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サボリーマン珍太郎   作者: ケリーバーン
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第39話 珍太郎凱旋1

いつも飲んでいる大船酒場にばかり行ってしまう。


行きつけの酒場というのはなかなかに良いものだけれど、

やはりその地域独特の酒場やそこで食うつまみの事を考えると、やはりたまには凱旋をしてみたい。


特に二日酔いもない休日の朝に、珍太郎は思いついた。


せっかくだから、昼下がりからしっぽりと飲みたい。


IPHONEのマップを見ながら、電車の線と、乗り継ぎの関係を考えて、

そして昼から飲める事も考え、浅草にすることにした。


珍太郎の駅からは都営線だけでいけるので、便利だ。

そして、ホッピーロードは眠らない。


酩酊者は飲みに行くときに荷物を持たない方がいい。


まず銀行のカードを一枚、そして使いすぎないように5000円を常備。

財布はもたず、小さくぼろぼろなウェストポーチに其れを詰め込む。


さらにスマホバッテリーとスマホ。


ぼろぼろのTシャツにコートを羽織り、シャワーを浴びたら、

いざ出かける。


ホッピーロードのように飲み屋が集まっているところは必ず特徴がある。

ホッピーロードの場合は、煮込みとホッピーが特徴というところを行きの電車で掴んでおくこともコツだ。


そして都営線を乗り継いだ彼はホッピーロードに到着した。

雷門等に目もくれずに、到着した。


煮込みが最も美味しいといわれる店から、攻めていく。


「まずは、ここだな。オープンエアとこの机、

今は亡き屋台のようだな。」


「ホッピー白、それと煮込みをください。」


ほどなくして、ホッピーと煮込みが供される。


下町の煮込みというのは、大きめの豆腐が添えられており、

汁がしみて、何とも言えない素晴らしい味わいを感じられる。


屋台にはどこからか現れた親父と、子供連れ。


とりあえずホッピーを飲みながら、寒空の朝日をにらみつけてみた。


「あの日も俺はここで飲んでたな、こんな風になっちまうとは知らずにな。」


こんなときくらい、忘れていたいなと思うのだけれど、

たまたまここに来てしまったことが、なんともやるせなく、

ついついホッピーをクッと飲んでしまうのであった。

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