トイレ襲撃 対セレジア ③
「えらく本気だな、おい。そんなにクソするとこ襲われて不満か? あ?」
「どう捉えてもかまいません。ただ、ひとつ言っておくと……大と決めつけるのだけは心外ですわ」
セレジアは言い終わった瞬間に素早く距離を詰め、刺突を繰り出してきた。
俺はそれを刀で横へ弾き、再びセレジアに背を向けると女子トイレの扉を開けた。
セレジアはそんな隙を見逃すはずはない。弾かれたネリンは勢いを殺すことなく、再び俺の方へ向かってくる。
あ? 背を向けてるのにわかるのかって? そんなもん見なくてもわかるわ!
扉を開けた瞬間に目に映るのはオレンジ色の刃だった。
その刀はまっすぐ俺の顔面に向かってきた。俺はその攻撃を顔を傾けることでひらりとかわす。
なぜかわせたかって? そんなの知ってたからに決まってんじゃねえか。顔のスレスレをを通る刀はやがて俺の後方、ネリンにヒットし、セレジアの攻撃を止めた。
「あぶねえだろ、俺の綺麗な顔に傷でもついたらどうすんだよ」
「別にどうもしねえよ」
俺はダンテの体を押しのけて廊下へ出る。ダンテもセレジアから距離をとり、俺の横へ並んだ。
「さあ、お嬢様野郎。2対1はいつぶりだ?」
「覚えてませんわ。でも負ける気はさらさらありませんの」
えらく本気度がたけえ……。セレジアの表情はいつもと変わらん。でも、すこし怖くなってきたよ。
「おい先行けよ、ダンテ」
「主犯がやれよ」
セレジアがいきなり動き出した。一瞬で俺たち2人との距離を詰めて、刀を横に振った。その重い攻撃を俺がゲンチアで防ぐ。ネリンが止まった瞬間にダンテはエイロを振り上げ、セレジアの頭上から斬撃を振り下ろす。
受け止められた刀をぐっと無理やりに動かし、ダンテの攻撃を止めるセレジア。一本の刀に俺たちの刀2本が鍔迫り合いになる異様な形になった。だが、セレジアの刀はビクとも動かなかった。こいつは別に馬鹿力なわけじゃあねえ……が、刀を振るう時だけは、力を技術で補い、末恐ろしくなる。
「……よく、んなことができるな」
歯軋りしながら言った。
「どういたしまして」
セレジアは素早く2本の刀をはじいた。それと同時に斬撃を繰り出しながらダンテは後ろへ、俺は前つまりセレジアの後方へ移動しようとする。
ノールックでダンテの攻撃を右足で肢部分を蹴り上げることで防ぐセレジア。同時にセレジアが握る刀は、ジュリアの後ろ首をまっすぐに狙う。




