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学園祭・中編〈本選〉

大変遅くなって、申し訳ありませんでした!!!!

予選が終了し、勝ち残った生徒は、控え室で待機していた


「次は本選かぁ~」


「…あんまはしゃぐなよ。俺が大変だから」


美斬が楽しそうに呟くと、涼悟が少々疲れた様子で返答した

予選であの調子だったのだ。本選はどれほどのものか


「あら、美斬ちゃん。予選突破おめでとう」


「よっ、涼悟。お疲れさん」


二人が後ろを振り返ると、同じクラスの生徒会メンバー、峰川ひよりと松平悠也がいた

どうやら、この二人も本選に出るらしい


「お疲れ。お前達も出るのか」


「まあな。去年は惜しかったが、今年は勝たせてもらうぞ」


「美斬ちゃん、お手柔らかに」


「あはは。善処シマス…」


四人が談笑していると、音色のアナウンスが入った


『それでは、本選を開始しまーす!生徒の皆さんは入場してくださーい!』






「峰川ひよりっ!今年こそ、勝たせてもらいますわっ!」


「はぁ…」


『……』


ひよりに指をさして高らかに勝利宣言した女子生徒は、毎年ひよりに勝負を挑み、毎年敗れている

最初のほうこそ僅差で負けていたが、近年全く歯が立たなくなってしまったらしい


「えと、壱條まゆみさん。またですか?」


「フン!私があなたに勝つまで、この戦いは終わりませんわ!」


「…はぁ」


「……」


ひよりを思いきり敵視している壱條まゆみはの隣にいる男子生徒は、疲れたように溜め息をついた





「…でもやっぱり、私達が勝つんだけどね」


「キイィィィ―――!何でですの!?」


「まゆみちゃん…もう、やめようよぉ」


壱條まゆみは、今年も惨敗した






寒菜と雷太は苦戦していた

なぜなら、相手との属性の相性が悪かったからだ

しかし、彼等は笑っていた


「雷効かないと不便だねぇ」


「ハッ!じゃあ雷使わなきゃいいんだよ!」


雷を使わない雷太、即ちただの中学生である

だが、彼は笑う。心底楽しそうに

寒菜も笑っている


「じゃ、やりますか」


「っしゃぁ、来いっ!」


じつは二人、かなりの剣道の実力者である

全国でも一、二を争っている

結果、二人は《Dエネルギー》を殆ど消費せずに勝利した


「ふぅ、まあこんなもんか?」


「相手の武器叩き折ったらさすがに勝てるよね~」


相手の目には涙が浮かんでいた……哀れ


他の面子も初戦は楽々突破し、準々決勝に進んだ

因みに、涼悟・美斬、大和・霖華ペアはシードだった






「ああ、僕の愛しの美斬さん。今日こそ僕のものになっていただこう」


「またこいつかよ……」


涼悟はうんざりした表情で呟く

美斬も心なしか引いている


「ふふ、鬼龍くん。昨日の戦いには敗れたが、今回はそうはいかない」


「ん?」


「何故なら、私には優秀なパートナーである『夕霧 遥』くんがいるからだ!」


暗に自分は戦わないと言っているのだろうか

しかし、紹介された少女の実力は知っている

否。見ただけで分かる

…かなりの戦闘能力を有している、と


『さてさてー!昨日の告白大会の勝者と敗者が再び相まみえました!雰囲気は一触即発!実力はほぼ互角!』


音色が興奮した様子でアナウンスする

涼悟はそれにため息を吐きつつも武器を構える

剣の延長線上に相手―――夕霧遥がいる

伊集院は後ろで突っ立って美斬に視線を送っている


「…ね、涼」


「…美斬」


「一緒、でしょ?」


美斬は涼悟の制服の裾を小さく握る

上目使いに見上げ、肩口で囁く

涼悟はそれに不適な笑みで応えた


「当たり前だ。絶対、離さない」




戦いは、若干不利だった

自分達が炎属性なのに対し、相手は水属性

おまけに武器の相性も悪い

だが…


―――ドッ、ガガガガッ!


「なっ…!?」


涼悟は彬が放った水流を避け、横に跳ぶ

それを追うように水流が横移動するが、今度は《Dエネルギー》を纏った剣で断ち切る

そのまま体を回転、振り向きざまに彬の武器を斬り飛ばした


「っ、ハアアアァァァ!!」


後方では、美斬が遥に斬りかかっている

だが遥は動揺することなく全てを捌く


「…ぐ、くそっ!なんてエネルギー量なんだ…!」


彬が立ち上がり、涼悟を睨み付ける

涼悟は剣を構え、様子を窺う

だが彬のエネルギーは底を付き、武器もはるか客席側に落ちている

満身創痍の状態で、かろうじて立っていた


「くっ…」


「お前の負け、だな?」


「っ!まだ、まだぁっ!?」


涼悟は彬の首筋に剣先を突きつける

だが彬は僅かに残っていた《Dエネルギー》を振り絞り、涼悟の顔面に向かって『水爆弾』を放つ

涼悟はそれに冷静に対処し、爆弾を包むように炎で囲って蒸発させた

彬は爆弾が消えると同時に、エネルギー切れで倒れた




一方、美斬は苦戦していた

相手の能力は水

それもかなりのエネルギー量である


「はっ!…くっ、ふっ!」


「……」


美斬は雨のごとく剣戟を繰り出すが、遥は全てを冷静に捌く

その上、攻撃の合間を縫って武器を顔面に向かって振ってくる

遥の細い腕からしなやかにのびる鞭

武器を絡め取られたら一大事である


「…やりますね」


「…貴女こそ」


武器を交えて交わす言葉

互いの瞳には戦いの炎が燃えている


「でも、これで終わりにさせていただきます。炎花、『プロミネンス』」


「…それはこっちの台詞です」


炎花が炎で美斬の体を包む。遥も、自分の龍の水を全身に纏う

対照的な二人がぶつかり合う


『ハアァァァァァァァァァア!!!!!!』






『勝者、鬼龍・火刀ペア~!』

闘技場に音色のアナウンスが響く

美斬と涼悟は若干ぼろぼろだが、嬉しそうに微笑んでステージを後にした




続く…









はい。お久しぶりでございます

なんかグダグダ感がはんぱじゃないですが…

なにはともあれ。大変遅くなって、申し訳ありませんでした

次回は、まさかの決勝戦に参ります

だいぶとばして申し訳ないですが、章短縮のためでございます

それでは、次回もお楽しみに!……待っててください!


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