みんな揃ってのクリスマス会スペシャル!! 後編
「ダンテ、それだ」
「ちっ!! もってけや」
「七対子、ドラ2。ろくよんよこせ」
「ジュリアさん、ロンです。リーチ、ジュンチャン、サンシキで跳ねまして」
「まじかよ!! どんな待ちしてんだよ!」
「…………ダブルリーチ」
「ベタ降りばっかしてると思ったら、今度はダブリーかよ!」
「だって振りたくないもん……」
「それでも戦争に従事してる兵士か? あ?」
「えぇ……。死なないようにするのは麻雀も戦闘も同じだよ……」
麻雀の状況は、俺とダンテがお互いを撃ち合うような形で一進一退のバトルを展開。セレジアは珍しい役で、割と高得点を時々狙う。その他は基本振らない。フレインは勝負する気がねえのか、誰かの聴牌を察して、ベタ降りしてるようだ。そのせいでフレインの点数が減ることは滅多になかった。
勝敗はセレジア、フレイン、ダンテ、俺の順になった。
「ああ、つまんねえ!! やめだ、やめやめ!! ちょっくら外出てくる」
俺は部屋を出た。なんかダンテもついてきた。
「おいジュリア。見え見えだぞ。どうせ何も仕掛けてないんだろ?」
「よくわかるな……。そうだよ。怪しがってるあいつら2人の顔見るだけだ。今日は」
「趣味が悪いな」
一方そのころジュリアの部屋では……
「ねえ……あの2人、なにか企んでると思う?」
「さあ、どうでしょうね」
フレインもセレジアも部屋の中をぐるっと見渡す。シーンと静まり返った部屋にぽつーんと残された二入。
別段、何か特別な話題があるわけではない2人は静か〜にその場に座っていた。
「おい!!! フレイン!!!!」
俺はいきなり部屋に入っていくと起きな声で叫んだ。
「え!? 何!?」
フレインは《排他》を発動させ、刀を手に取り、居合を打ち込むように構えた。フレインの《排他》が隣にいたセレジアのトナカイのツノに刺さる。
「なんでもない」
「…………えぇ……」
「フレインさん、痛いですわ。ツノを押さないでくれます?」
「ごめん……。…………セレジア、それいつまでつけてるの?」
こうして、クリスマス会はダラダラと平和に終了した。
俺的には2人を翻弄していた感じがして大満足だ。視聴者的には……知らね!
1つ気になるのがあの2人、一切アルコールを口にしなかった……。これは……酔ったあいつらを見てみたいな!!
直近の目標ができちまった……。へへへ……。