ガラス割り1 対セレジア 後編
<兵舎棟5階 0300時>
「おはようございます……」
寒っ……。現時刻夜の3時。良い子も悪い子も寝る時間。
場所はセレジアの部屋の真上の階の住人の部屋の窓の外。ダンテも一緒だ。
え? どうやってその部屋に入ったかって? 住人を説得(物理)して作戦に協力してもらった。
突入はダンテが実行。俺は突入と同時にスーって降りて撮影。多分、驚きの瞬間の表情は間に合わないからダンテにも撮影してもらう。
もちろん、赤いジャケットは着てるし、「ドッキリ大成功」のプレートは持ってる。
「今日はえらく協力的だな、ダンテ」
「貸しだ。とっておけ。まあ俺もセレジアの驚いた瞬間は見てみたい」
ほぼ準備完了。
「対象は?」
ダンテに聞く。
「現在、夢の中にいることを確認」
ダンテが答える。
俺は、カウントダウンを開始した。
「カウントダウン……。10、9、8……GO!」
「0まで数えろよ!」
ダンテはセレジアの部屋の窓へ勢いよく両足を突っ込み、部屋に突入した。
……はずだった。
ドカンという音と、割れないガラス。
「なんで強化ガラスはめてんだよ!!!」
ダンテは叫んだ。すごい力を込めた舌打ちも聞こえてきた。
俺も、急いでスーって降りてセレジアを確認する。
セレジアは寝たままこちらに目を向けている。そりゃダンテの足の音で起きちまった!
「なにしてますの?」とでも言うかのような表情。でも、なんとも思ってなさそうーー。
「くっそおおおおおおお!」
俺は「どっきり大成功」と書かれたプレートを投げ捨てる。現在、建物の5階の高さ。ついでに落ちていくプレートを銃で撃ちぬいた。
ついでに、セレジアの部屋の強化ガラスも撃ち抜いた。さすがに割れた。
「なにしてくれますの?」
セレジアの声が聞こえた。セレジアは体を起こしたが、ベッドから降りる気はさらさらなさそうだった。
「撤収!」
おれとダンテは上の階へ戻った。
「近いうちにリベンジしてやる!」
また叫んだ。
「やめてくださいます?」
下の階からわずかに聞こえた。
●失敗理由
割るガラスのチェック不足
ダンテが非力