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美斬の想い
『そういえば美斬様。』
「ん?な~に?」
『美斬様には好きな人はいるのですか?』
「好きな人?…う~ん、いないかな。」
『え?いないんですか?私はてっきり涼悟様のことが好きなのかと。』
「あ~、そう見える?…まぁ、好きかって聞かれたら好きなんだと思うけど。なんというか、そういう『好き』じゃない気がするんだよね。それに…。」
『それに…?』
「んー、こっからはさすがに炎牙にも秘密かな。」
『そうですか。…では、私はそろそろ上がりますね。のぼせてしまいそうです。』
「はぁい。私はシャワー浴びてから出るね。」
『はい。』
美斬は悩んでいた
涼悟のことは好きだ
しかし、その『好き』はどういう『好き』なのかがわからないでいた
シャーーー…
「(それに私は…。)」
そして美斬にはある《枷》があった
美斬を幼い頃から…いや、生まれたときから縛っている重い、重い《枷》が…
「ダメなんだよ。人を好きになっちゃ…。」
美斬は右目を押さえて哀しげに微笑んだ…
続く…
今回は若干シリアスでしたね
美斬の《枷》とは…?
さぁて、次回トラブル発生☆
お楽しみに~…してくださいm(__)m