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『Bキャス奪還大作戦!〜悪戯警察とサイコパス拳法〜』

作者: 遊ぶ人
掲載日:2026/07/31

『Bキャス奪還大作戦!〜悪戯警察とサイコパス拳法〜』

『Bキャス奪還大作戦!〜悪戯警察とサイコパス拳法〜』


 中国某所のテレビ画面が突然、不気味なノイズと共に切り替わった。


 犯人は、退屈しのぎに悪さを企んだ「中国いたずら大好き警察」の面々である。


 彼らがやったことは単純だ。


 地域の郵便番号から住民のテレビIDを割り出し、強制的にジャック信号を送っただけ。


 画面に映し出されたのは、警察たちのくだらない身内ネタ動画だった。


「ふざけるな! 俺たちの娯楽を返せ!」


 激怒した住民たちは一斉に立ち上がった。


 彼らはテレビからBキャスカードを引き抜くと、ライターで次々と燃やし捨てた。


「デジタルがダメならアナログだ!」


 物置から引っ張り出してきた古いブラウン管テレビにスイッチを入れる。


 砂嵐の向こうから、みんなが大好きな国民的娯楽番組『いいフレンド』の陽気な音楽が流れてきた。


「よし、こうなったらあの悪戯警察どもを捕まえるぞ!」


 大人がアナログテレビに夢中になる一方、子供たちは別の目的で動き出していた。


「おい、この指名手配写真を見てみろよ。いたずら警察の弱点が写ってるぞ!」


「マジか! 捕まえたら国から一獲千金のボーナスが出るらしいぞ!」


 子供たちは目を輝かせ、スマホの写真を片手に、警察たちの


「くすぐりに弱い」


「甘いものに目がない」


 といった弱点情報を集め始めた。


 ついに、住民&子供たちと、いたずら警察が街の広場で対峙する。


 追い詰められた警察の隊長が不敵に笑った。


「こうなったら俺の奥義を見せてやる!」


 彼が構えたのは、予測不能な動きで相手を翻弄する、お家芸の『サイコパス拳法』だ。


 シュッシュッと手品のようにハンカチやハトを飛び出させながら、奇妙な軌道で拳を繰り出していく。


 住民たちはそのサイケデリックな動きに圧倒され、手も足も出ない。


「ストップ!!」


 広場に鋭い声が響き渡った。


 声の主は、日本の型物警察官。


 その圧倒的な威厳と「お約束」を無視した正論の前に、サイコパス拳法の妖しい空気は一瞬で霧散し、あ

 たりは水を打ったように静まり返った。


「……子供たちはあっちに行ってなさい。ここからは、大人の話し合いの時間だ」


 日本人警察官の提案で、両国の代表(と、いたずら警察)による緊急会議が始まった。


 机を挟んで激しい議論が交わされたが、根本的な原因は「お互いの娯楽に対する価値観の違い」だと判明

 する。


 話し合いの末、意外な結末を迎えた。


「これからは、お互いのテレビ文化を尊重し、技術を協力し合おう」


 なんと、中国と日本の間でまさかの「テレビ同盟」が結ばれることになったのだ。


 こうして、世間を騒がせた『TVのBキャスIDジャック事件』は、奇跡的な和解によって幕を閉じた。


 夕暮れ時、広場の片隅。


 作戦に貢献した子供たちの前に、あの日本人警察官が歩み寄った。


「よく頑張ったな。これは大人からのご褒美だ」


 警察官のポケットから出てきたのは、一獲千金の賞金……ではなく、日本から持ってきた美味しそうな高

 級お菓子。


 子供たちは頬を膨らませながらも、お菓子を口いっぱいに放り込み、


「……まあ、美味しいからいっか!」


 と、夕焼け空の下で大笑いするのだった。


(結)

気楽に読んで。

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