動く人形 中編2
「おい、邪魔するぞ!」
ジュリアが部屋の中に入ってきた。
突然発せられた大きな声にフレインはビクッとなった。
「びっくりした……いきなり入ってこないでよ……」
「あ? それくらいお得意の能力で察知しろよ」
「えぇ……」
ジュリアは部屋の上方、報知器がある部分を見上げる。真下に椅子もあり、報知器へのイタズラがばれたことを察す。
「ちっ……どうしたらこの仕掛けに気付くんだよ!!」
「そんなこと言われても…………」
「まった……く…………あ?」
ジュリアはフレインのデスク上に置いてあるあの人形に目がいく。
「…………なんで人形が2体あるんだ?」
「え、2体!?」
「だってそうだろ! フレイン人形のオリジナルは俺の部屋にあるんだぞ?」
「え!?」
「え!? じゃねえよ! だれだよコピー品を作ったのは!」
「知らないよ! 今日の朝からここにあるから気味が悪くて……」
「ダンテの仕業か!?」
「ジュリアじゃないの?」
「俺が? ……やってもいいが、やるなら中に爆弾しかけるとか、発火装置仕込むとかするぜ?」
フレインはとっさにデスクから距離を置く。この状況にジュリアも少しだけ戸惑ってるようだった。
「で……この人形……どうしよう……」
「あ? んなの知らんぞ? 俺だって2体はいらねえし。フレインのだけ増えたらフレイン、セレジア、フレインと並ぶんだぜ? くどいわ!」
「3体でも、2体でも変わらない気が……」
「うるせえ! で、どうするんだ? この人形」
「え……どうしよう……」
「どうせダンテだろ? 火が出ないように祈りな。……ふふっ……なんか面白くなってきたから、ちょっくらご見学しようかな!」
ジュリアは、報知器を確認するためにフレインが置いた椅子に座り込むと、ニヤニヤしながらフレインを観察し始めた。
「……ちなみにこれも動画にのせるの?」
「当たり前だろ! んな美味しいところ見逃せないだろ?」
「やっぱり……」
「どうせ見ねえんだろ?」
「うん……見れないよ……恥ずかしい……」
「てめえも、セレジアも……お前らが主役の番組だぞ? なにが恥ずかしいだ」
「セレジアは単に興味ないだけだと思うけど……」
「だろうな」
その時だった。
「おい、ジュリア! こんなところでなにしてんだよ!!」
いきなりダンテがフレインの部屋に入ってきた!! またフレインはビクッとなる。
「……もう」
「うるせえな! 人様の部屋に勝手に入ってくんなよ!」
「どうせてめえも似た感じでお邪魔したんだろ。……なにしてんだ?」




