10
アマツさんに案内されて、着いた所は村の集会所。
まずはお話しを伺いましょうか。
事の発端は、竜。
以前、この"北の魔境"の森に大量の竜が湧くという大事件があったそうで、
それを解決したのがアマツさんのパーティー『両手に華』
もちろん、話し合いで、だそうです。
このリヴァイスでも、竜という種族はもちろん最強種。
アネッサさんみたいな土地の守り神の守護竜ならともかく、
ノラのはぐれ竜なんて、一頭でも現れたら国が大騒ぎしちゃうほどなのに、
群れで湧くなんて……
「あー、実はあの一件って、原因がうちのレミュさん絡みだったの」
「で、何とか話し合いで解決したんだけどさ」
「うちも結構いろいろあってあんまり目立ちたくないから、ギルドとか村の人たちに頼んで、あの事件のことは出来るだけナイショにしてもらってたのね」
おっと、なんだか妙な親近感が。
「ところがさ、つい最近バレちゃって、妙な噂が広まっちゃったの」
「あそこの森は竜がウジャウジャ湧く場所だって」
「そしたらあちこちから、腕自慢やら素材目当てやらがわんさか集まってきちゃってさ」
「それが村の外にいる連中」
あー、アイツらが……
「ちゃんと話しを聞いてくれた人はみんな撤収して、いま残ってるのはガラの悪いヤツらばかり」
「今頃来ても遅いよって言っても聞きゃしないし、このちっちゃな村のキャパを越えちゃってるのに我が物顔で補給だの接待だのを無理強いしてくるしさ」
「俺もこの村には結構愛着あるから、頼まれるとなんとかしたいのよ」
「でさ、とりあえず連中を村から締め出して、レミュさんには森の方で睨みを効かせてもらってるの」
「ってなわけで、村の物資の補給はイオちゃんの『転移』で何とかなってるんだけど、アイツらも一応正規の冒険者だし、野盗や指名手配犯じゃなきゃこっちから手荒なことも出来なくて困ってるんだよね」
なるほど、経緯は分かりました。
でも何で俺たちにヘルプ要請を?
もちろん、出来ることがあるならお手伝いしたいのですが、
事情を聞いた限りでは俺たちにやれることは無さそうですけど……
「えーとね、実はけんちゃんからの御指名」
「ロイさんファミリーって言うのかな、みんなって荒事とかにはめっぽう強いけど、この手のモヤッとしたのを穏便に解決するってのは苦手なんだよね」
「でさ、『何でもアリなシジマさんなら、どんなモヤモヤでもスッキリ解決してくれる、かも』っていう、けんちゃんのご推薦ってわけ」
かもって……
とりあえず、鏡の賢者さんとは、一度がっつり話し合わねばなるまい。
……分かりました。
正直、具体的にどうすれば良いのかはさっぱりなのですが、
期待してくれる人がいるなら頑張らなきゃ、ですよね。
「ありがと、シジマさん」
「それじゃ、そろそろイオちゃんが『転移』で補給物資を運んでくるから、一度みんなで作戦会議でもしよっか」
みんな……
おっと、モルガナさんとサイノさん、呼び戻さなきゃ!




