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捨てられ聖女は万能チート【キャンピングカー】で快適な一人旅を楽しんでる  作者: 茨木野


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81/94

81.結界レベル2!?

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



「あ、アイエエエエ!? なんで、キャンピーなんで!?」


 私は素っ頓狂な声を上げた。

 結界は破壊されたはずでは!?

 私は慌てて、異世界ドラレコの映像を凝視する。


 魔蟲族インセクト・ロードの蹴りを……何かが防いでいる。

 そう。


「なんだこれ……盾……?」


 そう、なんだか硬そうな、盾が空中に浮かんでいるのだ。

 半透明の、幾何学模様が刻まれた光のプレート。

 それが、魔蟲族の足と車体の間に割り込み、ガッチリと受け止めている。

 今までのような「ドーム状の膜」ではない。

 明らかに質量と実体を持った、強固な「装甲板」だ。


「……カタイ……。ナゼ、ダ……?」


 魔蟲族が、困惑の声を漏らす。

 自分の最強攻撃が通じず、プライドが傷ついているようだ。


「マジでなぜなんだ!?」


「なんでお前が分かってないのだ、おかしいだろう!?」


 ラディアスさんが、私の肩を激しく揺さぶってツッコミを入れる。

 いや、だって知らないもん。

 二重結界なんてオプション、付けた覚え……覚え……あるかなぁ?


 私が首を捻っていると。


 ポンッ。


 カーナビの画面が切り替わった。

 そこには、キリッとした顔文字が表示されていた。


【( ー`дー´)キリッ】


 キャンピー、ドヤ顔である。

 まるでそう、自分に任せろとでも言うべき表情。

 まさか!


「【鑑定】!」


 私は慌ててスキルを発動する。


~~~~~

結界(レベル2)『集中防御コンセントレーション・シールド

→結界の範囲を限定し、特定方向に魔力を集中させることで、防御強度を飛躍的に向上させる。

その硬度は、神威鉄オリハルコンの数倍に達する。

~~~~~


「なんか結界のレベルが……上がってる!?」


 いつの間に!

 いや、そういえばスキルって使えば使うほど強くなるんだっけ。


 そうだよね、もうこの話、81話、文字数にして22万文字も書いてるんだもんね。

 それだけ、野外活動聖女として活動してるんだもん!

 スキルレベルだって1個くらい上がるよね!?


「つまり……ただでさえ強力な結界を、一点に集中させるってこと!? そんな高度な魔力制御を、この車が自動でやっているというの!?」


 私の驚愕の声。

 そのリアクションは、まさに主人公の隠された力を見た時の、敵の幹部のそれである。


「だからなんでリアクションが敵側なのだ!?」


「しょうがないでしょ、びっくりしたんだから」


「何度も言うがその力はご自身の力なのだぞ!? どうして驚くのだ!」


 ラディアスさんが頭を抱えている。

 まあ普通は、与えられた範囲内の力を使って、問題に対処するもんだろうけど。

 私の場合、色々特殊だから。


 チート持ちが主人公わたしじゃなくて、キャンピングカーだし。

 外に居ると無敵、かつ、外に居るだけで自動レベルアップなスキル【野外活動アウトドア】持ちだし。


 ……改めて、チートアイテムがキャンピングカーで、チートスキルが野外活動ってなんなんだろう。

 独自性はあるけど、設定尖りすぎてるでしょ。


 私たちがギャーギャー言っている間に、外の魔蟲族が動いた。


「……ユルサン……ユルサヌゾ……!」


 魔蟲族が、バックステップで距離を取る。

 10メートル、20メートル。

 十分に助走距離を取ったあいつは、腰を低く落とし、全身のバネを収縮させる。

 背中の羽が、高周波で振動し始めた。


「来るぞ! さらに加速をつけて、貫通力を上げるつもりだ!」


 ラディアスさんが警告する。

 なるほど、助走をつけてのロケットキックか。

 単純だが、威力は倍増するだろう。


「……死ネェェェェェェェ!」


 ドォンッ!


 大気を引き裂き、魔蟲族が砲弾となって突っ込んでくる。

 その速度は、さっきの比ではない。

 必殺の、飛び蹴りだ。


 だが。


「キャンピー、集中防御!」


 私の意思に応え、空間に光が走る。

 魔蟲族、そして私の間に、何枚もの集中防御シールドが展開される。

 一枚、二枚、三枚……七枚の光の盾が、直列に並ぶ。


 ガギィッ!


 一枚目の盾が、魔蟲族の蹴りで砕け散る。


 パリーン!


 二枚目も突破される。

 だが、その度に衝撃は吸収され、速度が殺されていく。


 ガガガガガッ!


 三枚、四枚と砕きながら進むが、その勢いは見るからに衰えていき……。


 ズンッ。


 最後の七枚目の盾で、魔蟲族は完全に停止した。

 泥の中に足を取られたように、動けない。


「っしゃ、チャンス! キャンピー、ハイビーム! 全開よぉ!」


 私はハンドルのレバーを、カチカチッと操作する。

 迎撃開始。


 パカッ。

 ヘッドライトのカバーが開く。


 カッ!


 刹那。

 ヘッドライトから放たれたのは、ただの照明ではなかった。

 収束された、超高密度の光の奔流。


 ビゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


 極太のレーザービームが、動きの止まった魔蟲族を真正面から飲み込んだ。


「ギャ……!?」


 断末魔すら、一瞬。

 光の奔流は、魔蟲族の体を原子レベルで分解し、そのまま後方の森ごと消し飛ばして、夜空の彼方へと消えていった。


 ……。


 光が収まる。

 そこには、焦げた地面と、一本の直線道路が出来上がっていた。

 魔蟲族の姿は、影も形もない。


「いやぁ、改めてだけど……ハイビームって、それ照明器具のはず……! なぜ軍事用レーザー兵器を超える威力が出せるんだろうかっ……!」


「だからなんでそっち側なのだ!」

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