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風説百物語  作者: フジ
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第1話

学校の怪談、というのはご存じでしょうか?


子供が思春期の大半を過ごすことになる場所である学校には、時として純粋無垢な子供たちにとって恐怖の対象となり得たわけでして。


とくに古い校舎になると不気味な噂がいつの間にか生まれているものであります。


そのなかでも、トイレと言うものは一つの閉じた空間として、他の場所とは違った雰囲気を漂わせていました。


時には虐めの現場になることもしばしばあったと言います。


そのような場所ですから、様々な噂噺が生まれたのです。


学校の怪談の代表とまで言われた『花子さん』もその一つ。


中には、学校の七不思議そのすべてがトイレに纏わる怪談で埋まっているという学校もあるそうです。


さて、今宵これより語りますは、その怪談のひとつ。


それではお楽しみくださいませ・・・









第一夜 『学校のトイレ』



この小学校には、旧校舎がある。


数年前に新しい校舎に移って以来、使われていないそれは、市の怠慢か、はたまた財政困難のせいか、取り壊されることなく残っていた。


古びた、歴史を感じさせるその建物は、一部の物好きを除き誰も近づくものなどいない。


だからこそーー


だからこそ、私は悲しいことがあるとここへ来る。


1人になって、泣きたいだけ泣いて、溜め込んだ愚痴を吐き出して。


家にも、学校にも味方なんていないから、私はここへ逃げ込んでいた。




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