パートナーの少女
「(モグモグ、ンク)うん、やっぱ屋上で食べるおにぎりは最高だね!」
『(モグモグ、ゴクン)そうですなぁ。その上、美斬様はお料理が上手ですからなぁ。』
「ん、ありがと♪炎花」
そこは学園の屋上
一人の少女と龍が仲良く並んで食事をしていた
少女の名は《火刀美斬》
高等部2年
髪は白髪で、腰まで伸ばしている
瞳の色は蒼色だが、右目は眼帯を着けていて
腰には細剣をさしている
『(ズッズズゥ~)はぁ~…食後のお茶はしみますなぁ…。』
このじじくさい事を言っているのが美斬の龍である《炎花》
全身朱色、瞳の色は黄色だ
性別は一応女性らしい…
『一応は余計です。』
「へ?」
『なんでもありません。しかし、いいのですか?次の授業まであと10分ほどしかありませんが。しかも、次は数学ですぞ?』
「そうだぞ、美斬。早くしろ。パートナーである俺を困らせんな。」
「うわっ!?涼!?」
「人に向かってうわっ!?はないだろ。」
この学園には《パートナー制》という制度がある
《パートナー制》とは、この学園の入学試験の成績で男女のペアを作り、小等部から高等部まで共に学園生活を送る事である
『共に』とは、授業・試験…果ては寮の部屋まで一緒である
さらに、この《パートナー制》にはルールがある
例えば、授業は必ずペアで出席する事、遅刻しない事など、当たり前のことである
しかし、このルールを破るとペナルティがつく
ペナルティとは、具体的に1週間教室や、トイレ掃除をやらされるのである
教師によってはもっと厳しくなる
「ヤバい、あと8分!?」
「チッ、走るぞ!!」
「うん!!」
屋上から教室まで歩いて8分ほどかかる
…ちなみに、数学の教師はこの学園の中でも最も厳しく、5分前に着席していないとペナルティがつくらしい…
授業開始まであと6分
涼悟と美斬は間に合うだろうか?
続く…
やっとこヒロインの美斬を出せた~(>_<)
さて、次回涼悟と美斬は間に合うでしょうか!?




