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徒然枕物語 肆  作者: 緋和皐月
10/16

今日

 朝露が葉から滑り

 お昼には君が微笑む

 カラスが山に帰り

 夜の暗がりを怖がる



 平和な朝は嬉しくて

 明るい昼は楽しくて

 優しい夜は少し怖い


 隣のあの人は朝のようで

 元気なあの子は昼みたい

 寂しげな彼奴は夜に似ている



 嬉しい楽しいだけじゃ無い

 素敵で優しいだけじゃ無い

 怖くて厳しいだけでも無い


 1日の始まりから

 1日の終わりまで


 今日素敵な出逢いがあった人

 今日悲しい出来事があった人

 たくさんたくさん居るでしょう


 明日への希望を夢見ては

 昨日の失敗を思い出し

 今日も自分を生きている



 昨日という日が今日を導き

 今日という日が明日を作る

 過去が今を

 今が未来を




 朝も昼も夜だって

 楽しいことも悲しいことも

 全部ぜんぶ私のものだ


 昨日も今日も明日だって

 私の人生に違いない



 それなら今日も

 前を向いて歩こうか


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