表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/103

ダンテ行方不明 ②

『この番組はターゲットに人道的なドッキリを仕掛けて、それを撮影、編集し、非公式電波に乗っけて放送するという形でお送りいたします。しかし今回はしないかもしれません』



「まあ、俺を連れてきたことだけは褒めてやるよ」


 俺を叩き起こしたおっさんは顔をしかめる。


 ようやく名前を思い出した。イーロス少佐だ。頻繁に任務上でフレインに無理難題を言い、作戦を遂行させる嫌な奴だ。まあ、無理難題を結局は達成するフレインもフレインだが……。



「あいつがまだ死んでなくて、敵と遭遇したとするなら……あいつ逃げられねえ状況にいるってことになる」


「なぜだ」



 イーロスの野郎が言う。



「あいつは勝てねえ勝負はしねえ。敵が自分よりだいぶ強かったら、普通に逃げる。それができてねえからこの状況なんだろ」


「なるほど……」


「んなことより捜索隊はフレインとセレジアだけか? なんでこれしかいねえんだよ。というか、なんでよりによってこいつらなんだよ」


「人員は常にかつかつだ。セレジア中尉の合流の前倒しも、本来ならなかったことだ」


「赤仮面も青仮面もいねえのかよ」


「国境付近だ。派遣には慎重にならざるおえない」



 その時、フレインから音声のみの連絡が入った。フレインの声はスピーカーによってはっきり響いた。



「こちらフレイン。ポイントに到着。ダンテ少尉の捜索を開始します」


「おうフレイン、おはようさん」


「え……ジュリア……」


「んだよその反応は!」


「えぇ……なんで……」


「フレイン中尉……」



 イーロス少佐が俺とフレインの会話を遮り、俺が予測したことの説明に入る。

 俺は黙ってそれを聞いてた。



「…………了解。直ちにダンテ少ーー」



 その時、遠くからの銃声とともに、フレインが素早く身を伏せる音が聞こえてくる。


 ガサガサといろいろな音がスピーカーから聞こえてきて非常に聞き苦しかった。



「どうしたフレイン? お友達か?」


「敵と接触! 対処します!」



 イーロスは返答しなかった。無駄な返答は無駄だしな。



「ちゃっちゃと殺しちゃえ!! フレイン中尉!!」



 俺は作った可愛らしい声で言った。



「ジュリア少尉! 発言を謹め!!」


「ははっ、へいへい」



 俺の発言はフレインに聞こえただろうか。まあ、どっちでも良いが。



「セレジア中尉が敵戦闘員と遭遇! 戦闘に入りました!」



 今度はオペレーターからだった。セレジアの方もお友達と遊ぶみたいだ。こりゃ敵も仲間を捜索してるな……。



「殺せ殺せ!」


「敵の生死は問わんが迅速に処理させろ」


 

 モニターにセレジア目線の映像が映される。まだ映像が届く距離か……。でも画面が断続的でカックカク……見れたもんじゃねえ。








<国境付近、>


 フレインはエイシェの戦闘員の斬撃や銃撃をかわしながら、反撃のチャンスを伺っていた。

新連載始めました。一応、本作や「怨花」と同じ世界のお話(作為的異世界シリーズ)です。


R-18のGLです。(原作原案 しずみ、執筆瀬名ハルキ先生)


ひろ×じゅり 〜女の子同士の少しエッチな訓練後〜【作為的異世界シリーズ】

https://novel18.syosetu.com/n9350fi/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=oncont_access.php?citi_cont_id=406226387&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ