チョコを食べた。
悲しく、暗く、深く。
それは、とても寂しい物語。
〜葛丘奏郷高等学校〜
―
二年B組。
俺は、半ば腐れ縁の親友と。
話していた。
―
「なあ、お前まだあの女好きなのか?」
「ん、まあ……な」
俺は、叶わぬ恋をしている。
そんな自覚は、有るんだ。
「…………ん、お前ここ当たるぞ」
「うぇ、マジか……」
「嘘は吐かない。性分だ」
「知ってるよ」
「そうか」
「そうだ」
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〜帰宅路〜
―
雪が降る。
ふわふわと。
しとしとと。
俺の心を冷やすように。
―
「……あ、先輩」
「あれ、君もなんだー」
……俺の、想い人。
「まあ、はい」
「あはは、鼻赤ーい」
「え……そう、ですか?」
「ほっぺたもだよー」
「…………寒い」
「寒いねー」
三分ぐらい、声は無かった。
その静寂を破ったのは俺。
「…………じゃあ、俺。こっちなんで」
「ん、そうなの?」
「はい」
「わたしもだよ」
「……え」
知らなかった。
……何だろう。
ココロが、暖まった、気がする。
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靄が晴れた?
〜家〜
―
暖かい。
このまま、暖かいが、続くと良いな。
―
「ただいま」
「……ん、おかえり。チョコ、有るよ」
「あ、ありがと」
そう言って、冷蔵庫のチョコ専用の場所から。
一つ、食べた。
甘かった。
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翌日
〜葛丘奏郷学校〜
Ι
雲
は
掴
め
な
い
か
ら
'
雲
な
ん
だ
゜
掴
め
た
ら
'
そ
れ
は
雲
な
ん
か
じ
ゃ
な
く
て
Ι
Ι
゜
「お前は、何を信じている?」
と四十代半ばの担任に聞かれた。
そんな物、決まっている。
「分かりません。」
それ以外、何が有るんだ?
「…………先生、なんでそんなことを?」
「なんとなくだ」
まあ、よくあることか……。
……でも、何だろう。
ココロが、不思議だ。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲△?
〜帰宅路〜
―
何がほしい?
老人に聞かれた。
自由?
と答えた。
じゃあ貴方のほしい物は?
と聞いてみた。
そんなもん、決まっている。
無。
と。
―
今日も、先輩に会った。
「あ…………」
嬉しい。(?)
……?
何で(?)なんだ?
「おやー。やほ」
「どもです」
「……ねえ、ジャンケンしよっか」
「は?」
「勝ったらチョコをあげよう」
「お…………。チョコ……」
「ん、チョコ好き?」
「まあ、はい」
「ほう。にゃらば負けるわけにゃー行きませんな」
「……」
「最初はグ、ジャンケン」
「「ポンッ」」
パーとチョキ。
勝ったのは、俺。
「うげ……。久々に負けた……」
「………………(チョコ)」
「はい」
「ありがとうございます」
嬉しい。
「っ………………」
「どうしました?」
「あー、や。何でもないデス?」
「です?」
「ふう…………。取り敢えず、帰ろ……」
「あ、はい……」
少し、残念だ。
「じゃあ…………」
「んー」
俺は、家に帰った。
「………………くぁ〜〜〜〜〜〜!?」
何、何あの笑顔!
キラッて!
キラッッて!
くはー可愛い……。
「…………帰んないのかな」
俺は別れた場所で悶えてる先輩を見た。
「何、してんのかな…………?」
…………先輩と話したら、自分の心が分かる。
凄い。
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心が、すっきりしていく。
翌日
〜家〜
―
何がしたいのか分からない。
今何処に分からない。
今何を分からない。
.ENg@ awj@
awad-MA
.?K/?
―
…………変な、夢を見た。
……何だろう。
今日、先輩に告いたくなった。
不思議だ。
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〜葛丘奏郷学校〜
―
今日、授業をサボる。ちゃんと、ちゃんと……先輩に。
―
「…………寒い、のかな」
暑いのかな。
熱いのかな?
分からない……。
……でも。
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〜???〜
「……先輩」
「ん、おー。やっほーぃ」
「…………先輩」
「……何?」
「…………先輩。好きです」
「…………」
「…………」
茶化さない。
怖い。
「………………――」
ああ、言われる。
「ごめんね」
ほら。
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〜家〜
家に、帰った。
「ただいま」
「おかえり」…………。
断られるのは、分かってた。
けど。
……やっぱり、少し。
そう言う事も。
思っては、いた。
なんで、なんで、なんで……。
チョコを食べた。
苦かった。
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☆
good・endです。
一言キャラ紹介
俺
暖かい
親友
楽
先輩
活発
担任
現役
家族
命亡き者
名前を出さずに書いてみました。
■と□は心です。
■は闇。
□は聖。
つまり、最初は悲しく、寂しい心だったのが、最後は吹っ切れた、と言う分かりにくい意味です。
質問募集中
「これどういう意味だ」、「これは詰まらないなJK」、「面白い」等、欲しいです。
裏話
何気にこう言う作品スキ。