表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/103

フレインの部屋が燃えている 対フレイン? 後編

<フレインの部屋1908時>


 フレインは自室のベッドの上で寝ていた。前日の20時から今日の15時まで任務があり、終わり次第仮眠をとった。



 深く眠っていたはずのフレインだが、ハッと目を醒ます。


 フレインの危険察知能力が鋭敏に発動する。


 違和感は嗅覚からだった。



「……ガス臭い」



 フレインは直ちにベッドから飛び出し刀を持ち、暗い部屋の中、台所へ向かう。《排他》を強く発動させ、ガスの元栓があるキッチン下の扉を開ける。ガスのホースが劣化により緩くなり、元栓部分から抜けていた。


 直ちに換気扇をつけようとするが、その時、またフレインの危険察知能力が「今すぐ逃げろ」と警告を出した。


 フレインは急いで窓の方へ走った。近くのドアを開けなかったのは、いち早くガスが充満してない場所へ移動するためだった。




 フレインが3歩ほど走った瞬間、背後が一瞬で明るくなり、炎が立ち上がった。




 フレインは窓を開け、そこから飛び出す。部屋は地上4階。フレインは飛び出した瞬間から《加速》を重力とは逆方向へ発動させる。


 フレインの体は人がギリギリ怪我をしない程度の速度で、コンクリートの地上へ降りた。



「火事…………」



 フレインは緊急の番号へ連絡をとろうとするが、スマホがポケットに入っていないことに気づくと、周りを見渡し、見ず知らずの人に電話を借り、なんとか緊急の番号へ連絡をとった。











「…………以上です」



「ははははは!! 笑える!!」



 俺は当然笑う。



「えぇ……」



「災難ですわね」



「マジで普通の火事かよ。つまんねえな」



 4人でいると、総務と軍警の奴らが2人でやってきた。

 フレインが対応する。




 傍目で見てると、その2人がこっちに視線を向けてきた。



「俺はかんけえねえよ!! 失礼な奴らだな!」



 フレインもそう説明したらしく、それ以上濡れ衣な視線は向けてこなかった。



「心外な……」



「日頃の行いだろ」



「おめえも言えた立場じゃねえだろ!」



 フレインと総務、軍警の話し合いは代わりの部屋の話になった。



「…………」



「おいジュリア、なに企んでんだ?」



「ん? ああ……。まあ、見てろ」



 俺はフレインたちに近づいた。



「宿屋をお探し? 俺の部屋は空いてるぜ?」



「えぇ…………遠慮します……」



「なんでだよ! 何もしねえって!! 変なことしねえから!! な? 1日だけ!!」



「……絶対何か企んでる……」



「この前カレー食わせてくれたお礼だよ。それに、お前がどこにいても、襲撃なんて簡単なんだぜ? ドアもガラス窓もぶち抜いて侵入してやるよ? 家主か、その部屋の所有者に迷惑がかかるだろ? それなら俺の部屋で一緒にいた方が丸く治らねえか?」



「えぇ…………」



 総務と軍警が何か言おうとするが、俺はその2人を睨み、発言を許さなかった。


 最後の望みが途絶えたフレイン。



「…………えぇ…………」

 


 そして、俺とフレインの熱い夜が始まる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=oncont_access.php?citi_cont_id=406226387&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ