ラビット•フッカーズ「読み切り版」
朝日が目に沁みるそろそろ起きる時間か、そう思い私は洗面所へと向かった。顔を洗い鏡を見るとボサボサになった髪の毛をブラシで整えた。「今日も1日が始まるのか面倒くさいな」と言いながら部屋に散らかった服を集めて選びその中でも比較的綺麗な服を着て部屋を出た。
「おはよう、レナ!今日は早いのねお店まだ空いてないよ?」とボンテージ服姿の金髪の女性が話しかける。
「おはよう、マギー今日ボスから呼び出されて事務所
まで行く所」と彼女マギーに対して言った。
「オーナーに?大丈夫?あの人可愛い子に目が無いから何かされたら言ってね?」とマギーが言ってきたが
「大丈夫だよ、それに私はあの人の好みじゃないから」そう言って私はボスの待つ事務所へと行った。
「来たな!レナ!今日こそ私の女になる気になったか?」と私のボスであるマリアはいつものジョークを言ってきた。「はい、はい、またその冗談ね本当に毎回飽きないね」と私はそっけなくかえした。
「冗談じゃないさ!君のその美しいブロンドの髪、そして幼さを残した少女の顔、そして小柄だが意外とあるバストとヒップ、それを考えただけで私は毎晩アソコを、、」と言いかけた時にマリアの後ろに居た女性が無言で叩いた。
「痛いな!何をする!?アンナ!」とマリアは自分の妹兼マネージャーのアンナを見る。
「姉さん、いい加減にして下さい!レナちゃんが引いてますよ!」と言った。「ありがとう、アンナさんでも大丈夫だよ、いつもの事だから」と私はアンナに笑いかけた。「ああ!いいな、私にはちっとも笑ってくれないのに!」とマリアは言った。「姉さんは言動があれだから」とアンナに言われ「何が可笑しい!私がどれだけレナにぞっこんか分かってる癖に!」と言い合いをはじめた。
思えばここに来てもう3年になるあの日私はまだ13歳の子供だった。私の故郷はニューヨークにあるフッカーズストリートと呼ばれる地区だった、毎日薬の売人やギャング同士の抗争、そして売春宿、私はそんな地区で娼婦の子供として産まれた、毎日次から次に違う男を連れてくる母さん、そして幼い私に変な視線を向けて来る客私はそれが本当に嫌だった。
だがあの地区では自由なんて無い娼婦の子供だった私も。ゆくゆくは娼婦になるはずだった、実際私は13歳の誕生日を迎えた次の日に母さんから客を取る様に言われた。母さんは昔は優しい人だった、が最近は薬に依存し始め昔の優しかった母さんは居なくなってしまった。そんな母さんではお客も取れなくなり生活に困りはて、挙げ句の果てに私を13歳の誕生日の日に50ドルで男に売ったのだった。そして私もそれを受け入れ男と寝ようとした、だが恐怖からか私は転がっていた注射器で客の男の首を刺して逃げた。
この地区では問題を起こせばその縄張りを仕切るギャングに殺される。私は必死に逃げ同じニューヨークのハーレム街であるミッシェルストリートに流れ着いた。来たばかりの私はゴミを漁ってネズミのように暮らしていた、そして時折スリをして凌いでいた。その日も私は獲物を探していた、そして一人目立つ女性に目をつけた。その女性は赤い髪をポニテールにしておりそして顔立ちも凛としてとても美しかった。私は自分に無い物を持つその女性をターゲットにした。
目の前からあの女性が来る見ると隣にはあの女性によく似た人が居た、違いと言えばこっちは赤い髪を下ろして穏やかで優しい感じの美人だった。
だが私はターゲットを変える事なく、ポニテールの女性から財布をスッた意外にもあっさり取れたので内心驚いていたが、何事もなく私は路地に入り収穫を確認した。が、その中身は名刺しか入って居らずお目当ての現金は無かった。
「おやおや、いけない子猫ちゃんだね」と目の前からあの女性が歩いてきた。私は急いで振り返り逃げようとしたがもう一人によって防がれていた。
「財布を取った事なら謝るよ、でもあんたらだって悪いから、こんな場所であんな隙だらけなら取って下さいって言ってる様なものだよ」と答えると。
「随分威勢がいい子だね、でも状況分かってるかい?君は今追い詰められた子猫ちゃん逃げ場もないどうする?」と言われた。「好きにしなよ、でも私みたいなガキ売り飛ばしても対した価値なんてないよ?」と答えた瞬間目の前の女性がいきなり私を壁際に追い詰めて言った。「好きにしていいか、ならお言葉に甘えて頂いちゃおうかな?」と顔を近づけてきた、私は後悔して目をつぶった瞬間「そこまでですよ、姉さん止めて下さい!」ともう一人の女性が言った。
「えぇ~!?せっかくOK貰ったのに?キスも駄目?」ともう一人の女性に聞いた。「駄目です!それに半分無理矢理じゃないですか、全く姉さんの女好きには困りましたよ」と答えた。「ごめんない、怖がらせるつもりは無かったの、私はアンナ、そしてその人が私の不肖の姉マリアよ」と答えた。
「何が不肖よ!私の楽しみを奪っておいてそんな酷いこと言うの?」とマリアが言うと「いつも姉さんの後始末する身にもなってくださいよ!この前だって新しく入った子に接客の研修だって言って、手を出した癖に!」と二人で言い合いを始めてしまった。
「あの、私の事忘れてない?」と言うと二人は私を見て思い出したかのような態度を取り話した。
「貴方行くあてはあるの?」とアンナが言って来た。
「故郷へは、帰れない私2週間前に13歳の誕生日だったんだけど、その次の日に母さんからフッカーになれって言われちゃってさ、嫌だって言ったんだけど母さん勝手に私を50ドルで売っちゃてさ、そして仕方なく相手しようとしたんだけど怖くなッてその客刺しちゃって、怖くなッて逃げてきてここに流れ着いたんだ。」と私は二人に説明するうちに、無意識に泣いてしまっていた。
「それは気の毒に、もし良かったらなんだけどうちに、、」とアンナが言いかけたが、それよりも早くマリアが私を抱きしめていた。
「可哀想に、君みたいに可愛い子に50ドルだって?馬鹿げているよ!」とマリアが私を抱きしめながら言うと「よし決めた!私は今日君を100万ドルで買う!」
私は唐突な事で頭が真っ白になった。
「ええ!?姉さん!いきなり何言ってるのよ!」とアンナが言うと「だってアンナ!許せないじゃないか!こんなに愛らしく、幼気な娘をたった50ドルで買うだなんて、それなら私は彼女を100万ドルの女に育てるよ!」と言い出した。
「言ってる意味が分からないんだけど?100万ドルの女?」と私がマリアに言うと。
「説明が遅れたね、実は私達は数年前までこの街最大のマフィア、ファルコーネファミリーの掃除屋をしてたんだ」と衝撃の過去を打ち明ける。
「その、掃除屋って、清掃員じゃないわよね?つまり」と恐る恐る聞いたが「勿論ボスの命令で邪魔な奴等をこの世から消したよ」と答えた。
「それで2年前に私とアンナは殺し屋稼業に飽きちゃってね、私が前からやりたかった事をやる為にボスに直談判して独立したの」とあっさり言ってくる。
「でも、そんな簡単に抜けられるの?だって相手はこの街最大の組織よ!?いくら元ファミリーでも無理なんじゃ」と言うと。「そこはね、姉さんがボスの1人娘をね、その、性的に食べちゃってこれ以上娘を自分にのめり込ませたくないならって」とアンナが呆れながら言った。
「なに言ってるのよアンナ、私は無理矢理はしないの私はきっかけを与えただけよ、彼女シンディって言うんだけどね、お父さんのせいで今まで男の子とお付き合い出来なかったって、私に相談してきたのだから、私は彼女を優しくベッドに押し倒して言ったのよ、
女の子同士なら?ってそこからはもう彼女ったら初めてなのに情熱的で」とマリアが一人盛り上がって居るのを私とアンナは無視して会話をつづけた。
「まあ、そんな事もあって私と姉さんは手切れ金として、組織の縄張りの一つだったこのミッシェルストリートのシノギを貰って新しいスタートを始めたの」
「待ってよ!シンディとはまだ終わってない!」
「もう!その話は良いから今の話をしましょう」と言うと本題へと戻った。
「つまりだ、率直に言おう私達の店に来ないか?」
そう言ってマリアが名刺を渡した。
「バニーズ•ヘブン?何のお店なの?」と聞くと。
「まあ、いわゆる娼館ねまあ、本番行為は無しになってるけど」とアンナが言った。
「娼館なのにセックス無し?珍しいね」と私が答えると
「当然だ!私の店で私の兎ちゃん達に手を出すなんて万死に値する」とマリアが言った。
「姉さんがやりたい事何だけど、それは自分のハーレムを作る事だったのよ」とまたアンナが呆れ気味に言う。
「そう、私は女だ強く美しき乙女だ、勿論昔から男からもモテたさ、だが私は昔から男の子よりも、女の子に惹かれてしまう自分が居る事を自覚してしまったのさ」とマリアの独白が続く。
「勿論私も最初は否定したさ、こんなのおかしいってね、勿論それを抑える為に男の子とも付き合いセックスもしたさ、でも私は満たされなかった。そんな時に私は憧れの先生に相談したんだ、私は男の子とも付き合ったりしてみたけど、やっぱり女の子の方が気になるってね」とマリアが一拍置き言った。
「そしたら、先生が私を優しくベッドに押し倒して言ったんだ、女の子同士も経験してみる?ってそこからは朝まで情熱的に求めあって」とマリアがまた遠くに行ってしまったので、私はアンナに続きを聞いた。
「まあ、そこで姉さんは道を踏み外し、今はあんな風に自分の欲望に忠実な怪物が産まれてしまったのよ」
そう言って残りの説明をしてくれた。
「つまり、その店ではオーナーであるマリアの愛人達を侍らしつつ、金を稼ぐには娼館が一番手っ取り早いそう言うことね」と私が解釈すると「物分りが良くて助かるは!姉さんを毎日相手していると大変で」とアンナが言った。
「でも、いくら本番無しでも私、男の人の相手なんて無理だよ」と言うと「大丈夫よ、貴方に頼みたいのは掃除屋の方貴方の話を聞いて適任だと思ったの」
そう言ってアンナは業務内容を説明する。
「まず仕事内容を説明すると、貴方にやってもらいたいのは3つ有ってね、一つは女の子達の仕事前の手伝い、これはまあ玩具の用意だったりローションの補充そして、女の子達の話を聞いて心のケアをして欲しいの」と答えた。「そして2つ目は、女の子とお客様が遊んだ後の片付け、まあ普段はこれがメインになるはね、シーツの取り替え、後は床や壁の掃除お客様によっては派手な遊び方をする人もいるから、最初はかなりショッキングかもしれないけど慣れるは」とアンナは少し引っかかる事を言ったが今は聞き流す事にした。
「そして3つ目まず、最初に店の用心棒を頼みたいの」
「用心棒!?私が?最初に言ったけど私はただの小娘よ?それが用心棒だなんて」と言うと。
「そこは大丈夫よ、実はそこが姉さんの言った話に繋がるの」とマリアが言った。
「さっきも言った通り、私達はこの街最大のマフィアで掃除屋をしていたの、あの頃の私達はただ、淡々と人を殺して周っていたは、組織に命令されればどんな殺しもやった。」とアンナは少し影を落として言う。
「そして、そんな生活を続けて数年私達二人にはあるあだ名が付いたの」と話す。
「そのあだ名って?」と私が聞くと「私達の二人の裏社会でのあだ名それは、ラビットよ」と答えた。
「ラビット!?ラビットってあの?」私はその名前に聞き覚えがあった。
この街ではファルコーネに逆らう者は居ない、それは5年前に遡る、当時この街には二つの派閥があった、一つ目は今この街を牛耳るファルコーネファミリー、そしてもう一つそのファルコーネファミリーに匹敵する組織、ガンビオーネファミリーだった。
その二つの組織は街がまだ発展する前から存在し、この街で裏の稼業をやる際はどちらかに上納金を貢ぐのがしきたりだった。ある時ガンビオーネの人間がファルコーネの息のかかった人間を始末した事で、今まで均衡の取れていた紳士協定が崩れ去り長い抗争へと発展して行く。
二つの組織の抗争は周囲を巻き込み街はさながら戦場の様な状態だったと言う。
そして今から5年前ある事件が起きてガンビオーネファミリーは瓦解する。
それは、組織のボスであった、ルイス•ガンビオーネとその息子で後継者である、ミッチェル•ガンビオーネが何者かによって暗殺されたのだ、しかもガンビオーネ家の最後の血筋であるマギー•ガンビオーネも行方不明となり、トップを失った組織は求心力を失い崩壊したのだ。
そして、その2人を暗殺した目撃証言によると、その日二人を暗殺した襲撃犯は、月夜の中を一足で音もなく近づきターゲットを始末したと言う。
そして、裏社会でその襲撃犯をこう呼んだ、ラビットと。
「でも、まだかなり若いし、それに女!?しかも二人?」と驚きを持って話すと。
「まあ、当時私達は15歳あの時は自分達のしでかした事を理解してなくてね、私達も足を洗った後に聞かされたのよ」と言った。
「え、ちょっと待ってね犯行当時15って事はまだ20歳なの!?」と2度驚いた。
「そうだから、今の内に抜けて足を洗ったのでも組織との条件の中に、定期的に組織から依頼された仕事をするのも条件なの」と言って続けた。「正直、お店の稼ぎだけじゃ厳しいから助かっているんだけど本格的に抜けたくて」と言いながら私を見て。
「そんな時に貴方と出会ったのよ」と嬉しそうに言う。
「いや、ちょっと待ってね色々と起こりすぎて頭が」
そう言って考えていると「勿論強制じゃ無いわよ、最後は貴方の意思だし、嫌なら断ってもいいから」とアンナが優しくいう。
「でも、私多分殺したの一人だけだし、それに全く技術も知識も無いよ?」と言うと「そこが姉さんの言った100万ドルの話よ」とアンナが言うと。
「つまり、私達二人で貴方を一から鍛えるのよ、そして最終的に私達に匹敵する殺し屋に成れば、100万ドル以上の価値があるは!」と言った。
「でも、具体的に訓練ってなにをやるの?」と聞くと。
「まずは体力作りからよ、基礎体力が無いと仕事以前の話だもの、そこからは体術、ナイフ、そして銃の扱いまでみっちり教えるは!」とアンナが言った。
「でも、私に出来るかな、」と言うと、「大丈夫無理だと判断したら辞めさせるから、それに初めては誰でも怖いものよ」と優しくいってくれた。
「分かった、どうせこのまま路上で野垂れ死ぬか、ギャングに殺されるしかないもんね、私やるよ私に全部教えてください」とアンナに言ったのだが、私は忘れていたもう一人危険人物が居た事に。
「分かったはそれじゃあ、、」とアンナが言うよりも早く彼女は早かった。
「やっぱり君もその気だったんだね!さあ、今からめくるめく女の花園の扉を開こうか!」そう言って変な息遣いを立てながらマリアが私に襲いかかった。
「ギャァァァー!助けて!誰か!」私は必死にマリアを押し戻しながら叫んだ。
「君が悪いんだよ?昂ぶって居る私の前であんな大胆な事を言うから!」とマリアも押し戻して来る。
「姉さん!いい加減にしろ!」そう言ってマリアはアンナに思いっきり殴りとばされた。
「アンナさん、怖かったよ!」私は自分の貞操の危機を救ってくれたアンナにしがみつき泣いた。
「大丈夫よ、怖かったはよね、私が護るから安心して」と頭を撫でながら優しくしてくれた。
「所で貴方、今更だけど名前は?」と唐突に聞かれた。「私はレナ、よろしくね」と手を差し伸べると
「よろしくねレナちゃん!」と握手してくれた。
これが私と二人との出会いだった。
そして私は3年間雑用をこなしつつマリアのセクハラや迷惑な客に耐え、時折アンナさんに助けられながら
現在に至る。
あの日から私も背が伸びたがそれでも平均より低い、
その代わり胸とお尻が大きくなり、最近着る服が限られてくる様になったのと、マリアがいよいよ本格的に私を狙っているのが分かった。
アンナが居るから直接は来ないが、もしアンナが留守になり、二人きりになると、と考えて悪寒がした。
黙って居れば格好良くて美人なのになと思いつつ、二人に用件を聞こうとした瞬間。
「オーナー!大変です!お客が暴れて手が付けられないんです!」と事務所のドアが開かれ先ほど別れたマギーが言った。
「やあ、マギー今日も可愛いね、レナが釣れないから寂しくってさ、今夜私の部屋に来ないかい?」と言うと「それは、そのまあいいんですけど、それよりも下のフロアの個室で暴れているんです!」と言った。
「仕方ないな、私が直接行ってお帰り願おうかな、とマリアが立とうとしたが」
「待ってよ、ボスここは私の仕事でしょ」と言うと
「出来るかい?あんまりやりすぎない様にね、それと終わったら今夜ディナーでもどうだい?」と聞かれ。
「まあ、アンナさんとマギーも一緒なら良いよ」と答えて向かった。
「私は二人っきりのつもりなんだけどな」とマリアが言うと「姉さんは前科があるから」とアンナに言われた。
下のフロアに着くと女の子達が私の方に逃げてきた。
「レナ!怖かったよ」「気をつけてね」と口々に言う。
そして部屋の中から大柄な男が出てきた。
「お客様、当店での暴力行為は固く禁じられております、お引き取り下さい」とますばマニュアル通りに勧告する。
「うるせえ!このアバズレ共が!こっちは500ドルも払ってんだ、それなのにファック無しとはふざけてんのか!!」と男が怒鳴る。
「お客様、当店では本番行為は禁止されております。そう注意書きがなされていますよ、もしかして文字がお読みになられないのですか?」と私が言うと。
「馬鹿にしてんのか?このビッチめ!よく見りゃお前背はチビだが良い乳といいケツしてんな、お前この後詫びの為に俺の部屋に来いよ?なあに、大人しくしてりゃあ、丁寧にファックしてやるぜ!」と下卑た笑みを浮かべながら言う。
「お客様それは私への侮辱ですか?冗談は他所でやって下さい」と素っ気なく返すと男は憤慨して突っ込んできた。
「もう、許さねえ!お前は今ここでひん剥いて犯してやる!完全にぶっ壊れるまで、俺のマグナムをぶち込んでやるよ」と掴み掛かってきた瞬間、私は男の膝目掛けてヒールを履いた足を思いっきりつきだした。
「痛え!俺の足がアアアー」と穴の開いた足を抑えながらのたうち周る男、「だから言ったのに帰れって」
「レナ!ありがとう」「カッコいいわ!」と周りの女達が私に抱きついたり、キスをする。
「てめえ、これで済むと思うなよ!俺を誰と思っている?あのファルコーネファミリーの一員だぞ!」
そう言って男がまくしたてる。
「ほう、それは傑作だなではお前のボスにはきつく言わんとな」そう言って私の後ろから赤毛のポニテールの女マリアが来た。
「何だお前!ここのオーナーか?良いのかよ、社員教育ができていないぜ」とマリアに食って掛かる。
「うるさいゴミだな、ファルコーネの所はこんなチンピラ風情しか居ないのか?」とマリアが言う。
「舐めた口聞きやがって!このフッカー共め、俺が一声掛けりゃこんな所」と言い切らない内にマリアが男の顎を砕いた。
「あらあ)なおはてなてら」声にならない声で男が悶絶する。「貴様今なんて言った?ここに居る全員私の兎ちゃん、つまり私の女達だ、そしては私はここラビットヘブンの主だ」と冷たく言った。
「私はまだ、あんたの女になった覚えはないけど」とボソッと呟くとマリアが「何でさ、レナ!私は君をこんなにも愛して居るのに、でもまだと言う事はいずれ」と一人で盛り上がりかけていると「姉さん、ファルコーネから電話よ」とアンナが電話を持って歩いてきた。
「ありがとう、アンナ、もしもし私だラビットだ」とマリアが話す、そしてラビットと言う言葉を聞き男の顔が青ざめる。
「おたくの者が私の楽園を荒そうとしていてね、事もあろうに私の女達を侮辱してね、しかも私のお気に入りの娘に手を出そうとしたのさ私だってまだなのに!」
と電話相手に怒鳴る。「貴方は言いましたよね?私がシンディから身を引く代わりにこのシマは好きにして言いと、もしかしてあの約束は嘘だったんですか?」
そう言って「もし、約束を破る様でしたらこちらにも考えがあります、選択肢は、二つ1つ目シンディをまた私のものにします、嫌ですよね?せっかく私から離したのに、また振り出しに戻りますよね?そしてもう一つは」と間を置いて静かに話す。
「あの、ガンビオーネに起きた悲劇が貴方にも降りかかりますよ?貴方は死にそして後継者である息子も死にます、そして、マギー•ガンビオーネと同じくシンディも何処かへ行ってしまいますかね?」とボンテージ服姿の女性マギーに目配せを送る。
「それが嫌なら、この男の処遇を今決めて下さい」と静かに言うと「あらあら、可哀想に、じゃあ本人にも伝えますね」と笑うと、「残念ですが、ファルコーネさんは貴方の事など知らないそうですよ」と冷たく笑いながら言った。「ファルコーネさん、最後に彼から釈明があるみたいなんで代わりますね」と倒れた男に受話器を当てる「はなめはまさふのひ」
「あれ?聞こえました?聞こえ無い?可笑しいな」と言ってわざとらしく男を見ると、大袈裟に驚いた顔をしていった。「すいません、どうやら彼、顎が砕けちゃってまともに話せませんでした!」と嬉々として言うと。
「それでは、彼の処理はお任せ下さいそれでは!」
そう言って受話器を置いた。
「さて、こいつは用済みだな、お客様でもないしどうしようかな」とマリアは冷たく言った。
「姉さん、丁度スタンリーさんが、消えても困らない人間特に大柄で生きた男が欲しいって言ってませんでしたっけ?」とアンナが静かに言う。
「そう言えば、そうだったわね、私もあの人には裏ビデオやら、特殊な玩具の調達やらでお世話になってるしたまにはこっちからもあげましょうか」と笑いながら言った。
「と、言う事で、レナ、悪いけど運び出すの手伝って?後アンナはスタンリーさんに電話して、マギーは皆と協力して片付けといて、それじゃあ始めるよ」
そう言って暴れる男を蹴りつけ、大人しくさせラップとガムテープでぐるぐる巻きにして、バンの荷台に放り込み私とマリアで依頼主の所まで持っていった。
その目的地は街の郊外にある農場だった、私は道中甘い言葉で誘ってくるマリアと、荷台で暴れる男の音でうんざりしていた。
目的地に着き玄関まで行きノックした、すると初老の男性が現れた、「あんたが配達人かい?マリアは?」
と聞かれると「スタンリーさん!久しぶりです!」
とマリアが荷台を開けながら言った。
「おお!久しぶりだなマリア、2年ぶりか?」とハグしながら言った。「スタンリーさん、紹介するね、彼女今私が一番可愛いがっているレナ」と紹介した。
「ほう、あんたがそうかいつも噂は聞いていた、が初めましてだね」と手を差し伸べてくれた。
「初めまして掃除屋のレナですよろしくお願いします」と言って握手を交わす。
「所であんたはもう、マリアと寝たのか?」といきなり聞かれ。「いいえ。」と即答した。
「聞いてよスタンリーさん!レナったら私がいくら誘ってもなびかないし一度も部屋に来てくれないんだよ〜」と言う「まあ、若いもんにも色々と事情があるんだろう、」と諭すスタンリー「そうじゃった、荷物はどこじゃ?」と言って私とマリアの二人で降ろした。
「ふむ、身長189センチ、年齢は30歳から40歳前後、人種はイタリア系アメリカ人の白人か、これなら1万ドル出そう」と言った。
「ありがとう!スタンリーさん!料金は口座に振り込んでいてね」と私とマリアは配達を終え帰路に着く。
「今日は色々あったね」と私が言うと「レナ、君はやっぱり男の子が好きなのかい?」といつに無く真剣にマリアが言った。「どうしたの?今日は何時に無く変だよ?」と言うと。
「もう、私達もあの路地で会って3年経つよね」と言ってきた。「そうだね、あの時は私があんたのサイフすってそれで捕まったんだよね」と返した。
「私あの日からずっとレナの事ばかり考えてるんだ」と言われた。「あの時勢い余って襲いかかっちゃってさ、本当に怖い思いさせちゃったよね」といつもと違いしおらしく言った。
「だからさ、私あの時にレナに嫌われちゃったと思って、どうにか謝ろうって気持ちもあったんだけど、それと同時にレナへの思いも強くなっていっちゃってさ」とマリアが言う。
「だから、一度切でいいから私の部屋に来て、お詫びさせて?お願い」そう言われ断ることも出来ず私は
「分かったいくよ」と承諾した。
私は閉店した後の店に来ていた、店はマリアとアンナそして私が別々の部屋を居住区間として使っていた。
そして、マリアの部屋の前に行きノックする。
「レナ?来たの?入って」そう言って入ると部屋は少し薄暗くとても甘い匂いが立ち込めていた。
「今日は来てくれてありがとうね、嬉しいよ」
そう言ったマリアはいつもと違い、髪を下ろしておりかなり薄着だった、髪を下ろした姿はどことなくアンナの面影があった。
「今日何の日か知ってる?」と聞かれ「何の日だったかな?」と聞き返すと。
「今日は私達が初めて会った、あの日だよ」と言われた。「あの時は本当にごめんない、会ったばっかりでいきなりあんな事されたら嫌だよね?」
「確かに、あの時はとても強引で怖かったけど、今は平気だよ」と答えた。
「それなら良かった、私はあの日からレナに、軽蔑されているんじゃないかってずっと考えていてね」とマリアが言った後私の顔を見つめて言った。
「でも、レナ、君の事は本当に愛しているし、他の皆もそうだ、だが今夜だけは今夜だけで良いから、私だけの女になってくれないか?」と真剣な顔で言った。
いきなりの事で驚いていて何も言えなかったが、マリアは続ける。
「今から私は君にキスをするもし、嫌なら拒んでくれ私も潔く諦らめて、明日から元通りだ、だがもし受け入れて来るなら、私は君を抱く良いね?」
そう優しく囁くと、マリアが顔を近づけてきた、私はどうすべきか考えた、だが今までのマリアの事を考えると私は心の底までマリアを拒否していなかった。
そして考えているうちにマリアの唇が私の唇に触れたのを感じた。
静かにマリアが目を開け私を見る。
「受け入れてくれるのか、ありがとう優しくするよ」
そう言ってマリアは私の服を脱がせ始めた、最初は上着、そして下着と順番に脱がせていき私は彼女に肌をすべてみせていた。
「今度は、君の番だ」と言われ私も解いていく、そして全て脱がせ終わると、マリアは私の胸を触りながら言った。「想像より、柔らかくて大きい」そう言って優しく揉みしだかれ「ア、ん!」と小さく声が出てしまい、それを聞いて興奮したのか、マリアが激しくしかし優しくキスをしてきた。
マリアのキスは甘く濃厚で蕩ける様な優しさがあった。その間にもマリアは私の胸や尻、そして大事な所を触っていた。
「はあ、はあ、マリア待ってだめ、私おかしくなっちゃう!」私はマリアから咄嗟に離れたが彼女は優しくしかし力強く抱き寄せる。
「だめだよレナ、私はもう我慢できないんだ、今日は心ゆくまで君を堪能するよ。」そう言ってマリアは私を抱えるとベッドまで行き、私を寝かせそして覆いかぶさって来た。
私はこの状態に既視感があった、それは初めてお客を取った日、あの時も客の男が私の上に乗り事を始めようとしていた。
私はその時のあの獣の様な、目をした男が怖かった。
それを思い出し、無意識のうちに目を瞑ると、マリアは少し残念そうに離れた。
「続きしないの?」と私が言うと。
「ごめんね、私レナの事、考えていなかったよ、それに私は無理矢理する趣味は無いんだ」と言った。
それを聞いて私は思った、あの時のお客も今の彼女のように、少しでも優しくしていればまた違った、未来もあったのかなと。
そして、私は私を一番思っていてくれる彼女に言った。「マリア、こっち向いてよ」
「なんだい?レナ、、」そう言って振り向いた瞬間、今度は私から、お返しした。
私から、彼女の舌に絡めたが、結局主導権を彼女に握られそして、数秒した後離した。
「私、マリアが好きだよ、それに好きな相手じゃ無いと部屋になんて来ないよだから、、」と最後まで言い切ら無いうちに私は彼女に再び押し倒され。
「もう、本当に我慢しないよ?私はもうレナをめちゃくちゃにするまで、それこそ泣いちゃってもやめないよ?」と真剣にだが、優しい目で言った。
「大丈夫だよ、けど私ヴァージンだから、優しくしてね?」
そう言うと、マリアは私に激しく濃厚なキスをした。
そして、それ以上の記憶が飛ぶ程激しく愛してもらった。
朝日が目に沁みる起きる時間か、いつもの朝が来て起き上がろうとする。
「う〜ん、レナぁ、大好きだよ、愛してる」と隣で
眠るマリアが言った。
するといきなりドアが開き、「姉さん!朝ですよ、全くまた女の子連れ込んだんですか?今度は誰、、」
そう言って入って来たアンナと目が合うと、アンナが固まった。
「レナちゃん!?え、嘘、もしかして!」とアンナは
私の隣で眠るマリアの所に行き。
「この、淫乱バカ姉!とうとう幼気な少女にまで毒牙をかけたのか!」と思いっきり、マリアを引っ叩いた。
「痛ァ!何すんのよ!」と食ってかかろうとするが、今日のアンナは違った「あれほど、レナちゃんに手を出すなっていったのに、姉さんの病気にはうんざりよ!今日こそは決着を付けてやる!」
そう言ってアンナがマリアに飛びかかる、
「止めなさいよ!ちゃんとレナとも合意の上よ!ちょっと待って強い!」「嘘をつくな!この色情魔め!
今日こそは許しませんよ!」
その二人を見ながら完全に置いて行かれた私は、服を着て部屋を出た。
「おはよう、レナ、、て今オーナーの部屋から出なかった?」とマギーが驚きながら言うと。
「まあ、昨日成り行きで」とマギーに昨晩の事を話すと。
「え、うらやま、じゃ無かった大丈夫だった?嫌じゃ無かった?」と聞かれると。
「まあ、最初はちょっと怖かったけど、それ以上にマリアが私を大事にしてくれているのが伝わってさ、だから後悔はしてないよ」と答えた。
「レナ!助けてくれ!アンナの奴が私が二度と手を出差ないように、ホッチキスで私のアソコを塞ぐって言うんだ!」と物騒な事を言いながらマリアが裸で私に助けを求める。
こうして私のバージンはマリアに捧げてしまい、本当の意味で私はこのバニーズ•ヘブンの一員、そして、
マリアの女となったのだった。
ラビット•フッカーズ「読切版」 「完」