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異世界転生俺TUEEE~女難の冒険者~  作者: 頭のおかしな神
第二章 孤児院とエロシスター
29/139

029, 2-05 魔力の流れと身体強化

前回のあらすじ

 イケメンだからって何してもいいと思うなよ!

普人が魔法を使えるようになるには、普人では一万人に一人と言われている魔力干渉魔法使いに、魔力感知で魔力の流れを感じ取れるようにして貰う必要がある。

魔力干渉魔法使いは他者の魔力に干渉できる魔法使いだ。魔石の魔力も取り込んで使えるし、中途半端に魔力が残っている魔石の魔力補充も自由にできる。

魔力汚染などで自分の体に入ってきたモンスターの魔力を体外に排出するのは普通の魔法使いにも出来るが、体外の他者の魔力を操作するには魔力干渉が出来る必要がある。

そして、この教会にはそんな数少ない魔力干渉魔法使いが二人もいる。神父様とエロシスターだ。




ビブリチッタ様の信徒はあまり多くないが、孤児院や教会の維持は補助金や信徒の手助けがあるので金の問題はない。

しかし、図書室の本を増やしていくのには結構な金がかかる。本は一冊、金貨1枚ほどで購入できる。3人家族の生活費4日分ほど。前世の本と比べると結構な値段だが、買えないほどではない。

そのお金は神父様が稼いでいる。魔法が使いたい人がいると、信徒でなくても教会を訪ねてくる。金貨5枚で魔力感知をしてもらうために。金貨5枚もやはり高いが、庶民でも貯金すれば払える金額だ。

冒険者などはやはり魔法が使えないと話にならないので、金を貯めて魔法を使えるようになって一端の冒険者になれる。魔法を使えればすぐさま一端、ではなく最低ラインだ。



そんな魔力感知は孤児院の子供は無料でしてもらえる、などということはなく金を払わなければならない。

孤児院の子供だからいいじゃん、親がいないからいいじゃん、とはならない。金貨5枚はやはり高いのだ。

孤児が優遇されれば子を持つ親が不満に思う。やはり自分の子供が一番可愛いし、魔法が使えるというのはかなり便利だ。孤児が街の中で孤立しないためには、将来を考えれば優遇すべきじゃない。魔法が使えても働く場所が冒険者ギルドしかない、となると困る。

俺が冒険者になるから使えるようにしてくれたのかとエロシスターに聞けば「それは違うわ。ジョニーはよくお手伝いをしてくれるし、訓練でも魔法が使える方がいいでしょ。ジョニーだけ特別だから、みんなには内緒よ」と言ってくれた。



そして、魔力感知は別に相手に触れる必要はない。他者に魔力を認識させるのに、触れたほうがやりやすいというだけだ。

他にも他者の魔力を推し量ったり、魔法具の効果範囲を探ったりも出来る。



神父様は魔力干渉が出来るので、回復魔法も使える。だから怪我人や病人の治療をすることもある。これも金貨5枚、法律で決まっているそうだ。人手が足りないとエロシスターが手伝うこともある。伝染病などが蔓延しそうな時は無償奉仕になる。

魔力干渉魔法使いが、その力を使って金を稼ぐ時は、教会で働くことが義務付けられている。

しかし、必ず聖職者にならなければならないわけではない。稼いだ金を少し教会に寄付して場所を借りれば稼ぎ放題だ。

そして、聖職者が必ず魔力干渉魔法使いということでもない。聖職者になるのはやはり信仰心が厚い人。エロシスターは教会への恩返し、という思いが強いらしい・・・さすが俺のエロシスター。




そんな俺のエロシスターは、触れる必要がない魔力感知を触れながらしてくれた。俺だけ特別だといいながら・・・。

これはあれか!フラグってやつじゃないのか!やっぱり魔力感知にかこつけたセクハラだったんじゃないか!さすが俺のエロシスター・・・セクハラの手口が巧妙だ!!



そんなエロシスターの俺へのセクハラに嫉妬したのか、イケメン師匠が割り込んできた。

「じゃあ、まずは身体強化だな。魔法はイメージだ。体が強くなるイメージを思い浮かべろ」

俺とエロシスターのイチャイチャした雰囲気をぶち壊しに来たイケメン師匠に不満はあったが、俺も魔法を早く使ってみたい。

まずは腕を強化してみると、たしかに強くなった気がする。だから俺は腕を振ってみた。すると前のめりにズッコケた。

「ジョニー・・・身体強化は体を全て強化しなければいけないぞ。腕だけ強化しても体のバランスが崩れるだろ・・・今までの訓練でも上半身と下半身の動きなんか指摘したじゃないか・・・」

そう呆れながら馬鹿にしてくるイケメン師匠。先に言えよそういうことは!と思ったが、確かに訓練中も体の動きについては散々学んでいるので、仕方なく体全体を強化するイメージをとってみる。

そして腕を振ってみれば剣速はかなり上がっている。凄い、凄いぞ・・・これで俺強えぇ!が出来るんじゃないか。しかし、すぐに魔力が乱れ身体強化は解けてしまった。

「まあ、最初から長時間の強化はできないさ。俺なんて最初はまともに強化できなかったが、今ではほらこの通り、いくらでも剣を振れるぞ」

そう言って自慢しながら剣を振るイケメン師匠。大人げないにもほどがある。俺は、イケメン師匠がどうやって魔法を維持しているのかと意識を向けると、なんとなくイケメン師匠の魔力の流れが読み取れた。

これはもしかして魔力感知では?そう思いエロシスターに聞いてみると「凄いわジョニー。それは間違いなく魔力感知よ。ジョニーも私と同じ魔力干渉魔法使いだったのね」と称賛してくれた。

凄い、凄いぞ俺、俺スゲェ!である。

一万人に一人の特別な魔法使いである俺とエロシスター・・・これはもう運命ではないか。結婚出来るのではないか!エッチなことも出来ちゃうんじゃないか!!

そして俺の妄想が始まる。




「あらあなた、おかえりなさい。食事にする?お風呂にする?それとも・・・」

「もちろん君に決まってるじゃないか!」

「キャッ!ちょっと最後まで言わせてよジョニー」

「だって我慢できないんだ。そんな裸にエプロンなんて・・・エロすぎる!!」

「仕方ないんだからもう。あのねジョニー・・・私、早く子供がほしいの♥」

「ああ、たくさん作ろう。なんと言っても俺と新妻シスターは運命で結ばれているからね」

「ジョニー、私も運命の人かもしれませんよ」

「し、神父様!」




う~ん、まさか神父様が出てくるとは・・・。神父様も魔力干渉魔法使いだった。

神父様は未だに、エロシスターとの裸の付き合い、という俺の大いなる野望を打ち砕き続けている。

妄想まで打ち砕いてくるとは。これも信仰心のなせる御業か・・・。この妄想はこれ以上は無理そうだ。




その日から俺は、常に魔力を意識して身体強化を長時間維持しようと考えた。身体強化がずっと使える俺強えぇ!である。

最初は数十秒で解けてしまった身体強化。しかし、毎日意識していると使える時間が伸びてきた。10分維持できるようになった頃、イケメン師匠も身体強化を使った立ち合いになる。

魔法の力は本当にすごく、9歳の俺とイケメン師匠との力の差はほぼなくなった。体格差ぐらいだ。『視線の動きを見ろ』『相手の考えを読め』とかわけわからんと思っていたが、それも何となく分かるようになってきた。

30分身体強化が続くようになるとイケメン師匠が言ったのだ。

「よしジョニー、そろそろモンスターを相手にしてみよう」

俺は街の外に出てモンスターと戦うことになった。

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