかも全員、分厚い資料を抱えている。


「それでは始めましょう」


 議長が木槌を鳴らす。


「第一回・勇者運用方針検討会議を開催します」


「待て」


 ユウは即座にツッコミを入れた。


「まず勇者殿の武装予算案ですが――」


「いや、魔王軍が攻めてきてるんだよな?」


「その通りです」


「なら先に戦えよ!」


「しかし戦闘には責任問題が発生しますので」


「魔王軍にも同じこと言えるのか!?」


 議場がざわめいた。


「次に勇者殿の遠征ルートについてですが――」


「城を出て真っ直ぐ行けばいいだろ!」


「ですが隣国との外交的配慮が必要でして」


「魔王軍は配慮してくれてんのか!?」


「確認は取れておりません」


「だろうな!」


 ユウが頭を抱えた、その時だった。轟音と共に天井が吹き飛んだ。石材が崩れ落ち、黒煙が議場を覆う。巨大な議場でいくつもの悲鳴が上がる中、巨大な影がゆっくりと降り立った。


「フハハハハ!!」


 現れたのは、四本腕の魔人。


 魔王軍幹部、“虐殺卿ガルディオ”。


 三メートルを超える巨体に、それを遥かに凌ぐ程の巨大な漆黒の大剣。そこから放たれる殺気だけで、周囲の兵士たちが膝をつき、絶望の表情を浮かべる。


「会議会議とうるさいのでなァ! こちらから来てやったぞ、人間共!!」


 議場は一瞬で凍り付いた。


「ま、魔王軍幹部……!」


「終わりだ……!」


「近衛兵は何をしている!?」


 王が叫ぶ。


「現在、出撃承認待ちです」


 レグナードの声はあまりにも落ち着いた雰囲気だった。まるで定例会議の進行報告でもしているかのように。


「なんでだよ!」


 ユウの叫びが響く。


 ガルディオは愉快そうに口元を歪めた。


「ククク……貴様らは滅ぶ。くだらん議論を続けている間になァ!!」


 膨大な魔力が噴き上がる。床が軋み、空気そのものが震え始める。


 王は顔を青ざめさせ、ユウの方を見ながら叫んだ。


「ゆ、勇者殿……どうか……!」


「いやアンタらさ」


 ユウは深いため息をついた。


「魔王軍より先に会議で国が滅びるだろ。“勇者活用検討委員会”とか作ってる場合じゃねぇんだよ」


 ガルディオが怒号を放つ。


「余所見をするなァ!!」


 漆黒の大剣が振り下ろされた。高密度の魔力を纏った斬撃。城ごと消し飛ばしかねない一撃だった。


 だが――。


「遅い」


 ユウは片手で、その大剣を受け止めた。空間が軋み、衝撃だけが周囲へ走る。


 ガルディオの顔から笑みが消えた。


「……は?」


「で、会議ってあとどれくらい?」


「今日は第一部だけで六時間ほどを予定しております……」


 レグナードが書類をペラペラとめくりながら応える。


「長ぇよ」


 次の瞬間。ユウは軽く拳を振るった。


 それだけだった。


 ガルディオの巨体は弾け飛び、遥か彼方へ消えていく。


 衝撃波で空の雲が割れた。


 静寂。そもそも誰一人、言葉を発せない。議長の眼鏡がずり落ちた。


「……終わりましたが」


「」


 誰も何も言えなかった。


「いや、だから」


 ユウは呆れたように肩をすくめる。


「なんでこんなの相手にずっと会議してたんだよ」


 三十分後。レグナード及び何百を超える議員が大量の資料を運んできた。


 レグナードが咳ばらいをする。


「それでは次に、“勇者殿が強すぎた場合のリスク管理”について議論を――」


「まだやるのかよ!?」


 勇者の叫びが、王城中に響き渡った。

ナリア「あんた、何してんの?」

作者「そもそも…明けましておめでとうございま~す!今年もよろしくお願いしまァぁああす」

ナリア「〇すぞ」

作者「色々あったんだ。アトラスゲームとか軌跡シリーズとかswith2値上げとか。パチンコでリコリスが出たとか。」

ナリア「自堕落に過ごしてんじゃねーよ。てか何で私が出てる作品すっぽかして新シリーズ初めてんだこら。おい小説活動舐めてるだろおめー〇すぞ。しかも二年位放置してんじゃーねカス」

作者「アイディアでねーな。諦めよう!ってなったんや許せ。大体、タイトルが悪い。今から普通の異世界転生ものに転生してこい。」

ナリア「テメーで始めた物語だろうがぁぁぁぁああああ」

作者「ナリアが風呂入って匂いけしました。完。」

ナリア「勝手に終わらすなこら。んな打ち切り見たことねぇよ。私のサービスショットで綺麗に終わらそうとしてんじゃねぇ。〇すぞ」

作者「匂い消えませんでした。臭。」

ナリア「誰が臭いじゃこら〇すぞ」

作者「そのうち書くって」

ナリア「書かないなら、私の魔術でこの作品毎お前けすぞ。わかったな。」

作者「はい…あの…両方頑張ります・・・」

ナリア「私たちが出る作品も読んでね。」

作者「アニメ化決定だろこれ。」


後で気づいたけど、転生モノじゃない。転移モノだこれ。


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