第31話 お正月
新年早々、適当な言い訳をして、地元に戻ってきた。
おせち料理と日本酒、アルコール中毒のせいで実家のすみのブラックニッカを抱えて飲んだが、酔っ払うだけで珍太郎は落ち着かなかった。
実家に集まる親戚や兄弟、親、ばあちゃん、サボリーマン生活の話などする術はなく、話す話もなければ、スマホすらあまり弄れない。
退屈でいづらい。。
珍太郎は決して家族が嫌いなわけではない。
しかし、いわゆる普通の話というものを彼はできない。
普通の話というのを筆者も説明はできないのだが、どうやら学校や会社の話、恋愛やいつ結婚するか、などらしい。
珍太郎がしたいのは北朝鮮への制裁について、次にavデビュー するアイドルについて、再結成したレインボーのリッチーブラックモアについて。。
普通の話の仕方はわかりようもなかったのだ。
唯一の救いは子供が好きなことだった。
姪っ子を撫でて、ボードゲームをして遊び、おじさんが買い物に行くついでに駅に送ってもらい帰った。
「ふぅ。。」
いつのまにか大船酒場で肉豆腐をつまんでいた。
淋しそうな常連が集まっては、どうしようもない話を繰り広げていた。
今しがた、常連からおすそ分けされた野沢菜をかじりながら、スマホでニュースをチェックする。
「なんだって!リッチーブラックモアが死んだ!!」
そこには虚構ニュースと小さく書かれており、クリックをすると、あけましておめでとうございますとの表示がされた。
今年も平和だ、だが戦おう、何と?




