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第4夜 メッセージ

「すごいね。」

私は声のした方に顔を向けると、目を離せなかった。

とても整っている顔。ゴールドに赤みがかかった髪。そして、キラキラと光っている紫色の瞳。

「女の子がダンクできるなんて知らなかったよ。」

彼は微笑みながら滑らかで魅力的な声で話す。今日、教科書を渡してくれた人と同じ声。

「あ、さっきはありがとう・・」

私はぎこちない声でいうと、彼はふっと笑う。

「さっきはとてもしんどそうにしてたのに、すごい回復力だな。尊敬するよ」

彼はそういうとポケットに手を入れ、話しを続ける。

「僕はジョセフ・ターナー。今日、引っ越してきたんだ。君は?」

「あ、私はマディー・リー。」

私はジョセフの瞳を見つめながら答える。

「あれ?でも、さっき先生はマディソンっていってたけど。」

ジョセフは何かを思い出しながら言う。私はため息をつく。

「マディソンって呼ばないで。」

私はムキになっていつもよりも強気で言う。

「怒らせたかな?ごめんね。マディー。」

ジョセフはとてもきれいな笑顔を向ける。

「あ、そうだ。君に渡したいものがあったんだ。」

ジョセフはそういうとポケットからストラップを出す。

「あ、私の・・」

私がそういうとジョセフはストラップを差し出す。私はストラップを取ろうと手を伸ばすとジョセフの手に触れる。私よりも冷たい肌は初めてだからか手を引っ込んでしまった。

「あ、ごめん。低体温なんだ。」

ジョセフは曇った顔で言った瞬間、私は今朝と同じ強い頭痛に襲われる。

「ゔっ・・い・・・たっ・・・」

私は両手で頭をおさえながら叫ぶ。

「マディー?大丈夫?」

ジョセフは心配そうに声をかけながら倒れそうな私を支える。すると、次の瞬間、私は鼻から大量の血を流す。そして、とても強い耳鳴りと頭痛で意識を失いそうになる。

「ゔっ・・・い・・たい・・たずげて・・」

私はぼやけた視界でジョセフが苦しそうに口をおさえているところを見ると、突然まぶしい光に視界をさえぎられる。

すると、頭痛と耳鳴りは消えて、ぼやけた視界のまま森の中にいた。

「ど、どこ??」

私はあたりを見渡すと家の近くにある山道だと気づく。すると、突然・・・

「キャァーーーー!!!」

私は悲鳴が聞こえた方向に急ぐ。

何かに急げと言われているように感じて全速力で走る。

「えっ・・?」

私がたどり着いたさきには、頭と胴体がわかれている赤髪の女とその近くに立っている金髪な男がいた。

「う、うそでしょ・・・」

私はそうつぶやくと男は私の方に向く。

その男の人の目は真っ赤で顔中に黒い血管が浮き出ている。そして口は血で染まっていた。私は意識が遠のきながら男の顔を見つめる。

「ジ、ジョセフ・・!?」

そして、私はまた意識を失った。

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