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異世界転生俺TUEEE~女難の冒険者~  作者: 頭のおかしな神
第五章 赤エルフと青エルフ
124/139

124, 5-13 聖なる者

前回のあらすじ

 シンママエルフ

短かったロリエルフと過ごした日々も終りを迎え、別れの時が来る。

母エルフに朝食をごちそうになり、集落を出ることに。

当然思い入れなどなく、適当に別れを告げるとロリエルフがポロポロと泣き出す。

「ジョニー、きえちゃうの?」

「ああ、お別れだ」

「どうしてきえちゃうの?」

どうしてと言われても、エルフの国に娼館がないからだ、とは言えないので、どうとでもとれそうな言葉でごまかす。

「俺にはやらなければならない事があるんだ」

「いっしょに行く」

「家族と一緒にいるのが一番だ」

「ジョニー、かぞくになろう?」

母エルフはちょっとエロいが、巨乳ではないしな・・・。

「エルフの国ではエルフと普人の結婚を禁じている。だから家族にはなれないんだ」

「いやーーー!じょにーいかないでーーー!!!」

盛大に泣き出し、足にしがみついてくる。

どうしたもんかと困っていると、母エルフがフォローしてくれた。

「将来大きくなったら普人の国に行けばいいわ。そうしたら結婚できるから、ね?」

「うっ・・・大きくなったら、ジョニーけっこんしてくれる?」

「ああ、ミルクをたくさん飲みなさい」

「・・・がんばる。ばいばい、ジョニー」

「ああ、またな」

ロリエルフがミルクを飲んで巨乳エルフを目指すことが決まり、やっとお別れする。

まぁ、もう会うことはないだろう。




無駄に騒がしいお別れだったが、エルフの国にはまだ滞在する必要がある。

諦め悪く娼館を探すためではなく、列車を待つ時間だ。

なんの問題もなければ10日ほどで駅に到着するが、大体は20日、遅いと30日ほどかかる。

列車のメンテなども遅延理由だが、進行方向にボスモンスターがいたら逆走する、というのが遅れる一番の理由だ。

普段から大型モンスターと冒険者クランの戦いをイベント化しているので、10日では着かないだろう。

次はドワーフの国で魔剣を買う予定なので、それほど急いでいない。

交流村に滞在してダンジョンで金を稼ぎ、10日ごとに街に帰ろう。

乗り遅れたら、その時はその時だ。




情報収集もなくダンジョンを進むと危ないので最初のフロアでスケルトンを相手にするつもりだったのだが、双子エルフが同行してくれるというので中級階層まで行くことに。

美脚エルフへの報告はしなくてもいいらしい。

迷子の子供を送り届けただけだしな。




次フロアには小部屋にオークが5匹。

訓練していない武器はあまり使いたくないのだが、ショートソードでは全く攻撃力が足りないのでロングソードを使う。

振り回し、遠心力でオークの肉を削いでいく雑な剣術で倒す。

大鬼オーガ相手にこんな事すると危ないが、豚鬼オークは防御力が高い代わりに動きが鈍い・・・というか腕を使って目や胸など弱点を防御してあまり動かないので一方的に攻撃する。

剣を振り回し無双気分を味わう。さすが異世界転生者、俺強えぇ!である!!



中級階層では、ただでさえ防御力が高いオークがチェインメイルを着て大きなラウンドシールドを持っている。

豚鬼重戦士オークタンクというモンスターで倒せそうにない。

ロリエルフもいないし、俺には無理だから逃げようと考えていたら、赤エルフが前に出る。

赤エルフが杖を振ると5匹の豚鬼重戦士オークタンクの中心に小さな火球が現れ、次の瞬間には大爆発が起こった。

赤エルフは魔力を固めた防御魔法を使っていたようでこちらに爆風は届かなかったが、豚鬼重戦士オークタンク達は黒焦げに・・・。

(なんだこれ・・・)



次の小部屋にはビッグスライムという直径3メートルのスライムが一匹。

斬りつけたら剣がボヨンと弾かれた。

これは無理だなと逃げようとすれば、青エルフが前に出る。

青エルフが杖を掲げると、水球が生まれ、そこからレーザーのように水が発射される。

その水はビッグスライムを貫き、横方向に移動していく。

ビッグスライムの表皮は切断され、酸性の体液が広がる。

青エルフはその体液を凍らせたのでこちらに被害はない。

(なんだこれ・・・)



前世の知識を使って強い魔法を!と考えたことがある。

魔力量が足りず成功しなかったり、成功しても威力が多少増しただけ、と残念な結果に終わり、この程度なら身体強化でいいだろうと諦めた魔法を適当に教えてやったが・・・、エルフが使うとこんな事になるのか?

俺強えぇ気分が台無しになるダンジョンでの日々・・・。

街へ戻れば美脚エルフの家に泊まれたので、まぁ良しとしよう。




列車には乗り遅れる事もなく、ドワーフの国へと出発する。

・・・なぜか双子エルフが俺の両隣に。

「水の精霊・ウンディーヌン様のお力で冷やされたお茶をどうぞ、聖者様」

「聖者様、火の精霊・イフリートン様のお力を借りて焼き上げたお茶菓子はいかがですか?」

気づいたら俺は聖者と呼ばれるようになっており、どうやらこの二人は付いてくる気らしい。




聖者。

前世の聖者事情なんて全く知らないが、この世界には結構いる。

聖者が尊敬されるかどうかは、神による。

聖者、聖女とは神の声、神託を受けた人の事で、カナリッジには運命の神という人気ある神様がいたが人気の理由は頻繁ひんぱんに神託を下すからだ。

教会で祈りを捧げていると、「隣の人と相性がいいですよ」と軽い感じで神託が下ったりする。

神の声を聞いたので聖者である。

だが当然、そんな頻繁ひんぱんに神託を下していれば聖者は多く、神託の内容も個人的なものなので尊敬されない。

神託の内容が国や種族となって、神託を受け取る人も少なければ尊敬される。

俺が信仰している知識の神・ビブリチッタ様は一度も神託を下したことがないのでケチで有名な神様として人気がない。

当然、俺も神託を受けたことはない。

そもそも双子エルフは精霊教の信徒で、精霊は神ではないし、精霊の正体は神モドキから聞いているので神託など下すような存在ではないのだが・・・。




たまに、首の前で手を三角の形にするよくわからないポーズで崇められる。

「アタシにもお茶菓子くれよ」

「ではおひとつ」

「私はお茶を飲んでみたい」

「それではこちらを」

やばい女達は仲良くなったらしい。

ドワーフの国ではどうにかしてこの女達をまいてやろう。




しかし、このときの俺はまだ知る由もなかった。

ドワーフの国ではおかしな家族の一員になり、崩落事故にあうなんて・・・。

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