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第5話 廃人の片鱗

-side ラルク-



「ふむふむ。なるほど。こっちの岩の硬さはちょっと柔らかめか。向こうはちょっと硬め。しっかり硬い岩はブロック上にして持っていくとして、ちょっと柔らかめと硬めの岩は今回はちょっとだけアイテムボックスに入れて何に使えるか確かめよう」



 岩や砂といってもその種類は非常に豊富である。素材採集を極めていると、なんだかんだで砂からこだわり出してしまう。1階層の地面の砂は、家の周りの砂ともまた違ってとてもテンションが上がる。

 硬さはもちろん、水分の含有量、粒の大きさ、構成成分、色や形などなど、その種類によって用途は全然違う。ここのフロアにある砂だけでも数十種類は存在する。全部集めたいが、できるかな。

 また、その使い道も非常に豊富だ。代表的なのだと以下の通り。

 

1. ガラスのクラフト

•方法: 砂をかまどで焼くと「ガラス」になる。

•用途:

•窓や建築用ブロック。

•ステンドグラス(染料を使って色をつける)。

•ビーコンカバー。


2. TNTの素材

•クラフト方法:

•砂×4 + 火薬×5 → TNT。

•用途:

•地形破壊や採掘作業の効率化。

•トラップやエンターテイメント装置。


3. 砂岩(Sandstone)のクラフト

•クラフト方法:

•砂×4 → 砂岩。

•用途:

•建築用ブロックとして装飾に使う。

•バリエーション(滑らかな砂岩、模様入り砂岩など)をクラフト可能。


4. コンクリートパウダーの素材

•クラフト方法:

•砂×4 + 砂利×4 + 染料×1 → コンクリートパウダー。

•用途:

•水に触れると「コンクリート」に変化し、カラフルな建築が可能。


5. 重力を利用した建築やトラップ

•特徴: 砂は重力の影響を受けて落下する。

•用途:

•トラップ装置の一部(圧死トラップなど)。

•地形に隠れた秘密の部屋を作る仕掛け。


6. 装飾ブロック

•砂自体を地面や風景の一部として活用。

•砂漠や海岸のような自然地形を再現する際に使用。


 

 などなどである。ただの砂と言って侮るなかれ。砂は無限の可能性を秘めているのだ。

 


「ら、ラルク?さっきから地面をじっくり見つめて何をみているんだい?」

「砂」

「砂?なんか珍しいものでもあるのかい?」

「うん、たとえばこの砂すごく珍しいよ。これだけ良質な粒の揃った砂は初めてみる。これだけ美しい砂だったら、建築素材なんかに使って高く売れるんじゃないかな?こっちの砂は……」

「ちょ、ちょっと待ってくれ……熱弁しているところ悪いがただの砂だろうこれは」



 全く……これだから素人は……。ただの砂とは侮るなかれ。砂は製品のその後の質を左右するその最初の部分なのである。

 とはいえ、パパンの気持ちも分からなくはない。考えてもみよう。パパンは多分テーマパークに行く息子のはしゃいでいる姿を見てほっこりしようと思っていたのである。しかし、蓋を開けてみれば、息子は永遠とルーペを出して、地面をただじっくりひたすら眺めているだけ。ただがっかりするだけならいいのだけれど、その息子に変態疑惑がまことしやかに流れているとあったら?

 あれ?考えてみれば全て事実かもしれないけれど、とんでもねえ化け物の話をしている気がする。

 いや、事実だからやばいのか。事実陳列罪とはまさにこのこと。



「ぱぱん!俺。大きくなったら、立派なものづくり職人になりたいんだ!」

「へー!ラルクはもうそんな夢があったんだ!」

「そうなの、だから砂を集めるのも物作りの修行の一環なの!応援してくれる?」

「砂を集めるのが、クラフターの修行の一環なのか。それは知らなかった。そういうことなら、お父さん、お前の夢を全力で応援してやる!」



 よっし!なんとか、パパンには俺が化け物だということはこれで隠し通せるはずだ。

 俺が自覚ある化け物で良かった。本当に。将来の夢も伝えたから大丈夫だろう。



「よろしいのですか?宮廷魔導士を早めに勧めなくても。クラフターなどという職業は茨の道と言われています。後あとに進めると苦労するかと」

「まあ、今は良いセバス。純粋無垢な子供の夢を否定するのはその子の成長に繋がらんだろう。そのうち、現実を知る時も来る。その時にうまく導いてあげればそれで良い。自由にやらせてあげるのが1番だ」

「左様ですか。流石、ゼクス様。よく考えていらっしゃる」

「当然だ。大事な息子なのだから」



 ふっふっふ……!父上、セバス……。甘い甘いぞ。俺はまだ2歳だが既にこの世界の色々なことを知っている身。クラフターが茨の道というのも百も承知でいっているのだ。

 父上もしばらく協力してくれるみたいだし、使い倒してやろうではないか。ガハハハハハ!

 ……こーいうのが、化け物ムーブって見られるのかもしれない。

 

 

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