なんで二択しかないのよ! あ、でも選択肢を狭めたのは自分です 5
私は結局、図書部に所属することにした。私の選択肢は実質、音芸部と図書部しかないし……。オリヴィアは音芸部に入ると決めたらしいし、音芸部に私が入るとゴウィン・ニールとのフラグの関係で、彼女から憎まれてしまうリスクが上昇する。だから、私が音芸部に入るという選択肢は選ばない。
図書部は、デイジー・エステバンがいるが、それはしょうがないと諦める。なぜなら、キアラン・バータルとの恋愛フラグは、図書部とは関係がないからだ。キアラン・バータルが関連してくるのは、私がテストで悪い点数を取り、クラスの平均点を下げた時である。テストで良い点を取っていれば、キアラン・バータルとの放課後の勉強会イベントは発生しないし、そうすればデイジー・エステバンから憎まれるということはないはずだ。デイジー・エステバンと同じ図書部であっても、彼女と接点が生まれないはずである。
私が考えなければならないことは、これ以上、攻略キャラと接触しないことであろう。たとえば、舞踏部に見学に行けば、攻略キャラのゴヴァン・ルイージとライバルキャラとなるヴィヴィアン・モームと知り合ってしまう可能性が高くなる。まぁ、ゴヴァン・ルイージとヴィヴィアン・モームは私と同じクラスなのだけど、ゴヴァン・ルイージは侯爵家で、ヴィヴィアン・モームは伯爵家だし、クラスでの接点はほぼあり得ない。
また、芸術部に見学に行けば、攻略キャラのニアール・アンドレイとライバルキャラのヘザー・バーナードとの接点が生まれてしまう可能性が高い。ニアール・アンドレイとは、適切な距離を保っていれば、ヘザー・バーナードが私をいじめ始めることはないはずである。その他にも、裁縫部に所属すればロージー・メルヴィル、園芸部ではリリー・ヘイワード、生徒会ではローレン・エリスというように、ライバルキャラと知り合わざるを得ない機会が生まれてしまいそうである。
つまり、チュートリアル娘こと、チューティアがいないのであれば、これ以上、クラブ見学をして、主要キャラと接触するリスクを負う必要はないのである。
私は、放課後、図書部に入部届けを持って行く。デイジー・エステバンと一緒の図書部になるのは恐いけれど、どうせ彼女とは同じクラスだし、気にしない。それよりも、この学園で過ごす必勝法を思い付いてしまったのだ。図書部になれば、写字を行うという名目で、本の貸し出しが許されるのだ。図書館外にも本を持ち出すという特権を図書部のメンバーは持っているのだ。
そして、懸案の昼休みは、夏の園に隠された秘密の花園で読書して過ごし、誰とも会わないようにする。
完璧である。昼休みのイベント進行も防げるし、もともと読書は好きだし。放課後も、デイジー・エステバンを避ければ問題ない。どうせ、侯爵で宰相の娘というデイジー・エステバンは、ろくに仕事もしない。せっせと図書館の置くで、働き蜂の如く本を書架に戻していれば、デイジー・エステバンの目に留まることもないはずだ。
私の明るい学園生活の展望が開けたのだった。
1章終了。
登場人物一覧的なのを作りました。




