明日、学園祭
放課後―――――
2年B、C、D、E、F組教室
『今年も、この行事がやって来た…』
『毎年、我々は、A組に敗北してきた…、だが!』
『今回は、今回こそは !!我々が勝つ !!』
『オオオオオォォォ !!!!!!!!』
それぞれの教室で、少年少女達は勝利への雄叫びをあげていた
闘技場
「あの女…。今年こそ、今回こそ叩き潰してくれるわ !!」
「………はぁ」
とある少女が誰かへの復讐を誓い、少年が少女の鍛練の相手をしていた
寮
「ふふ、今年は彼女も出場するらしいねぇ」
「そう」
「今年こそ、彼女を我が手中に入れる…。ふ、ふふふ…、アッハッハッハッ !!!!!!」
「………」
夕暮れの中、青年が歓喜の笑い声を高らかに上げ、その様子を少女は冷めた目で見ていた
学園祭を明日に控え、生徒達はそれぞれの思いを胸に、準備を進める
とある地下研究施設――――
「今日のところは、ここまでするか…。なかなか形になってきたな」
中年の男性が誰ともなく呟くと、背後から扉が開閉する音がした
「…主任、実験体の処理が完了しました」
「ご苦労。今日はもう終わっていいよ」
「はい」
報告を終えた青年が下がると、入れ替わるように一見して双子と思われる少年と少女が小走りで入って来た
少年は、燃えるように赤い短髪に血のように赤い瞳
少女は、氷のような青い長髪に、少年と同じ赤い瞳
「主任、明日、龍騎士学園で、お祭りだって」
「私達も、行きたい。ダメ?」
二人は、長い間走っていたらしく、息を切らせながら話した
すると、中年の男性は二人に目線を合わせるようにしゃがみ、優しく語りかけた
「いいよ、行っておいで。でも、一つ任務を与えよう」
『任務?』
二人は、小首を傾げて問いかけた
「そう。とっても簡単だから、二人だけでもできるはずだ」
「うん、わかった。ユート、頑張る!」
「レイリも、頑張る!」
二人が元気よく返事をすると、男性は笑顔で二人の頭を撫でた
二人も嬉しそうに笑った
「じゃあ、準備をしておいで。任務の内容は、明日の朝に通達しよう」
『了解!』
二人は仲良く手を繋ぎ、研究室を出て行った
それを見送ると、パソコンに向き合い、何かを打ち込んだ
任務
明日からの三日間、対象『火刀美斬』を観察、報告するように
《魔人》研究主任 神在達郎
続く…
はい、次回は学園祭になります
なんか変なの出て来ましたね
ああ、双子キャラ大好き♪
やっと出せた…
血のように赤い瞳…
まあ、何となくお分かりでしょう
次回もお楽しみに♪