告白
美斬視点
「どうして一緒にいられないんだ?」
「…!! それは…。」
「それは、お前のあの時の姿と関係あるのか?」
「…うん…。」
「そうか…。」
それから涼は黙ってしまった
私のあの姿をどう思っているだろう
…いや、もうどう思われてもいい
今日、ここを出よう
「お前、ここを出ようなんて考えてねーだろうな。」
「…何で分かったの?」
「11年も一緒にいたんだ。お前の考えてることなんざお見通しだ。」
「…そっか。」
涼のこういうところが好きだ
何も言わなくても私のことがわかっている
そう思ったのはいつからだろうか
「だけど、お前は俺の考えてることわかんねーんだな。」
「え?」
涼の考えてること?
「教えてやるよ。俺の考えてることを。」
そう言って涼はベッドから起き上がり、私の近くに来てこう告げた
「俺は、お前のことが…美斬のことが好きだ。」
涼悟視点
「俺は、お前のことが…美斬のことが好きだ。」
ついに言ってしまった
俺の想いを
「だから、俺のそばにずっといてほしい…。」
「あ…。」
美斬は黙ってしまった
何かを考えるようにうつむいている
「…嫌か?どうしても出て行きたいか?」
「ううん。嫌じゃない、嫌じゃないよ。むしろ、嬉しい。…だって私も好きだから。」
驚きだった
美斬も俺が好きだと言ってくれたことが
だが…
「でも、私は涼の気持ちを受けとる資格はないの…。」
その言葉は、ある意味予感していた
今日、あの姿を見た時から
けど、次の言葉は予想外だった
「だって私は…人間じゃないから…。」
美斬は涙を流しながらそう告げた
続く…
はい、今回は涼悟と美斬の告白でした
次回は美斬の出生とかを書いていくつもりです
お楽しみに~