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異世界転生俺TUEEE~女難の冒険者~  作者: 頭のおかしな神
第三章 冒険者ギルドと毒を吐く少女
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048, 3-02 思わぬ再会とツルペタ少女

前回のあらすじ

 コネ採用のギャル

受け取った冒険者証には、先程記入した事柄が全て書かれていた。

プラスチックのような材質のカードに、印刷されたような字で書かれたこの冒険者証は魔法具で作っている。

冒険者証を依頼票に重ね、魔法具のスタンプを押すと、冒険者証に記入されてる事柄が依頼票に写り、依頼票は二枚に別れ、ギルドと冒険者が一枚ずつ保管し、報酬の受取時に提出して照合する。

スタンプの魔法具は、冒険者ギルドにある記録媒体から情報を得て、年齢や冒険者ランクの欄を自動更新する。サーバーみたいなもんだろう。

短距離の通信しか出来ないので、登録すれば全てのギルドに登録される、なんて事はない。

しかし、冒険者証の情報を読み取って、記録媒体に保存する仕組みもあるようで、他のギルドでも情報更新は出来る。

図書室にあった『魔法具流通による冒険者ギルドの仕組みと変化~挑戦者たち~』という本にはそう書かれていた。

普人の国の冒険者ギルドの、制度改革をまとめた本だ。改革に伴う様々な問題と人間模様を描いた、中々感動的なノンフィクション小説だった。

制度が変わってなければ、今も同じはずだ。

昔はカードではなく、ドッグタグみたいなものを使っていたらしい。今のほうが便利だ。

エルフの国やドワーフの国では、普人の国より早くこの魔法具が導入されている。魔法具作ってる国だから当然だ。




ギルマスのアドバイスに従い、ギルド内の酒場に行く。

酒場のカウンターには、見覚えがあるデカイじいさんが居た。親切爺だ。

足を見ると、片足が義足になっている。一体何があったのか・・・。

とりあえず声を掛ける。

「お久しぶりです、お爺さん」

「ん?どっかで会ったか?」

昔、ギルドの前で親切にしてもらったことを話す。

「全く思い出せんが・・・悪いな」

「いえ、もう何年も前のことですから。それより、お爺さんはギルドの職員になったんですか?」

「いや、ちょっと前までは、新人の面倒を中級冒険者に斡旋するのはギルドの仕事だったんだがな・・・なんだか最近は忙しいとかで制度がなくなっちまった。仕方ないから俺が代わりにやっとる」

「それは大変そうですね」

「大したことねぇよ」

親切爺はやはり、親切な爺さんのようだ。

その後、親切爺が片足を失った経緯を聞いていると、女の子が割り込んできた。

「あの!その・・・私・・・新人なんですけど・・・受付の人が、お爺さんに相談に乗ってもらうようにって・・・、それで・・・その・・・」

自信なさげな様子の、黒髪ショートボブで黒い瞳の少女は、100センチぐらいのプラスチックっぽい材質の杖を持っている。杖には、魔法刻印が刻まれており、起動球が付いている。魔法武器だ。

そして、腕の周りに赤い波線がある、白を基調とした神官服にも魔法刻印が刻まれており、胸元に小さめの起動球がある。魔法防具だ。

う~ん、魔法少女だろうか。




一般的な魔法具は、起動球と呼ばれる球体をひねり、魔石を入れる。

その球体に触れて念じると、魔法具が起動し、操作できる。

これは、魔石にある魔力を使って、魔法刻印により魔法が発動しているので、誰が使っても同じ効果が得られる。

魔石を使わずに、使用者が直接魔力を流しても、魔法は発動する。

魔法の袋みたいに、魔法が常時発動しているタイプは、魔石がそのままくっついている。魔石の取り外しができると、空間維持の魔力が途切れて、収納空間が壊れてしまうからだ。




魔法武器や防具はかなり高いはずだ。そもそもこの街では売られていない。だから具体的な値段は知らないが、鋼の剣よりは高いはずだ。

俺もいつか魔剣を手に入れて、俺強えぇ!してみたいのでドワーフの国に行く予定だが、この少女は新人なのにどうやって手に入れたのか・・・。

そして胸が残念だ。俺と同い年ぐらいに見えるが、ツルペタだ!

孤児院の女の子たちはもうちょっと膨らんでいた気がするが、俺はロリコンではないので同年代には興味がない。生意気男子が胸をチラ見して笑われていたのを覚えているだけだ。

将来、美人になりそうな顔立ちなのに、胸がこれではな・・・残念としか言いようがない。

俺の中で、貧乳はバッドステータスだ。状態異常なら解除できるだろうか・・・解毒魔法をかければ育つのか?

俺がツルペタ少女の胸を見ていると、ツルペタ少女が胸を手で隠す。隠す必要・・・あるのか?

だがこのままでは、少女の胸を凝視する変態になってしまう。だから俺は、素直に疑問を口にする。

「それは、魔法の防具か?新人なのに、どうやって手に入れたんだ?」

なにか、俺も手に入れる方法があれば挑戦したい。魔法装備獲得イベントとかあるのか!?

しかし、ツルペタ少女は孤児で、孤児院の管理者が死ぬ間際に、プリーストになって多くの人を助けるように、とくれたそうだ。感動的なエピソードだ。物語の主人公みたいだ。

俺は、イケメン師匠の肩の骨を折って、金貨10枚の剣を奪った・・・。

何だこの違いは!俺にも、もっと何か・・・感動的なエピソードがあっていいんじゃないのか!!伝説の武器とかチートとかくれる魔族の美女がいてもいいんじゃないのか!!!だがこの世界に魔族はいない・・・、残念だ。




ツルペタ少女のエピソードを聞いている間に、親切爺は中級冒険者に話をつけてくれたようで、デカイ盾を持った太った男と、ロングソードを背中の鞘に収めたノッポ男の二人に自己紹介をする。

のっぽソードは無口のようだ。盾ファットが話を進め、掲示板から依頼票をとってくるように言われる。

掲示板の前でツルペタ少女が悩んでいるが、俺は最初の依頼をもう決めている。

依頼票を取り、盾ファットの元まで行く。問題ないか確認し、依頼を受理しに行く。

しかし並ぶのは面倒くさい。

コネ採用のギャルの元へ行き、依頼票と冒険者証を提出する。

「は?あんたさっき、並べって言われてたじゃん。なんでこっち来んの?意味分かんないんですけど・・・」

スタンプ押すだけの仕事すらサボろうとするコネ採用のギャル。

俺は拳を天に掲げて、力強く言う。

「スタンプ押してくれ!」

「ちょっ、何なのあんた。だから隣に並べって・・・」

「スタンプ押してくれ!!」

「いや、だから・・・」

「スタンプ押してくれ!!!」

「押すし、押せばいいんでしょ。大きな声出さないでほしいし・・・」

そんなやり取りを見ていたのか、ギルマスが奥からやってきて、俺の手をガシッと握る。

「ありがとう!本当にありがとう!!」

ただ、スタンプを押す同意をとっただけの俺に、えらく感動し・・・涙を浮かべて、コネ採用のギャルに向かって、ギルマスは言う。

「もうスタンプ押せるよね!これからずっとスタンプ押せるよね!!」

「こ、今回だけだし・・・」

「これから押せるよね!!!」

「押せばいいんでしょ押せば。ほんっと、意味分かんないし」

そして、コネ採用のギャルが震える手でスタンプを押すと、周りにいた冒険者たちも「お~~」と声を揃えて驚き、男の受付は拍手を始めた。

コネ採用のギャルも満更では無いようで「やってやったし」とかドヤ顔で言っている。

(本当に大丈夫か?このギルド・・・)

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