詰んでんじゃん!
モフモフモフ・・・
はあぁぁぁ・・・
モフモフモフ・・・
癒されるー
ふっふっふー
いやはや、やつはりモフモフの癒しは万世共通でしなー
今、俺の手に幸せがいっぱい。
嫌な事を忘れさせてくれます。
じつは俺、3時間程前に街から追い出されてしまいました。
何故って?
そりは・・・
妙な気合いを入れ、心を落ち着かせた、あの後、衛兵さんが俺に何か語り語りかけながら近づいて来たんよ。
たぶん、呆然と道のど真ん中で突っ立て気合い入れてたから邪魔に見えたんだろう。
それが当時の俺の予想だった。
確固たる断言が出来ないのは、勿論、語りかけてきた言葉がチンプンで、全然解んないから。
もしかしたら助けの手を出してくれようとしていたのかもしれない。
でもね、雰囲気は、そんな感じと違ってたんだよ。
だから俺は、衛兵さんが注意を言いに来たんだと思ったわけさ。
で、視線を反らし、道の隅に体を寄せたんよ。
したらば、今度は凄い剣幕でギャーギャー言い始めた。
思わず逃げた。
とはいえ、俺の身体能力なんてたかが知れてる。
当然にして直ぐに捕まった。
で、その後、何かそれらしい建物に連れていかれ、そこで、なんやかんや言われたんだけど、当然にして訳ワカメ。
そして悟る。
あの時、掛けてきてた言葉は尋問的なもんだったのではなかろうかと。
けど、言葉が理解でき無かったんだから勘違いしても仕方ないよね?
とはいえ、このままでは間違いなく不審者扱い。
ま、実際、不審者なんだけど・・・
だからダメ元で話かけた。
「俺、何か不味い事をしましたでしょうか?」って
勿論、通じなかった。
ただ、それが効を奏したのか・・・
イヤ違うな。
その後も、お互い身振り手振りを使い、ワーワーと言い合った後、業を煮やした衛兵さんが俺を身ぐるみ剥ぎとり・・・
イヤーン。
強制的に持ち物検査された。
で、その後、呆れ顔の衛兵さんは、俺を街の門に迄連れていき、剥ぎ取られた衣服と一緒にペイッ。
そして彼は首に掛けてた紐を引き上げ、革の鎧の下にしまっていたカードを出し、それを指さす。
その後、今度は腰防具に引っかけ持っていた巾着袋から三枚の銀色のコインを取り出す。
更にその後、手をクルックルッと回すジェスチャー。
なんと無く解ってしまった。
大方、最初に見せたのが街への入街許可証か身分証の様な物だろう。
そして、それが無いなら、あの銀色の硬貨三枚を持ってこいって事なんだろう。
はい。
解りました・・・って、やっぱ俺、詰んでんじゃん!