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捨てられ聖女は万能チート【キャンピングカー】で快適な一人旅を楽しんでる  作者: 茨木野


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49/94

49.魔物、やっつけてたみたいですねえ!

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 で、鉄馬車ことキャンピーさんは、一体何を押しつぶしちゃったのかというと……?


「これは……なに? 木……?」


 キャンピーのそばに、バラバラになった木片が散らばっている。

 何か踏んづけた、というより、ミキサーにかけたみたいになってるんですが。


人面樹トレントじゃな」


 とふぶき。


「しかも、人面樹トレントたちの王、樹木王トレント・キングを倒したのです」


「はーえ……まじか……」


 その成れの果てがこれってことね。


「騎士団が壊滅寸前になるほどの、強敵。それを一撃で倒してしまわれるなんて……! すごいです!」


「ど、どーもー……あははは」


 すんません、撃破じゃあなくて、交通事故なんです……すみません……。

 私は引きつった笑みを浮かべ、冷や汗を拭った。


『む? どうしたキャンピーよ』


 テンコがぴくりと狐耳を動かし、キャンピーの言葉をキャッチする。

 心を読める力を応用して、キャンピーの声を聞いてるのだ。


『新しいスキルを覚えたそうだぞ』


「ほぅ、新しいスキル」


 今も既に便利なのに、さらに便利機能が追加されたの?

 てゆーか。


CPキャンピング・ポイント使ってないのに、スキルって覚えるもんなの?」


 とふぶきに聞いてみる。


「うむ。スキルは使っていると、新しいスキルを覚えることがあるのじゃ。野外活動車キャンピングカーはおぬしのスキルでもあるじゃろ?」


 あ、なるほど。熟練度ボーナス的な。


『【緊急脱出ハイ・ジャンプ】だそうです』


緊急脱出ハイ・ジャンプ……? ほーん……どういうスキル?」


『泥はまりや崖下への転落など、車両がスタックした際、風魔法を使って車体を上空へはねあげ、緊急脱出するスキルだそうです』


 なーるほど。沼とかにはまっちゃった時に、びょんとジャンプして、そこから脱出する機能ってわけね。


 ……うん。

 普通のキャンピングカーかね、ジャンプとか……しないんすよ……?


 なんだよ、キャンピングカーがジャンプって。

 もうそれキャンピングカー関係ないじゃん! ジャンプしてなに、敵を押しつぶすわけ?


『ロードローラーだーーーーーーーーーーーーーーーーー!』ってか?

 それとも、『タンクローリーだーーーーーーーーーーーーーー!』って!?


 ……まあ冗談として。

 使う機会はあんまない……といいな。うん。 


 で、だ。

 人面樹トレントの攻撃を受けた、獣人騎士たちの、様子をあらためてみる。


 結構な人達が怪我していた。鎧がひしゃげてたり、腕が……ひぃ、変な方を向いていたりしてる。痛そう。


「と、とりあえず……ボッタクルゾイさん。皆さんをキャンピー……鉄馬車の中に運んでください」


 ボッタクルゾイさんは、首をかしげる。そらそうだ、いきなりこの訳わからない馬車に乗れって言うんだから。


「鉄馬車の聖女様の、言うとおりにしてくださいまし」


「わ、わかりました……」


 まだちょっと、なんでって思ってるんだろう。彼は、終始首をひねりながら、みんなの元へ向かう。


「その間に準備しないとね」


『馳走ですね』『ふが……しゅぴ~……』


「ちゃうわい」


 あんた、さっきまで寝てたくせに、食い物の話になった瞬間起きるのやめてくれない?

 どんだけ腹減ってるのよ。腹の中、ブラックホールにでもなってるんじゃあないの?


 ペンタゴン(そーちゃん)と組んで、(胃袋)四次元殺法コンビでも結成してるの?

 やめてよね。年齢がバレるでしょ!? 私の!?(完全に八つ当たり)


「キャンピー空気清浄、オンで」


 ぷっぷ~♪


 続々と、騎士達がキャンピーの中に入っていく。

 中には、動けない人もいたので、担架で運ばれていった。


 後ろの方に居た人達は、みんな目を丸くして驚愕していた。なぜなら、たくさんいた騎士たち全員が、こんな小さくて可愛いキャンピーの中に、吸い込まれるように入っていくんだからね。


 ふふ、うちのキャンピーはどう、すごいでしょう?


 私たちはキャンピーの中に入る。

 彼女は気を利かせて、村人治療の時にそうしたように、部屋を大きく拡張していた。


「女王陛下っ! ど、どうなってるんですかこれはっ!?」


 ボッタクルゾイがこっちにやってきて尋ねる。

 ……毎回思うんだけど、ほんとひどい名前ね。こんな名前を付けたのは一体だれよ。


「この鉄馬車は魔道具で、空間を自在に変えることができるんですの」


 とシュナウザー女王が、ボッタクルゾイに説明している。

 手間が省けた。


 それに、キャンピーが空気清浄を発動させていたおかげで、けが人達はみるみる治っていった。


「うおぉお!」「すげええ!」「怪我が治ってる!」


 騎士達の歓声が上がる。どよめきがさざ波のように広がる。

 ふぶきは「ふぅ……」とため息をついていた。


「あ、空気清浄で、なんで治癒されるかっていうとね」


 ふぶきはこの現場見てないからね。驚くものだと思っていた……のだけど。


「ああ、説明せんでよい。そういうもんじゃと受け入れるのじゃ」


「そ、そう……」


 ちょいとこの人、全てをありのまま、受け入れすぎじゃあない?

 もうちょっと突っ込んでくれてもええんやで?


 私だって未だに、なんで空気清浄で、けが人が治るのかわっかんねんだからさ。

 酸素濃度を上げて、酸素カプセル的にうんぬんかんぬんって、意味わからなすぎるって。


「ありがとうございます、鉄馬車の聖女様」


 ボッタクルゾイが感極まった顔で近付いてきて言う。


人面樹トレントによる攻撃による怪我だけでなく、受けた呪いすら解呪ディスペルしてくださって」


「リピート!」


「え?」


「今なんとって聞いたのっ?」


 なんか聞き捨てならない単語を拾ったんですけど!?

 私はボッタクルゾイの肩をガシッと掴んだ。


「怪我だけでなく受けた呪いすら解呪してくださって……って、どうしたんですか?」


 え?

 ええっ?

 呪いを……解呪ぅ?


「知らない、それはさすがに知らないよっ! 空気清浄って、細胞を活性化させることで、空間内のけが人を治すスキルなんだけどっ」


~~~~~~

空気清浄:イオン発生モード

→イオンを発生させ、消臭、除菌を行う。ついでに呪いも取り除く

~~~~~~


「ついでってなんだよ、ついでってええええええええ!」


 私は頭を抱えて絶叫した。

 たしかにさ、あるよ? 空気清浄機に、イオン発生がついてるやつ?

 消臭除菌、あるよ? できるよ? でもそれで呪いを取り除くってのは無しでしょ!?

 プラズマクラスター的なサムシングですべて解決する気!?


「どーゆー理屈なのよおおおおおお! キャンピーぃいいいいいいいいいい!」


【((((;゜Д゜)))))))】


 キャンピーがぷるぷると震えている。本人もわかってないしー! もー!


「じょ、女王陛下……。どうして、鉄馬車の聖女さまは、自らが呪いを解いたのに、理屈を理解なされてないのでしょう?」


「さ、さぁ……」


 するとふぶきが、まるで全てを悟った、目覚めし人のような穏やかなスマイルを浮かべる。


「聖女はの、やることなすこと、すべてめちゃくちゃでなくちゃならないんじゃ」


「「そ、そうなんですか……」」


「うむ……。なので、理屈とか考えるだけ無駄じゃ。疲れるだけじゃ」


 ふぶきさんちょっとそれは、いいんすか? これ、放置でいいんですか!? ねえ! 私もう訳わからないよっ!

 私はガックリと膝から崩れ落ちた。


【お知らせ】

※12/27(土)


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― 新着の感想 ―
プラズマクラスター的なサムシングですべて解決! すっげぇ笑った。涙出るほど笑った
ふ、ふぶきさん…余程苦労したんですねぇ。山の神が元聖女だとすれば澄子さんも〇〇の神とかいずれ語られそう!
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