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異世界転生俺TUEEE~女難の冒険者~  作者: 頭のおかしな神
第三章 冒険者ギルドと毒を吐く少女
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074, 0-42 幕間・毒舌プリーストの逢引

・エミリアの逢引



前回のあらすじ

 みんな死んでいた

冒険者ギルドに戻り報酬を受け取ると、何もしてない私も金貨2枚貰える事になった。

「あの、金貨2枚はおかしいと思います・・・」

でもジョニーは、私の言葉を無視して冒険者ギルドを出て行ってしまった。

落ち込んでいる私にラリーさんが言う。

「まぁ、貰っておかないと宿代もないだろ?悪いと思ったならジョニーに飯でも奢ってやるといい」

(ジョ、ジョニーと御飯!)

私はジョニーの後を追う。

(いた!ジョニー!!)

ジョニーは、小鳥の絵の横に小鳥のさえずり亭と書かれた看板がある宿に入って行った。

私も後ろから付いて行く。

宿の説明をジョニーと一緒に聞く。

ジョニーが部屋の鍵を受け取り階段を登る。

だから私はお金を出して女将さんに言う。

「隣の部屋をお願いします」

「先程の方と―――」

「ジョニーの隣です!」

「は、はい」

鍵を受け取りジョニーに付いて行く。

(ジョニーと御飯。ジョニーと御飯。ジョニーと御飯。ジョニーと御飯)

部屋に入る前にジョニーに言う。

「じゃあ後でね」

部屋に入って服を脱ぐ。

お風呂に入っている時間はないから浄化の魔法を使って白いワンピースを着る。

手鏡を見ながら髪を整える。

(よし、大丈夫!)




ジョニーの部屋をノックするとドアが開く。

ジョニーは上半身裸だった。

「き、着替え終わってからドア開けなさいよ馬鹿!」

ドキドキしてつい酷い事を言ってしまう。



気持ちを落ち着けていると服を着たジョニーが出てくる。

ジョニーはカウンターで洗濯物を出したあと食堂の席に座る。

私も同じテーブルの席に座る。

給仕の女性に注文すると、料理をすぐに持ってきてくれた。

ジョニーは私がお金を出す前に自分の分を払ってしまう。

そして、食事をする前に手を合わせてお祈りをしている。

運命の神・ファタリーノ様の教会に食前の祈りの習慣はないけど、私も祈りを捧げる。

食事の間に明日の予定を話す。

「ジョニーは明日も依頼を受けるの?」

「ああ」

「じゃあ、私と一緒だね」

「ああ」

「楽しみだね」

「ああ」



ジョニーとの楽しい食事が終わり、部屋に戻る前に「おやすみジョニー」と言えば「ああ、おやすみ」と挨拶を返してくれる。

明日もジョニーを見極めようと考えるとなかなか眠ることが出来なくて、気づけば朝だった。




「チュンチュンチュン」

身だしなみを整えていると小鳥の鳴き声が聞こえる。

ジョニーの部屋に行くと、ジョニーはまだ準備の途中だった。

「早く準備しなさいよ。一緒にお出かけでしょ」

私は眠ることが出来ず気持ちが高ぶっていたので、また酷い事を言ってしまう。

でもジョニーは怒ることもなく、準備を終えて部屋を出てくる。

宿を出る前にジョニーが宿代を払っていたので、私も自分の分を払う。

ジョニーと一緒に朝食を食べる。

結局ジョニーは、また自分の食事代を払ってしまった。

「今日はどんな依頼を受けるの?」

「午前は買い物をして午後に畑護衛の依頼を受ける」

(ジョニーと一緒に買物・・・、デートだ!)




ジョニーと一緒に街を歩く。

ただ歩いているだけなのになんだかドキドキする。



ジョニーは武器屋に入ると、昨日のゴブリン退治で手に入れたナイフを売っていた。

私は何も出来なかったけど、ジョニーはナイフを売ることまで考えていたと気づく。

(凄いなジョニー・・・)



鍛冶屋に入ったジョニーは剣の手入れについて聞いていた。

きっと武器を長持ちさせるための行動だ。



靴屋でブーツを買うジョニー。

きっとブーツを買う事にも意味があると思って、私も買おうとしたけどお金が足りない。

「私・・・買えない」

落ち込んでいると、ジョニーがブーツを買ってくれた。

「い、いいのジョニー?」

「ああ、欲しかったんだろ。大事にしろよ」

「うん!大事にする・・・」




マザー・ウィニーがくれた魔法の服を着て、ジョニーが買ってくれたブーツを履いた私は、畑の農民を守る人助けの仕事を頑張る。

マザー・ウィニーがくれた魔法の杖を強化して犬のモンスターを叩き退治する。

(えい!えい!えい!)



ジョニーを見ると、怪我をした農民に回復魔法を使っていた。

無料で治療をしたみたいで農民は凄く感謝して頭を下げていた。

「ジョニー・・・、回復魔法が使えるの?」

「ああ、俺は魔力干渉魔法使いだ。言ってなかったか?」

「無料で治療をしたの?」

「街では申請せずに回復魔法を使った商売は出来ないぞ」

(ここは街の外なのに・・・)




ジョニーは、何も出来なかった私に報酬を分けてくれて、ブーツを買ってくれて、回復魔法で治療をしてもお金を取らない、善良な人だった。



そして、私と同じ魔力干渉魔法使いだった。



ジョニーが私の運命の人だ!

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