刀奪い 対フレイン 中編
「うお…………」
セレジアの登場に思わず声が出ちまった。
え? 怖がってねえよ!! ちょっとビビっただけだよ。
他の奴らを見ると、フレインは少し顔がこわばって、ダンテはそこまで変わらず、アウラは目を見開いていた。
これで戦闘員が5人。
ダンテはセレジアに話しかけた。
「おい、セレジア来いよ。相手になってもらおうじゃねえか」
「別にいいですけど。後ほどフレインさんとお手合わせしたくて」
ダンテって結構、上昇志向があるんだな、これが。だから、ダンテはセレジアと勝負したがってる。だが、ダンテはセレジアの眼中にない。セレジアは割とフレインと戦い違ってる。
ダンテ→セレジア→フレイン
って感じか?
でも、セレジアは敵国、つまりエイシェ国の兵士にお気に入りがいたらしく、文字通りご執心だった。でも、セレジアが入院した時の任務で殉職したらしい。「残念ですわ……」って言ってた。
そんでもって
ダンテVSセレジア
ダンテは割といい動きして、セレジアに攻撃を仕掛けていく。セレジアも油断はできないみたいで、頑張って対処してたが、セレジアが一瞬の隙をついて、決着。あっさり勝負がついちまった。
「ちっ……」
「じゃあ、フレインさん、お願い致しますわ」
「えぇ……。アウラ……代わりにお願い……」
「う……うん……」
セレジアVSアウラ
「……セレジアさん、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
ちなみに軍学校卒業順は、
セレジア=フレイン(同期)
アウラ=ダンテ(同期)
俺
の順で最近になる。
つまり、フレインとセレジアが一番先輩? 俺が一番後輩? ってこと。なんか気に食わねえ。
あ、歳は関係ねえぞ。能力が発現した順に入学していくから、同学年でも歳はバラバラ。
こいつらの歳なんか覚えてねえから、詳細は割愛。
と、言ってるうちに勝負がつく。セレジアの圧勝。アウラのやつ木刀を飛ばされてやんの。
「刀はしっかり握っていなくてはダメでしてよ?」
「はい! ありがとうございました!」
ちょっくら火つけてみっか…………
「おい、フレイン! 逃げてねえでセレジアと戦ってやれよ!」
俺はフレインを煽る。
「えぇ……」
「アウラも見てみたいよな!!」
「え……はい!」
「えぇ…………」
「フレインさん、お願い致しますわ」
「えぇ…………えぇ……………………」
お、いい流れになった! セレジアとフレインの模擬戦なんて相当レアな映像になるぞ!!
なんかギャラリーもちらほら沸いてきて、10人くらい増えてる。
つうことで……
セレジアVSフレイン
ブクマが増えた。理不尽さマシマシでやってやらあ!