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ぷろろおおおおおおぐ!!(プロローグ1)
とある田舎町に高校二年生にしては珍しい、熱心な読書家がいました。
と言っても読書が好きなだけで勉強も真ん中あたり、運動は野球でヒットが打てる程度の能力です。
ちなみにお昼休みの風景を表すと、周りの同級生達は有名なミュージシャンの話題で盛り上がったり、どこかに遊びに行く約束をしたりしている中、眼鏡をかけ黙々と現代小説を読んでいてちょっとその場だけ浮いてるように感じれます。
おっと、そういえば彼の自己紹介をしてませんでしたね。
彼は「文月 直人」(ふみづき なおと)
運動も勉強もそこそこ、ただ、物静かで話す友達も少なく、ただただ熱心に読書をするところを除けば普通の男子高校生の彼がこの物語の主人公。
そんな彼には、ほかの人には言えない秘密があった。
彼は重度のラノベ好きである。
他から見れば秘密にするほどでもないと思うが、それは彼自身があまりしゃべらず内気なのが原因であった。
そんな彼が放課後の時間、図書館でまだ読んでいない有名作家の本を読んでいるところからこの物語は始まる。